【レビュー】airbone 「ZT-712 BRAVO PUMP」

評価:3

airboneの超小型ポンプ。同社では様々な長さのポンプを出していますが、本製品は最小の99mmタイプです。今回レビューするのは、口金が仏式バルブに最初から対応しているタイプとなります。

購入動機

大阪に出張に行った時にウエムラサイクルパーツに立ち寄って見つけ、妻へのお土産として買って返ったものだったと思います。

家に帰ってきてよく見たら口金が「仏式バルブ専用」タイプ。「これはちょっと実用に耐えないな」と思い、妻に渡すのはやめたままお蔵入りとなっていました。

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今回レビューする「ZT-712」は、上記の携帯ポンプ「ZT-702」の兄弟製品です。違っているのは「口金の種類」だけで、他のスペックは共通です。

 

画像でも確認してみましょう。左がZT-702、右がZT-712です。微妙に口金の形が違うのがお分かりかと思います。

差異を書いてみると以下の表の通り。

ZT-702 ZT-712
口金の形式 米式バルブ専用 仏式バルブ専用
付属するアダプタ 米式→仏式 仏式→米式

 

ロードバイクは普通、仏式バルブのチューブを使います。では、最初から「仏式バルブ専用」口金の付いたZT-712の方が良さそうです。

しかし、実際に使ってみると……

 

この体勢でこのポンプを使うのは現実的ではないことが分かります。

まず「力が入れにくい体勢であること」が一つ。そして、「ポンプが小さすぎて、実用的な空気圧に達するまでのポンピング回数がとにかく多い」というのがもう一つ。

 

そこで登場するのが、「お助けチューブ」等の延長ホースです。airboneのこのサイズのポンプを使うなら、この手の延長ホースは必須と言っても過言ではないと思います。

これを付けると、体勢にある程度の自由が生まれるので、ポンピングが楽になります。ポンプが大きくなるわけではないのでポンピング回数は変わりませんが。

ただ、この手の延長ホースは「米式バルブ用口金」にしか対応していない製品ばかりなんですよね。延長ホースを前提とすると、米式バルブ用口金を持つ「ZT-702」の方が使いやすく、仏式バルブ用口金を持つ「ZT-712」は使いにくいのです。

そういった意味で妻には渡さなかったのですが……せっかく発掘したのでレビューを掲載しておきます。

製品概要

実測重量は50g(ブラケットなし)。全長は99mmです。最大気圧は7bar(100PSI)までとされています。

 

口金は仏式バルブ専用。アダプタ無しで仏式バルブに取り付けが可能です。

 

仏式→米式アダプタが付属します。このアダプタはかなり珍しく、単体では売っていません。

カラーは様々。数え切れないほどのラインナップがあります。

使用感

自宅内でポンピングテストを実施。対象のタイヤはVittoria Rubino Pro Speed(25C)です。

重量

公称49gで、実測50g。携帯ポンプの中ではかなり軽い部類と言って良いでしょう。

不思議なのは、口金だけが違うはずの「ZT-702」が実測58gであること。8gも違いがあるようには見えないのですが。

違いがあるとすれば口金ですが、ZT-712はアルミに見えます。ZT-702はもしかしたらアルミではなく真鍮やステンレス等の少し重めの金属を使っているのかもしれません。

大きさ

この製品最大のセールスポイント。とにかく小さい。バックポケットやツール缶、収納場所を選びません。

使用法

仏式バルブに直接取り付けても使えますが、前述の通り、とにかく疲れます。

 

こちらは、仏式バルブ専用口金にも接続可能な延長ホース「GRUNGE ポンプアダプタ」と接続したものです。

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GRUNGE ポンプアダプタは使い勝手は悪くないのですが、長い&ヘッドが大きいので、格納場所に困るという弱点はあります。せっかくポンプが小さいのに延長ホースがかさばるというのは本末転倒でしょう。

 

空気圧が高くなるとポンピングが重くなるので、ポンプの頭を地面に押し付けると楽に空気が入ります。

性能

前述の通り、Vittoria Rubino Pro Speed(25C)に対してテストを実施しました。

400回: 4.1気圧
300回程度までは両手でポンプを持ってポンピング。300回を超えてからは、前述の地面にポンプの頭を押し付ける方法で空気を入れています。
「サイズの割に意外と入ったな」というのが正直な所。一応、4気圧も入れば走れないことはありません。少量ずつではありますが、確実に空気は入ってくれます。
ただ、6気圧までなら恐らく600回、8気圧までなら800回のポンピングが必要となります。このくらいの気圧になると、地面に押し付けてもポンピングは難しいでしょう。パワーが足りません。
あくまでもエマージェンシー用であり、フロアポンプのある自転車屋か輪行でリタイヤする駅までたどり着くための携帯ポンプと言えるでしょう。

内部構造

特殊な構造はなく、至って普通の構造の携帯ポンプです。

その他

付属する「仏式→米式」アダプタですが、これは単体ではまず手に入らない特殊なアダプタです。

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このアダプタを利用すると仏式専用口金の携帯ポンプに延長ホースを付けることが可能になるのですが……ちょっとネジピッチが特殊なのか、イマイチ確実に空気が入る感じはありません。

この携帯ポンプを買ったのがもう6年ほど前なので現在のアダプタは改良されているかもしれません。

まとめ

非常に小型で軽量な携帯ポンプ。この携帯ポンプを実用するには延長ホースが必需品です。

そして、延長ホースを使うのであれば、対応する延長ホースの多い米式バルブ用口金を持つ「ZT-702」の方がおすすめです。

「ZT-712」はアダプタなしで仏式バルブには使えますが、このポンプは延長ホースなしには実用に耐えないのは前述の通り。よほどのミニマリストでなければ、米式口金の「ZT-702」を使い、「お助けチューブ」をセットで持つのがオススメできます。

ZT-712をあえて買うとしたら、「仏式→米式アダプタ」のパーツ取り目的くらいでしょう。

 

評価

対象モデル:  airbone「ZT-712 BRAVO PUMP」
年式: 2016年?
定価: オープン価格
購入価格: 2266円 (税込)
公称重量: 49g
実測重量: 50g

価格への満足度

6/10

適価。

総合評価

6/10

軽量・超コンパクト。ただ、口金が米式のバージョンのほうが扱いやすい。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019年の2回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間13分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)