【レビュー】CATEYE「CRA-002 急速充電クレードル2」

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評価:3

CATEYEのVoltシリーズ(50/300/400/700/800)のバッテリーを急速充電するためのクレードルの第二世代。バッテリーから外部機器(スマホ等)に給電する機能を備えています。

目次

購入動機

2016年頃、CATEYEのインターナショナルサイトを見ていた所、見慣れない充電クレードルを発見。

The cartridge battery can be your mobile battery using this cradle.
Smartphone can be recharged with this cradle plus the cartridge battery, BA-2.6-R, BA-3.4, BA-3.1 and BA-2.2 (sold separately).

「このクレードルを使えば、Voltシリーズのカートリッジバッテリーをモバイルバッテリーとして使える」との記載があり、購入を決めました。

当時はまだ国内では発売されていなかったため、アメリカAmazonから個人輸入しました。

私は当時、Volt700/800をブルベ用のメインライトとして使用。予備のカートリッジバッテリーもたくさん持っていました。このクレードルがあれば、モバイルバッテリーを持ち歩かなくてもスマホ等が充電可能になるわけです。装備の軽量化に非常に役立ちそうであると考えました。

製品概要

実測重量は23g。先代のCRA-001に比べて少々重くなっています。

対応するバッテリーは、以下の通り。

・BA-2.2 (Volt50/Volt300/Volt400付属)
・BA-2.6-R (Volt400 Duplex付属)
・BA-3.1 (Volt700付属)
・BA-3.4 (Volt800付属)
底の部分は回転可能になっており、充電モードと外部給電モードを切り替えられるようになっています。つまり、バッテリーの充電と外部給電は同時に行うことは出来ません

使用感

普段は充電用として、ブルベでもホテルなどでの充電用に持ち歩いています。

重量

23gと軽く、持ち運びにも邪魔にならないコンパクトさ。

とはいえ、従来のクレードル(CRA-001)の方は16gなので、充電用だけに使うならば従来品のほうが軽くて良いと思います。

 

左がCRA-002(本ページでのレビュー品)、右がCRA-001です。

用途①: バッテリーの充電

従来のクレードルと同じく、バッテリーをねじ込んでUSBケーブルを繋ぐだけ。充電中は赤のインジケータが点灯します。充電速度も従来のクレードルと変りません。

 

電圧・電流チェッカーを通すと、充電時の電流は以下の通り。

0.4~0.5A

電源もケーブルも2Aを流せるものを使っているはずですが、思ったほど速度は出ません。クレードル側か、バッテリー側で制限しているのでしょう。

余談ですが、Volt700と800であれば、本体のUSBから充電しても、本製品のようなクレードルを用いても、充電速度は変りません。これらのライトには急速充電回路が入っているからです。

これに対して、Volt300と400は急速充電回路が入っていません。本体から充電すると2倍程度の充電時間が掛かるので、クレードルを用いたほうが良いでしょう。

用途②: 外部への給電

底のフタを回すと、給電用のUSB端子(メス)が現れます。ここにUSB端子(オス)を差し込み、外部機器に給電します。

こちらにもインジケータが付いていますが、バッテリーの容量が少なくなった時に点灯するようです。てっきり給電中は点灯するものと思ったのですが、違うようで。

電圧・電流チェッカーを通すと、給電時の電流は以下の通り。

0.6~0.7A

こちらも思ったほど速度が出ません。ケーブルは2A対応で、他の機器に繋いだ場合には1.7~8Aは出る充電専用のmicroUSBケーブルです。

適当なケーブルを使うと0.2~0.3A程度しか出ません。最近のスマートフォン(TypeC端子)に繋いでみた所、0.1~0.2A程度しか流れませんでした。まともな電源に繋げば1Aは流れるはずなんですけども……。

ちょっとコレだと充電時間が長くなりすぎますね。モバイルバッテリー代わりにするには、実力不足です。

防水性

防水ではないので、持ち歩く際にはジップロックなどに入れましょう。

その他

バッテリーのネジ込みを受ける部分がかなり薄く、強くネジ込み過ぎるとヒビが入ります。実用上は特に問題が有りませんが、一応注意。

まとめ

かなり期待していた製品だったのですが、給電のパワーが低いのが残念でした。使えないことは無いと思うのですが、正直給電機能はおまけ程度のものと考えたほうがいいです。

当初の運用案としては、超ロングライド時の装備として、以下の装備のみを持っていくつもりでした。

・Volt800(BA-3.4付属)×2
・BA-3.4(予備)×2
・CRA-002(本製品)

そして、ホテルで充電を行うことでサイクルを回す……ことを考えていたのですが。ホテルでの充電は上手く行きますが、走行中にスマホの充電をしたいと思った時に、本製品の給電機能では充電に時間が掛かりすぎます。

結局、この製品の給電機能を出先で使うことはなく、モバイルバッテリーを別に持ってブルベを走っています。

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給電機能を使わないのであれば、重量の軽いCRA-001を持ち歩くか、CRA-001と同じ充電速度で充電可能なVolt800本体で充電すれば良いと思います。

せっかく給電機能を付けたのだから、もう少し電流を多く流せるようにしてほしかったですね。この製品が登場した時代のスマホならギリギリ使い物になったかもしれませんが、バッテリー容量も増えて急速充電にも対応した最近のスマホには全く使えないでしょう。

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評価

対象モデル:  CATEYE「CRA-002 急速充電クレードル2」
年式: 2016年
定価: 2750円(税込)
購入価格: 1981円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 23g

価格への満足度

5/10

CRA-001の約4倍の値段。

総合評価

6/10

売りの給電機能はオマケ程度の性能なのが残念。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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