【レビュー】Buyandship「国際転送サービス」

評価:4

日本に直接発送してもらえない商品を間接的に受け取り、転送してくれるサービス。香港に本社があります。

利用動機

今回は、シマノのシューズ「XC5」を購入するためにBuyandshipのサービスを利用しました。

SHIMANO「XC5」

XC5は、2018年に発売されたシマノのSPDシューズです。型番はXC500。

カラーラインナップは以下の通り。

① ブラック/オレンジ
② グレー/オレンジ
③ グレー/マゼンタ
①と②は男性向け、③は女性向けという展開でした。
男性向けの①と②は日本国内で受注生産という形で販売されたものの、③の女性向けカラーは国内では一切販売されませんでした
この③のカラーが妻のストライクど真ん中だったので発売されたら買おうと思っていたものの、結局販売されず。
仕方なく、海外通販(ドイツのBIKE24)でXC5のマゼンタカラーを注文しました。2018年の11月中旬のことです。

シマノ、海外通販を制限?

シューズ購入直後の2018年12月、海外通販大手のWiggleとCRCが「日本向けのシマノ製品の販売中止」を発表しました。

自転車&家つくり日記!

wiggleとCRCで、2019/1/1からシマノ製品の販売が停止されるとのことです。 wiggleでは、サイト上で特に…

いわゆる「おま国(お前の国には売ってやらない)」というものだと思われます。

この動きは他の海外通販大手サイトにも波及。BIKE24・PBKなど海外大手サイトでも、シマノ製品は一切日本向けには販売されなくなりました。なぜかMerlin Cylcesだけは買えますが。シマノから「規制します」という発表があったわけではないですが、何らかの圧力が海外通販サイトに掛かったのは間違いないでしょう。

これにより、元から日本で販売されていないXC5を日本から購入する手段がなくなってしまいました

XC5、そろそろ交換時期

2018年末のXC5購入から3年半が経ちました。

その間、XC5は妻のメインシューズとして活躍。ブルベだけで5000km以上、その他を含めれば10000km以上使用され、さすがにボロくなってきました。

とはいえ前述の問題で、日本からXC5のマゼンタカラーを買うことは出来ません。海外サイトには売れ残りの在庫がまだあるようでしたが、どこも「Product not shippable to Japan」と表示され、購入不可でした。

国際転送サービスという選択肢

そこで思い出したのが、「国際転送サービス」の存在です。

「おま国」問題は自転車分野だけではなく、他の分野でもあります。その対策として利用されるのが国際転送サービスです。

・日本への発送を取り扱っていない海外通販の荷物を代わりに受け取り、転送してくれるサービス。
・サービス運営会社が世界各地に倉庫を持っている。注文者は一旦、倉庫を受け取り地として注文を完了する。
・海外通販サイトは、海外倉庫に向けて荷物を発送する(発送①)。
・サービス運営会社は、海外倉庫から注文者に向けて荷物を発送する(発送②)。
こんな流れです。通常なら1回で済む発送が2回に分かれてますね。
その余分な発送の費用と転送の手数料を国際転送サービス向けに支払う必要があります。ただ、海外倉庫は海外通販サイトから見て国内にあるので、発送①の送料は安くなります。海外通販サイトに支払う送料は安くなり、国際転送サービス向けに支払う費用が別に発生する感じ。

転送サービスの選定

国際転送サービスは色々あります。有名所だけ挙げても以下の通り。

・Forward2me
・OPAS
・Shipito
・Planet Express
国際転送サービスは初手が「海外通販サイト→海外倉庫」です。つまり、商品を購入しようとしている海外通販サイトの国(地域)に倉庫を持っているサービスを選ぶ必要があります
今回、XC5の購入を考えていたサイトは、ドイツの「BIKE-COMPONENTS」。つまり、ドイツに倉庫を持つサービスを選ばなければなりません。
ただ、ドイツはEU加盟国。EU圏内であれば、荷物を普通に送れるはずなので、ドイツに限らずイタリアやフランスに倉庫を持つサービスを選んでも大丈夫です。
そんなこんなで最終的に選んだのが今回取り上げる「Buyandship」です。

Buyandship

Buyandshipは香港の会社が運営する国際転送サービスです。

アメリカ・イギリス・日本・カナダに自社倉庫を持ち、オーストラリア・イタリア・中国・韓国にも契約倉庫があります。今回はイタリアの倉庫を使用します。

EU圏内に倉庫を持つ国際転送サービスも沢山ありますが、その中でこのサービスを選んだ理由を以下に挙げます。

・日本語サイトがあり、日本語がそれなりに分かりやすかった。日本語サポートもあり。
・送料が他サービスより安い(その分、時間は掛かる)。
初回利用は500円分のポイントが付くという点も決め手となりました。

サービス概要

国際転送サービスの概要は前述の通り。

ただし、Buyandshipは必ず香港の本社倉庫を通るのが特徴です。

海外倉庫から日本の注文者に直接送るのではなく、海外倉庫→香港倉庫の定期便が一回挟まります。荷物の発送自体は1回増えますが、定期便で複数荷物をまとめて運んでいるため送料が抑えられるというスキームのようですね。

利用料金は以下の通り。

重量 配送料(手数料含む)
~1.36kgまで 2300円
1.36kg以上、0.45kgごと +550円

使用感

シューズ、SHIMANO「XC5」をドイツのサイトから輸入する際にサービスを使用しました。

受け取りまで

荷物を受け取れるまでを手順を追ってレポートです。

① アカウント登録

まずはBuyandshipのアカウント登録。

電子メールに仮登録確認が来るので、URLをクリックして登録を完了します。

② 倉庫住所を取得

ログイン後、倉庫住所を取得します。今回はイタリア倉庫。

こちらのイタリア倉庫の住所を、海外通販サイト注文時の「Shipping Address」に記入します。

ちょっと注意が必要なのが、「姓」の欄が個人IDになること。これは、海外倉庫で「この荷物はこのユーザーの注文したもの」と判別するために使われます。

③ 商品注文(at 海外通販サイト)

海外通販サイト(今回はBIKE COMPONENTS)から注文を行います。

ポイントは、「姓」の所を自分の名字ではなく、個人IDを入れること。

ただ、こうしてしまうとクレジットカードの決済が通らない(姓がカードの情報と合わないため)ことになります。「BILLING ADDRESS」の姓を本名にし、「SHIPPING ADDRESS」の性を個人IDにすれば決済が通るかと思ったのですが、残念ながら通らず。

結局、私はPaypalで決済を行いました。Paypalだと決済情報はPaypalのユーザー情報が使われますので、問題なく決済できました。

他の国際転送サービスでも名前欄に個人IDを入れるように指定されることが多いので、転送サービスを使う場合は決済手段をPaypalにしたほうが無難かもしれません。

注文当日にイタリア倉庫に向けて発送されました。

④ 海外倉庫に荷物到着

海外通販サイトの発送から4日後、イタリア倉庫に荷物が到着。

Buyandshipからメールが届きました。姓に書き込んだ個人IDで「誰の荷物か」を判別しているわけですね。

⑤ 転送依頼を作成

香港倉庫への転送依頼を作成します。これをやらないと荷物がいつまでもイタリアに留め置かれたままになります。

ここで、商品名や単品価格などを記入します。

転送依頼を作成すると、定期便の出荷曜日に香港倉庫に向けて発送されます。イタリア倉庫は直営ではないためか発送頻度が少なく、週1回金曜日に発送となっていました。

⑥ 香港倉庫に到着

イタリア倉庫を出てから12日後、香港倉庫に荷物が到着しました。

この際もメールが届きます。12日という日数を考えると船便ぽいですね。

複数の荷物を一つの箱にまとめる場合には、ここで手続きを行います。今回、私は荷物は1つだけだったので、特にまとめは行わず。

⑦ 配送料の支払い

配送料を支払います。

今回は荷物の重量が1kgちょうどということで、配送料は最低の2200円。そして、新会員は500ポイントを貰えるので、その分を割り引いた1700円が配送料となります。クレジットカードで支払いました。

⑧ 荷物の発送

配送料を払うと荷物が発送されます。

このタイミングでもメールが届きます。発送手段が佐川となっていて驚きました。大抵こういうのって日本郵便で届くので。

⑨ 荷物受け取り

7月10日、佐川急便で荷物が届きました。

ダンボールがビニール袋に包まれた梱包です。

中身。この箱がBuyandshipによるものなのか、BIKE-COMPONENTSのものなのかは不明です。

商品と、BIKE-COMPONENTSの領収書。

ちゃんと問題なく商品は届きました。

梱包

上で書いた通り、割と普通。

恐らく荷物を確認するために箱を開けているはずなので、詰め替えてはいると思います。濡れることを防止してビニールで包んでいるのだとしたら、なかなかきめ細かい対応です。

納期

今回のタイムラインは以下のような感じ。

行程 日付
商品注文 6/14(火)
イタリア倉庫にむけて発送 6/14(火)
イタリア倉庫に到着 6/18(土)
イタリア倉庫から発送(定期便) 6/24(金)
香港倉庫に到着 7/5(火)
荷物受取 7/10(日)

注文してから受取まで、26日掛かりました。こちらからの申請は全て最速で行っていたので、そこの遅れはないはずです。

普通にドイツの通販で注文すると大体2週間で届くので、大体納期は2倍といった所でしょうか。

定期便が週1回しかないイタリア倉庫かつ、イタリア倉庫に荷物が到着したのが定期便の翌日というのが痛かったですね。タイミングが良ければあと4日くらいは早く届いた可能性はあります。

定期便が週5回あるアメリカ倉庫ならもう少し早いはず。

料金

今回、仮にBIKE-COMPONENTSから直接購入していた場合と、転送サービスを利用した時にかかった料金の実績を比較しました。1ユーロ=139円で計算しています。

日本から直接注文[円] 転送サービス利用[円]
商品 10511 10511
付加価値税 0 2412
送料 5553 549
消費税 0 0
Buyandship配送料 0 2200
新会員割引 0 -500
合計 16064 15672

合計料金はほぼ同じ。今回は新会員割引が効いた分、転送サービスを利用したほうが安くなりました。荷物も軽かったので配送料が安かったです。

転送サービスを使う場合、ヨーロッパ内で購入したことになるのでVAT(付加価値税)が掛かります。消費税のようなものです。

今回は商品単価が16000円以下なので国内消費税が掛からなかったですが、仮にそれを超える単価だと消費税も掛かるので、2度消費税を取られることになりそう。

サポート

日本語によるチャットでのサポートがあります。

イタリア倉庫から中々荷物が発送されなかったので問合せましたが、そこで金曜日に定期便が出ていることを聞きました。

恐らく中国人の方の対応でしたが、レスポンスはなかなか良かったと思います。

世間の評価

この記事を書く際に見つけたのですが、サービスに対するレビューを投稿するサイト「Trustpilot」でのBuyandshipの評価は割りと散々です。

今回私は何のトラブルも無く荷物が到着しましたが、荷物にトラブルが合った時が結構面倒のようですね。「安い」という評価はほぼ全員に共通しており、実際安いです。

まとめ

安価な国際転送サービス。

納期は恐らく他のサービスに比べても長めで手数も多いですが、レスポンスは良かったのでストレスは感じませんでした。

Trustpilotの評価を見るとトラブル時の対応がちょっと怖いですが、実際にトラブルに遭うまでは継続利用すると思います。とはいえ、転送サービスを使ってまで買いたいものは中々無いのですがね。


シマノが日本でXC5のマゼンタカラーを販売してくれなかったことから今回の話は始まっています。国内で販売されていたらそちらで買っていたはず。

国内の販売店を守る方策として「おま国」をやることには一定の合理性はあると思うんですが、それならばちゃんと国内で全ラインナップを買えるようにしてほしいものです。転送サービスを使うのはやっぱり手数も増えるし、余計にお金も掛かるので。

評価

対象モデル:  Buyandship「国際転送サービス」
年式: 2022年
配送料: 1700円 (税込)

価格への満足度

9/10

この手の転送サービスではかなり安い。

総合評価

8/10

トラブルなく利用できれば、手数が多いことくらいしか不満はない。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)