【レビュー】BBB「ウルトラストップハイパフォーマンス BBS-28HP」

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評価:4.5

BBBのブレーキシュー。シマノ/スラム/カンパの3社の舟に対応しています。

目次

購入動機

以前、絶賛した同社の「テックストップ」。とても良かったので追加で買おうと思ったんですが、まさかの問屋在庫なし。どうやらカタログ落ちして廃版のようです。

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仕方ないのでBBBの公式サイトを探したところ、このウルトラストップが後継モデルの模様。ブレーキシューが白と青なのも一緒。ブレーキ面のカットパターンは違うようですが、これってほぼ同じものでは?と思い、買ってみることにしました。

製品概要

実測重量は4個で24g。シマノ/スラム/カンパすべて共通で使用可能です。

「トリプルフェイスプロファイルデザイン」なるもので雨天時の制動力が20%アップとなっていますが、何を指すのかは不明です。ブレーキ面のカットで排水性が上がったってことでしょうか。

使用感

Dura9000のブレーキに、SHAMAL ULTRAとの組み合わせで使用しています。主に雨予報の出ているブルベで使ってきました。

比較対象は、前モデルの「テックストップ」、シマノの「R55C4」です。

取付

重量はテックストップ比でほぼ変わらず。

4-in-1バックデザインなるものを採用しており、シマノ/スラムだけではなくカンパの舟にも対応しているのが特徴です。私も知らなかったんですが、近年はカンパのミドルグレード以下ではシマノとほぼ同様にアーレンキー1本でブレーキシュー交換が可能になったようです。以前は専用工具が必要だったので、楽になりましたね。

私(シマノ)と、妻(カンパ・ポテンツァ)の両方に取り付けましたが、問題なく取付できました。

制動力(ドライ)

感覚としては、前作のテックストップよりドライでの制動力が増しています。初期制動が穏やかで、握り込むとリニアに制動力が増す特性は前作と変わらず。

前作のレビューでも書きましたが、R55C4と比べると、同じ制動力を得るために必要な握力は少し増えます。私の場合、斜度8%以上の急坂ではR55C4よりも強くブレーキを掛けるようにしています。妻は気にならないというので、これは体重の重い人だけ気にすれば良いでしょう。

私は、急坂の連続するSR600ではこのブレーキシューを使わず、R55C4を使いました。

制動力(ウェット)

北海道で開かれた1200kmブルベではこのブレーキシューを使用。1200km中、最初の800kmが雨天ライドとなりました。

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前作同様、ウェット条件でも非常に良く効くしコントロールも容易。音鳴りもなしと、理想的なブレーキシューです。妻も非常に良かったと振り返っていました。ただし、走り終わった後の汚れ方はものすごかったです。

汚れ

こちらもテックストップ同様、カスが出ます。1回走ると、フレームに灰色の粉が付着します。削れやすいシューです。

寿命

かなり柔らかいシューであるため、シマノのR55C4あたりと比べると寿命は短め。ドライでも2~3000km程度です。

ウェットの場合は更に減りが早くなります。前述の1200kmブルベでは、3日目までの800kmの雨天走行で、前側ブレーキシューの溝は残り1mmほどまで減ってしまいました。北海道のダウンヒルは緩やかですし、私自身もそこまでブレーキを長く掛ける方ではないのですが、それでもこの減り。ドライ条件だと長持ちですが、ウェット条件だと強烈に減るようです。

まとめ

制動力の立ち上がりが穏やかで、コントローラブルなブレーキシュー。ウェット条件下ではシマノR55C4に比べて制動力の低下が少なく安心感があります。

テックストップは残念ながら廃版なので、今後は本製品を使おうと思っています(まだテックストップが2セット余ってますが)。テックストップと本製品の違いは、「大手3社の舟に使える」「ブレーキ面のカットパターンが変わって排水性アップ」くらいだと思っているので、正常進化と言えるんじゃないでしょうか。

雨が降ることが予想された場合、私は今後もこのブレーキシューを選ぶと思います。

評価

対象モデル:  BBB「ウルトラストップハイパフォーマンス BBS-28HP」
年式: 2018年
定価: 1728円(税込)
購入価格: 1728円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 24g

価格への満足度

8/10

シマノよりは高いが割高感はない。

総合評価

9/10

雨天での制動力が素晴らしい。非常にコントローラブル。

レビュアー情報

年齢: 35歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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