【レビュー】CATEYE 「Volt300 (HL-EL460RC)」

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評価:4

CATEYEのカートリッジ式バッテリーライト。専用のバッテリーを交換可能で、電池切れの際も安心なライトです。

目次

購入動機

CATEYEの2013秋の新製品です。

この秋の新製品は「Volt1200」「Volt300」「Volt50(リア)」が発表されており、いずれも乾電池ではなくカートリッジ式の電池を採用しているのが特徴です。巷では「LEZYNE潰しでは」などとも言われていますが、中華ライトに代表される18650電池のライト全てがライバルとなるでしょう。

このラインナップの中で、今回レビューするVolt300はフロント用の中では暗い方の製品ですが、それでも最高で300lmの明るさを誇ります。

製品概要

重量は公称120gで、実測118g。同社のEL-135よりは重いですが、4AAクラスの明るさでというスペックから考えれば十分な軽さでしょう。なお、カートリッジバッテリーの重量は70gです。

使用モードと持続時間は以下の通り。

・点灯(High): 300lm / 3h
・点灯(Normal): 100lm / 8h
・点灯(Low) 50lm / 18h
・ハイパーコンスタント 11h
・点滅 60h

聞きなれない「ハイパーコンスタント」は、常に点灯しつつ、点滅と同じように明るさが変わるモードです。常時点灯の明るさはLow相当、点滅時の明るさはHigh相当に感じました。

なお、どうやらCATEYEは今回から、ルーメン数を製品名に冠するようになった模様です。

使用感

ロングライド用のライトとして購入しました。

構造

同社のこれまでのラインナップは「電池式」か「充電式」の2種類でしたが、この製品はカートリッジ式。

カートリッジは別売(2100円)され、充電可能となっています。電池は容量2200mAh/電圧3.7Vであることと、このサイズから察するに18650が入っていると思われますが、分解は簡単には出来なそうです。その分、電池部分の防水はしっかりしているように見えます。

充電は「急速充電器を使用」「ライト本体を使用」の2つの方法が取れます。

急速充電器(1050円)の場合。充電時間は3時間です。

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本体の場合。本体レンズ下部のパッキンをめくるとmicroUSB端子があり、こちらからも充電可能です。充電時間は6時間です。

配光は丸型であるため、上下の区別はありません。その為、吊り下げ式(上下逆)に取り付けることも可能です。私が購入した理由は、吊り下げて使いたかったからだったりもします。

オプションパーツを使えば、ヘルメットにも取付可能とのことです。

照射テスト

多摩川の河原で照射テストを行いました。写真の撮影は全て揃えてあります。

Highはそれなりに暗い道(サイクリングロードなど)でも使えそうな明るさ。Normalは街乗り程度、Lowは暗すぎてちょっと使い所が無さそう。

照射範囲は狭いですが、奥行きはあり、遠くまで照らしてくれる印象です。近くを広範囲に照らしてくれるライトと併用すると良さそうですね。

比較対象として、みんな大好き「GENTOS閃355」。Volt300のNormalモードとほぼ同じ配光/明るさの印象。GENTOSが実測で3時間程度しか持たないので、同じ明るさで8時間持つのは嬉しい。

まとめ

夜通しのロングライドでは、メインにはなり得ないけれど、サブとしては優秀な働きをしそうなライトです。

防水性もしっかりしています。吊り下げ式で、充電端子が上に来る状態で雨の中を2時間走りましたが、特に問題はありませんでした。電池の取り付け機構からして、水が入る隙間はありませんし、充電端子部分もパッキンがしっかりガードしてくれています。これはロングライドではかなり重要なこと。

コストパフォーマンスも素晴らしいと思います。ライト+予備カートリッジ+急速充電器で、実売価格は7000~7500円程度。18650を使った中華ライトが本体3000円、電池1000円×2、充電器2000円くらいと考えれば、ほぼ同じくらいの値段になります。防水性等の性能を考えれば、この値段は破格と言えるのではないでしょうか。

唯一残念なのは、「充電しながら点灯できない」ということ。同程度の明るさで競合となると思われる「Moon X-Power300」が充電しながら点灯可能ということを考えると、惜しいですね。「充電しながら雨の中を走って壊れた!」みたいなクレームを避けるためなのかもしれませんが。

CATEYEの本気が見える秀作だと思います。

追記(2021/12/29)

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計測対象は、Normalモード(100ルーメン)です。バッテリーは、BA-2.2を使用しました。

グラフからは以下のことが読み取れます。

・完全なるダラ落ちタイプ
・公称点灯時間通りで消える

Volt400と同じく、ダラ落ち型のライトでした。
Volt700や800が一定光量型だったことを考えると、やはりCATEYEとしては高級ライン(Volt700/800/1200など)には定電圧回路を入れ、安価な製品(Volt300/400など)には入れていないということなのでしょう。

評価

対象モデル:  CATEYE「Volt300 (HL-EL460RC)」
年式: 2013年
定価: 8640円
購入価格: 7500円(税込)
公称重量: 120g
実測重量: 118g

価格への満足度

8/10

このスペックでは安い。

総合評価

8/10

CATEYEの本気が見られるライト。

レビュアー情報

年齢: 31歳 (レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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