BRIDGESTONE「EXTENZA R1X CL 25C」

この記事は約 5分で読めます。

評価:4

ブリヂストンのレース用タイヤ。3タイプあるうちの、もっともオールラウンドなタイプです。

目次

購入動機

何度も他のレビューで書いていますが、うちのディスクロードは乗り心地が良くありません。原因は色々考えられましたが、乗り心地への寄与が元も大きいと言われるタイヤを変えてみることにしました。

要件としては、

・乗り心地が良いこと
・25C以上の太さであること
・ウェットグリップが悪くないこと
・なるべく軽いこと

と言った具合。ディスクロードはフロントが重いので、少しでも軽いものを選びたいと思っていました。

25Cだと普通、230g前後の重さがあることが多いのですが、EXTENZA R1Xは公称190g。ちょっと軽すぎないか?と思いつつも、興味を持ったので試してみることにしたのでした。

製品概要

実測重量は、191.6gと193.3g(両方とも25C)。カラーはブラック・レッドの1種類のみ。

トレッド幅は、25mmのワイドリムに取り付けた場合に、ちょうど25mm。ナローリムに取り付けた場合には、もう少し細くなるはず。

使用感

ロングライド中心に500㎞ほど使用した第一印象をレビューします。使用自転車は、SCOTT SOLACE DISC。空気圧は、前6.0bar、後6.5barで使用しています。使用距離は500km程度。

転がり抵抗

最初のうちはグリップというよりも、道の上の石を拾う感じはありましたが、これはワックスによるもののようで。数km走ったら軽い走行感に変わりました。

絶対的な重量が軽いので、漕ぎ出しも軽く、巡航も楽です。前のタイヤが1本240gのOne 25Cなので、そこからのギャップでそう感じるのかもしれませんが(外周50gの軽量化は決して小さくない)。

グリップ

ワイドリムに付けて初めて25mmになる細めのタイヤなので少々グリップは不安でした。が、ウェットなヤビツの下りでも特に問題なく下ることが出来ました。前作のEXTENZAよりもコンパウンド自体がハイグリップになったとのこと。

限界まで攻めていないので分かりませんが、絶対的な安心感はPower Enduranceや、Oneの方が上です。

乗り心地

これは前評判通り、とてもよかったです。Power EnduranceやOneも乗り心地は良いですが、それよりも一枚上。細めのタイヤなのに意外でしたが、コンパウンド自体が柔らか目なのだと思います。

耐パンク性

これまでパンクやカットはありません。見た目は薄くて弱そうですが、一応耐パンクベルトも入っているのでそこまでの弱さは無さそう。

寿命

画像は、現時点での後輪のすり減り具合。元々パターンが無いタイヤなのですり減り具合は分かりにくいですが、意外に減ってない。これだけ柔らかいコンパウンドだともう少し減るかと思ったんですが。私の体重(80kg)だと、3000㎞前後が予想寿命でしょうか。この辺りは追ってレポートします。

見た目

色は黒1色のみ。私はどのみち黒しか使わないのですが、カラータイヤを使いたい人には選択肢に入りにくいと思います。性能的には黒が一番良いはずなので、メーカー側のこだわりでしょうか。メーカー体力の問題かとも思いましたが、下のグレードではカラータイヤも出していますし……。

差し色にロゴの赤が入るのですが、ここは私の自転車のテーマカラーと合っているので非常に気に入っています。たまたまロゴが赤だったので良かったものの、他の色だったら多分使ってはいないと思います。

その他

基本的に国内流通しかしていないので、実売価格は高めです。私の購入価格は5700円ほど、実売は6000円ほど。国内で買うには安めですが、海外通販で他社のフラグシップが4000円台と言うことを考えると若干の割高感があります。

まとめ

乗り心地は良く、その他の性能も破たんが無いタイヤ。

若干、耐パンク性と寿命が気になりますが、そこは軽さとのトレードオフだと思います。重量については、期待以上に軽く(もう少しサバを読んでいるかと思っていた)、フロント側の軽量化という目的も達成できました。

ランニングコストは高そうなので、今後使い続けるかは不明です。

追記(2017年5月16日)

「東京糸魚川ファストラン」で使用。全287㎞の行程中、約200㎞が雨でした。

今回の装備は以下。

・フレーム: FTB QUARK
・ホイール: Campagnolo Shamal Ultra
・タイヤ: Bridgestone Extenza R1X

家にあったタイヤの中で25Cかつ比較的トレッドのすり減りが少ないのが本製品だったのが選定理由。以前、SOLACEに本製品を履かせて雨ブルベで使った際も不満は無かったので、今回もウェット条件で活躍してくれることを期待していました。

SOLACEよりもQUARKの方がフレーム自体の乗り心地は良いので、少し空気圧を上げて、前:7気圧、後:7.5気圧で運用。乗り心地の低下は感じられませんでした。他のタイヤに比べて、柔らかめのコンパウンドを使っているので、多少空気圧を上げても乗り心地は犠牲にならなそうです。

「東京糸魚川」はキツい下りカーブはありませんが、富士見峠・塩尻峠・黒姫高原といくつかのダウンヒルはあります。ウェット路面でもグリップは全く問題なし。安心して走ることが出来ました。

パンクについては、前輪のみ一回。タイヤを調べましたが、特に貫通などは無し。恐らくリム打ちパンクです。路肩の石やゴミも多かったですし、200㎞雨なら一回パンクくらいは仕方ないと思うので、私の中ではマイナス評価はしません。

現在使用距離は1500㎞程ですが、まだまだトレッドは平らにならずに残っています。意外と長寿命かもしれません。

雨の中を走ったので、タイヤを外して水抜きを行いました。このタイヤは非常に付け外しがしやすいですね。タイヤ生産の精度が高いと言うことなのでしょう。外すときはタイヤレバーを使いましたが、付けるときはタイヤレバーは必要ありませんでした。

評価

対象モデル:  BRIDGESTONE「EXTENZA R1X 25C CL」
年式: 2016年
定価: 5850円(税込)
購入価格: 5700円(税込)
公称重量: 190g
実測重量: 191.6g

価格への満足度

6/10

国内しか扱いがないだけに割高に感じる。

総合評価

8/10

性能に今の所不満はないがランニングコストが高そう。

レビュアー情報

年齢: 32歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

目次