キャノボ時の反射ベスト

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ロングライド時の安全性を高める追加アイテムといえば反射ベストです。

ヘッドライトやテールライトは法律上の必須装備ですが、反射ベストは日本国内では必須装備ではありません。ただ、夜間走行を考えると出来れば反射ベストを着たほうが良いと私は考えています。実際、ここ数年の挑戦者の方は着ている人が多いと思います。

本記事では、キャノボ向けの反射ベストについて考えてみたいと思います。

目次

キャノボにおける反射ベスト

前段にも書きましたが、キャノボでは反射ベストは別に必須装備というわけではありません。

一方、日本国内のブルベにおいては、走行中はずっと反射ベストを着ている必要があります。これは日本国内のローカルルールであり、ブルベ発祥地のフランスでは夜間&見通しの悪い場合(霧や雨など)のみ着用を義務付けられています。詳しくは以下の記事を参照してください。

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反射ベストのメリット

反射ベストを着るメリットは、「被視認性の向上」です。

特に夜間は、車のヘッドライトを反射し、かなり目立ちます。夜間走行時間の多いキャノボでは安全性の向上に大きく役立つはずです。

また、反射ベストの多くはかなり目立つ色(黄色・オレンジなど)をしている場合が多く、昼間の被視認性も向上すると思います。

前述の通り、フランスでは夜間のみ反射ベストを着ます。これにならって、夜間だけ着るような運用でも良いのではないかと思います。昼間着ると暑い場合もあるでしょうし。その際には、目立つ色のジャージを着て、昼間の被視認性をカバーすると良いでしょう。

反射ベストのデメリット

反射ベストのデメリットは、「空気抵抗の増加」と私は思っています。

特にホームセンターなどで売っている反射ベストは割と現場で使うためにサイズに余裕を持って作られていることが多く、風でバタつきます。このバタつきは空気抵抗になるわけですね。

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こういう奴です。

その点、スポーツ用に作られた反射ベストは、体にフィットするように着られるようになっており、空気抵抗が低く抑えられています。通気性も高くて快適なことも多いです。

もし、キャノボで反射ベストを着るならば、是非スポーツ用の反射ベストを選びましょう

反射タスキ

反射ベストと似たようなアイテムに、反射タスキがあります。

私も何度か使ったことはあるのですが、よく風で裏返ります。裏返るともちろん反射もしないわけで意味がない装備になります。また、長さを調整できるモデルでないと、これもまたバタつきます。空気抵抗になっているかは微妙ですが、かなり気が散ります。

私は反射ベストのほうが良いと思います。

オススメの反射ベスト

キャノボ向きの反射ベストをいくつか紹介致します。いずれも、スポーツ向けの反射ベストです。

① オダックス埼玉「ADX-V」

ブルベ用反射ベストの代名詞、オダックス埼玉の反射ベストです。

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自転車ロングライドに特化して作られただけあり、非常に良く出来ています。バックポケットも塞ぎませんし、軽量で涼しいです。ただ、フリーサイズということもあり、痩せ型の人には少々バタつくかもしれません。

2015年に走ったチームブルベ「Fleche」では私もこれを着用しました。ソロのキャノボとは少々異なるのですが、大阪→東京を24時間以内に走ることが出来ました。

ちなみに、写真で一番左のふぃりっぷさんが着ているのは、前の章で「キャノボには向きません」と書いた反射ベストです。スポーツ用ではなく、交通誘導員などの作業用です。これはかなりバタついて、さすがのふぃりっぷさんも苦戦していました。

購入はやや難しく、オダックス埼玉主催のブルベのスタート地点に行く必要があります。

NATHAN「Streak Reflective Vest」

アメリカのメーカーが販売している、ランニング用の反射ベストです。自転車用としても使えます。

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体にフィットするように着ることが出来、ほとんど空気抵抗が無いのが特徴です。全体がメッシュで暑くなりにくくもなっています。ただ、みぞおちの所に反射材が来るわけですが、その部分だけは風を通さないため、汗をかきやすくなります。

楽天などで購入可能です。

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L2S「Visioplus」

PBP反射ベストの元ネタとなっている製品です。PBPのロゴ付きは参加者しか買うことが出来ませんが、ロゴなしバージョンは普通に買うことが出来ます。

視認性は抜群、バタつきも皆無ですが、メッシュの目が細かく、かなり熱がこもります。高温多湿な日本国内では、春夏秋での着用はかなり暑いと感じるはず。

ただ、防寒具として見ると中々優秀です。晩秋~冬~初春に挑戦する際にはこれを着ても良いと思います。ただ、かなり嵩張るので、サドルバッグに入れようとは考えないほうが良いです。これを着たら、最初から最後まで着っぱなしになるでしょう。

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まとめ

キャノボ時の反射ベスト着用は義務ではありませんが、安全のために、最低でも夜間だけは着用したほうが良いでしょう。

そして、着用するならばスポーツ専用品を選んだほうが良いです。なるべくバタつかず、春や秋に使うならば風通しが良い物が良いでしょう。

出来れば実際に挑戦する前に、そのベストを着て100kmくらい走ってみると良いと思います。

追記(2020年5月6日)

反射ベストと並んで薦めようと思っていたアイテムのことを書き忘れていました。「反射裾バンド」です。

こういうアイテムですね。足首に巻く反射バンド。ペダリングの度に反射部が上下するので、車へのアピール度が高いのです。安全性の向上に大きく寄与するアイテムと言えるでしょう。

反射裾バンドの種類

反射裾バンドは大きく2種類に分けられます。「伸縮性のあるもの」「伸縮性のないもの」です。

ロングライドで使用するなら、断然「伸縮性のないもの」がオススメです。

伸縮性のある裾バンドの目的は「ズボンの裾がチェーンリングに巻き込まれないようにする」ことです。裾を抑えるために伸縮性が持たされているわけです。しかし、これが長時間続くと、締め付けの影響で血行が悪くなったり、ウェアが本来とは違う伸び方をするため故障が起こったりします。

通常、ロングライドをする時にはピッタリとしたレーパンを履くことが多いと思います。裾を抑える必要は無いわけですね。だからこそ、「伸縮性のない反射裾バンド」を推奨します。

推奨製品

私が良いと思っているのは、アメリカの「Jogalite」というメーカーの裾バンドです。ブルベでも愛用していますが、存在感が無いのに目立つので良いですね。入手法は下記のレビューを参照してください。

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キャノボにも有効なアイテムだと思います。

(完)

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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