【レビュー】CATEYE「TIGHT(TL-LD180)」

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評価:3.5

CATEYEのテールライト。防水性と耐振動性を高めた乾電池タイプのモデルです。

目次

購入動機

私はブルベ用のロードバイクの左右のシートステーにテールライトを付けています。

左はOMNI 3 AUTO。右はOMNI 5。PBPもこの構成で走りました。

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そんな折、CATEYEが電池式テールライトの新作を発表。その名は「TIGHT」。コンセプトは、「防水性」と「振動耐久性」。

割と高い防水性を持つOMNIシリーズですが、大雨だと多少は水滴が中に入ります。単純な構造なので、水が多少入っても動いてしまうのですが、浸水の度合いによっては不具合も考えられます(800km雨の中をは走っても普通に動きましたが)。

ただ、振動で蓋が外れるのは私も何度も経験した弱点です。このため、チューブを切って作ったゴムバンドで蓋が飛ばないように抑えて使っています。

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この新製品「TIGHT」はそれらのOMNIシリーズの弱点を克服したとのこと。単4電池×2本にしては不自然に長いランタイムには疑問を持ちましたが(その分暗い可能性が高い)、とりあえず一つ買ってみることにしました。

製品概要

実測重量は50g(電池込・単体)。単四電池×2本駆動です。

防水区分はIPX7。

ランタイムは以下。

点灯:約120時間
点滅:約180時間
ラピッド:約160時間

参考までに同じLEDのOMNI5のランタイムは以下です。

点灯: 約60時間
点滅: 約90時間
ラピッド: 約120時間
大体ランタイムは2倍になっています。

使用感

ロングライド用のテールライトとして使用してみました。しばらくテストとして夜練で使用し、2020年の300kmブルベ「大仏300」で使用しました。ブルベ当日は5時間ほど雨に降られました。

構造

底にロックリングが付いており、その真中に電源ボタンがあります。ロックリングは下記のフレックスタイトの部品と共通です。

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ロックリングを外して本体をスライドすると、電池にアクセス可能です。

各部にはしっかりパッキンが入っており、水の侵入を防止します。

重量

電池込で49gと、CATEYEの電池式テールライトとしては重めです。

OMNI5は43g、OMNI3 AUTOは38gなので、強化した外装の分だけ重くなっています。それでも随分軽いですが。

大きさ

OMNIシリーズより少しだけ大きいです。遠目に見ればわからない程度。

明るさ

ランタイムが倍になっていることから予想は出来ましたが、OMNI5と比べると暗いです。

同じ5LEDのライトであるOMNI5に比べてランタイム2倍、ということはつまり明るさは半分になるはずです。照度計で、裸状態のLEDの明るさを測定してみましたが、TIGHTのLEDあたりの照度はOMNI5の半分でした。ライトのルーメン値は不明ですが、きっかりOMNI5の半分になるでしょう。

ただ、被視認性を考えると、単体のLEDの明るさに加えて、レンズの拡散性能も重要になってきます。下記は、私より先に手に入れてテストをしていたmorouさんのレビューです。

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こちらの記事では、OMNI5とTIGHTでは外装のレンズの設計が異なると指摘されています。OMNIシリーズは「光を集める」凸レンズ、TIGHTは「光を拡散する」凹レンズになっています。TIGHTは、OMNIシリーズよりも様々な方向から視認できる可能性が高いということですね。

野外で「様々な角度から明るさを目視する」テストをしてみましたが、確かに様々な方向から見ても一定の明るさに見えます。

真横から。上がTIGHTで、下がOMNI5です。TIGHTはちょっと電池の影が目立ちますね。横方向の拡散は弱そうです。

防水性

防水性は「IPX7相当」と表記されています。これは、

「一時的(30分)に一定水深(1m)の条件に水没しても内部に浸水しない」

程度の防水性能です。防水等級の中では低い部類ですが、これまで防水等級について触れてこなかったCATEYEが書くからには自信があるのでしょう。

このライトの初イベントとなる300kmブルベは、スタートから雨でした。雪が降ってきて100kmほどでリタイヤ。そのうち約90kmが雨、撤退戦で+20kmを雪の中で走ることになりました。

家に帰ってからケースの中を見てみましたが、浸水は0。パッキンには砂が付着していましたが、全てパッキンで止まったようです。防水性は確実に向上してますね。

耐振動性

ロックリングでしっかりと止まっており、振動でもケースが外れたりすることはありません。

振動でロックリング自体が緩むことも考えられますが、これまでにフレックスタイトのリングが緩んで脱落した経験はなく、しっかり締めておけば大丈夫でしょう。

仮にロックリングが脱落しても、スイッチ側が下を向く方向で付けていればレンズが脱落することはありません。逆さに付ける場合は注意が必要です。

まとめ

防水性・耐振動性が増した、CATEYE入魂のテールライト。

これまで防水性&耐振動性について全く触れてこなかったCATEYEがようやく本腰を入れて取り組んでくれたことで、外装はかなり良くなっています。

ただ、それだけに若干暗いのが惜しいところ。確かに光を拡散するので多方向から見える点は良いのですが、絶対的な明るさが低いんですよね。アピール度はOMNI5の方が上だと思います。

単純にOMNI5と同じ回路を使ったTIGHTが出れば、私はそちらのほうが欲しいですね。ランタイム半分、明るさ2倍なら完全にTIGHTに乗り換えます。今のままだとOMNI5の継続使用かなと。

評価

対象モデル:  CATEYE「TIGHT」
年式: 2019年
定価: 2750円(税込)
購入価格: 2369円(税込)
公称重量: 49g
実測重量: 49g

価格への満足度

6/10

実売価格でも結構高価。他社に比べれば安い。

総合評価

7/10

外装の性能は大幅に向上。ライトが暗くなったことが残念。

レビュアー情報

年齢: 35歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

 

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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