MAVIC ID360フリーボディの防水シールをV2に交換

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MAVICのInstant Drive 360フリーボディの防水シールを改良版(V2)に交換しました。

目次

交換の経緯

先日、MAVIC「KSYRIUM SL DISC」のレビューを書きました。

防水シールに改良版が出ていた

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調べてみると、2023年の6月頃にひっそりと発売していた様子。お値段は3080円(専用グリス付き)です。

ID360について

ID360はMAVICが2019年モデルから導入した新タイプのハブの名称です。正式名称は「Instant Drive 360」。

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DT-Swissのスターラチェット形式にそっくり……というかほぼそのままの方式です。

1994年に発表されたスターラチェットはDT-Swissがパテントを保持していましたが、数年前に期限切れを迎えました(具体的な時期は分かりませんでした)。

その結果、他メーカーがスターラチェット構造のフリーボディを使用できるようになり、MAVICも採用したということのようです。

ID360の問題点

掛かりがよく駆動効率が高い構造であるID360。ただし、1点問題がありました。それは、「防水性が低い」ということ。

雨天走行をするとフリーボディ内に水が侵入し、サビや腐食を産んでしまうという例をよく耳にしていました。

雨で走らなければ問題ないわけですが、御存知の通りブルベでは雨の中も普通に走ります。防水性の低いパーツは困ります。

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ちなみにMAVICとしては「1000kmに1回のグリスアップ」を推奨しているそうです。普通のフリーボディだと5000kmに1度くらいのイメージなんですが……。

改良版防水シールの発売

そんな状況をMAVICとしても気にしていたようで、2023年中頃に防水シールの改良版が発売となりました。単体で購入可能です。

MAVIC ( マヴィック ) リペアパーツ KIT ID360 SEAL V2(LARGER)

どうやら最近のID360ハブのホイールには改良版の防水シールが最初から入っているようです。ちょっと損した気分。

今のところKSYRIUM SL DISCでの雨天走行はしていないんですが、今後はする可能性が十分あります。気づいたのも良い機会なので、早速交換することにしました。

改良版シールに交換

MAVICマイスターに認定されているサイクルキューブさんに電話をしてみたら防水シールの在庫があるとのこと。

交換作業は難しくはないらしいですが、ここはマイスターにお願いすることにしました。

フリーボディを外す

ID360のフリーボディをホイールから外して分解します。

……といってもID360のフリーボディは、強く引っ張れば外れます。工具は必要ないです。

TOKENのフリーボディみたいに弱い力では外れないのは良いですね。一度スプロケを付けて傾けただけでフリーボディが外れて足のすぐ横に落下したことがあります。あわや大惨事。

ハブ側。面ラチェットが見えます。雨天走行をしていないので、サビなどはなく綺麗な状態でした。

面ラチェットの上に付いているのが今回交換する防水シールです。

シールの交換

次に本命の防水シール交換です。

左: 改良版、右: 従来版

左が改良版シール、右が従来版シールです。

シールは、恐らくアルミの芯材にゴムを貼り付けた構造になっています。左の改良版シールのほうが、写真で見ても外周のゴムの層が少し厚いのがお分かりになると思います。

後は、中を掃除してもらい、付属する専用グリスを塗って再組立。

交換後

交換後にフリーボディを空転させてみましたが、手に伝わる感触は変化が特にありません。グリスアップしたので音は静かになっています。

まとめ

ID360の防水シールを改良版に交換したという話題でした。

これで雨天走行でも問題がなくなれば良いのですが、結局定期的なグリスアップは必要です。少しメンテの頻度が減るというくらいの効果があれば御の字だと思っています。

MAVICホイールを使用中の方でよく雨天走行をされる方は交換しておくと多少の防水性向上を見込めるかもしれません。お近くのMAVIC販売店で聞いてみて下さい。

著者情報

年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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