【レビュー】CloseTheGap「HideMyBell Vision Metron ready」

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評価:3.5

オランダのCloseTheGap社が販売している、ベルとコンピュータマウントを一体化した製品です。

今回レビューするのは、Vision社のMetron 5D/6Dハンドル専用のモデルとなります。

目次

購入動機

今年3月に組んだOltre XR4には、VisionのMetron 6Dハンドルを付けました。

 

こんな感じの扁平ハンドルです。こういったハンドルで困るのはライトの取り付け。CATEYEのフレックスタイトマウントはギリギリ取り付けが可能でしたが、立ち漕ぎをした際に膝が当たってしまうことがありました。

そこで、スッキリとMetronハンドルにライトを付けられるマウントを探し、たどり着いたのがオランダ「CloseTheGap」でした。

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詳しい経緯は上の記事に書いてあります。今回は直販で買いましたが、配送トラブルも有りましたし、梱包がいい加減なので直販はオススメしません。

手にするまでにしばらく時間が掛かったものの、3月下旬に取り付けが完了しました。

製品概要

実測重量は73g(ベル・取付ボルト・GoProマウント込)。

 

デフォルトではGarmin用のマウントが取り付けられていますが、交換用にPolarとBryton用のマウントも付属します。

 

こちらは付属のGoProマウント。これを介してライトやGoProなどを取り付けます。見ての通り、結構な曲がり具合。

使用感

Metron 6Dハンドルに取り付けて使用しています。使っているサイクルコンピューターはGarmin Edge530、ライトはCATEYE GVolt70です。

利用シーンは、平日の夜練と週末のロングライドです。

取付

今回はCATEYEのライトを取り付けるので、CATEYE純正のGoProブラケットである「GPブラケット(544-5340)」を、本製品付属のGoProアダプタに取り付けます。

 

GoProアダプタ+CATEYE GPブラケットを、マウント本体に取り付け。裏側から見ると、マウント本体にもかなり補強のリブが入っていることが分かります。

 

ハンドルに取り付けるためのネジ穴は2箇所から選択可能。Edge1030のような大きいサイコンを付ける場合は写真手前側の穴を、Edge530のように小さいサイコンを付ける場合は写真奥側の穴を使うのだと思われます。

 

サイコンとライトを取り付け、角度を調整して取り付け完了です。

重量

マウント交換前と後の重量比較です。

 

こちらが交換前のマウント一式。72g。

 

交換後は80g。重くなってしまいました。公称重量は51gのはずなのですけど……。CATEYEのGoProブラケット(7g)を含んでいるとは言え、ちょっと重量詐欺のような。

角度調整のための稼動部があることに加え、かなりガッシリしているために結構重くなってしまうようですね。

安定性

Edge530取り付け時の感触は純正ブラケットよりもキツめ。脱落しそうな感じはありません。

 

本製品を使うまで合った、「ライトが膝に当たる」問題は解消。ハンドルの見た目も非常にスッキリしました。

 

ただ、気になるのは、路面の悪いところで結構サイコンが大きく揺れることです。純正マウントや、BontragerのBlendrシステムに比べると明らかに画面が揺れます。

どこが揺れているのか確認してみましたが、角度調整のための稼動部の所が微妙にしなっていました。ボルトをキツく締めても結果は同じ。剛性が若干足りていないということなのでしょう。

あまりこの手のマウントの丈夫さには期待していないので、重量軽いEdge530とGVolt70という組み合わせにしたのですが、それでも揺れてしまうのはちょっと残念。見た感じ、リブも入っていて丈夫そうではあるのですが。

恐らく、もっと重いライトやサイコンを吊り下げると揺れは大きくなると思われます。稼動部はいっそ無くても良いから剛性の高いバージョンも出してほしいですね。

吊り下げの耐荷重については記載がありませんが、GoProの重量が150g程度なので、それを超える重量のライトは取り付けないほうが良いでしょう。GVolt70は99gです。

ベルの品質

本製品がユニークなのは、サイコンの裏にベルが最初から取り付けられていることです。

私はCATEYEのライトを愛用しており、CATEYEのライトにはバンドに共付け出来るベルがあるのでこれまであまり困ったことがなかったのですが。CATEYEのライトが使えない今回のハンドルでは、ベルをいかにスタイリッシュに取り付けるかも悩みの種でしたが、本製品はそれを解決しています。

なお、日本の法律ではベルの取り付けが義務付けられていますが、ヨーロッパはどうなのでしょうね? ヨーロッパ発でベル組み込み製品が出てくるというのはちょっと意外な印象がありました。knogのOiみたいな製品もありますし、やはり世界的に自転車にベルを装着することは義務であることが多いのかもしれませんね。

 

ベルはこんな感じ。非常にスッキリとまとまっています。振動には弱いと書きましたが、ベルが勝手に鳴ってしまうようなことはありませんでした。

音色は割と乾いた音で、あまり長く響く感じはありません。まぁ、そうそう鳴らす機会もありませんが。

使用実績

プロチームの「JUMBO VISMA」もCloseTheGapのサイコンマウントを使用しているそうです。恐らくレース時はベルは外しているとは思いますが……。

まとめ

VisionのMetron 5D/6Dハンドルにスッキリとライト&サイコンを取付可能なマウント。

なお、MetronはMetronでも、ケーブル完全内装に対応した「ACR」ハンドルには取り付け不可なので注意が必要です。

若干剛性が足りていないようで振動には弱いですが、及第点の性能は持っていると思います。文句は色々書いていますが、Metronハンドル用にベルとライトをスッキリと取付可能なマウントをラインナップしてくれていることだけで有り難いです。ほぼ選択肢がないですからね。

 

クローズザギャップ HideMyBell FIマウント ベル+コンピュータマウント GoProアダプタ付属
クローズザギャップ HideMyBell レギュラー ベル+コンピュータマウント GoProアダプタ付属

CloseTheGapからは、Metronハンドル以外にもステム一体型ハンドルに対応したマウントを多数ラインナップしています。一体型ハンドルでライトやベルの取り付けに悩んでいる方は一度覗いてみると良いでしょう。

追記

下記マウントに乗り換えました。

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評価

対象モデル:  CloseTheGap「HideMyBell Vision Metron ready」
年式: 2021年
定価: 約8000円(税込)
購入価格: 約8000円(税込)
公称重量: 51g
実測重量: 73g

価格への満足度

6/10

約8000円と安くはないが、他に選択肢もないので。ラインナップしてくれるだけで感謝。

総合評価

7/10

ベル・サイコン・ライトをすっきりマウント可能。若干、剛性が足りないか。

著者情報

年齢: 36歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

 

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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