【レビュー】currexSole「BIKEPRO」

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評価:2

ドイツ人のトライアスロンジュニア世界チャンピオンが引退後に作ったインソール。自転車用のBIKEPROのレビューです。

目次

購入動機

先日参加した「川越直江津ロングファストラン」。300km近い距離を出来る限り早く走った結果、足裏に痛みが出てしまいました。具体的には母子球から小子球にかけてのペダル軸部分。回すより踏むタイプなのでその弊害かもしれません。2015年のPBPでも1000km地点で足裏に痛みが出ました。どうも私は足裏があまり強くないようで、距離×強度が一定を越えると痛みが出てしまうようです。

そこで思いついたのがインソールを変えること。「もっと衝撃吸収に優れたインソールなら足裏の痛みを軽減できるのでは」と考えました。

Twitterでインソール情報を募った所、寄せられた中で良さそうだったのが「Currexsole」。トライアスロンのジュニア世界チャンピオン・Björn Gustafssonが若くして故障による引退後に大学でスポーツ医学を学んで作ったという代物。一応、自転車もやっている選手が自身の悩みを解決するために作られたという点で「良さそう」と思い、購入してみることにしました。

製品概要

実測重量は41g(MED/Mサイズ/片足)。

熱成形をしないタイプで、アーチの高さ別に以下の3モデルがあります。

・HIGH
・MED
・LOW

私はMEDを購入しました。

使用感

アーチの高さはMED、サイズはMを選択。シューズは、SHIMANOのSH-XC31です。主な使用シーンはロングライド。

特徴

足の後ろ半分は固く、前半分は柔らかく作られています。

かかと部分はPORONという素材で作られたクッションが付いていますが、これは歩く時用だそうです。

母子球~小子球を結ぶラインにはフォーストランスミッションパッドなるものが付いています。こちらもクッションなのかと思いましたが、「高反発素材でペダルストロークの効率を高めます」とあるので、足裏を守るためのものではなかったようです。

重量

「BIKEPROインソールは厚さ3ミリ、世界最軽量のサイクリング用インソールです。」と、代理店である深谷産業のサイトに記載されていましたが、実測重量は41gとかなり重め。比較対象であるSHIMANOの付属インソールは16gです。SHIMANOの熱成形インソールも36gほどなので、世界最軽量は何を指してるのか不明です。

サイズ感

SH-XC31のサイズは43サイズ。サイトに掲載されていた表によると、Mサイズが41.7~43.7までをカバーするとのことなので、それを買ったのですが……XC-31に入れると、つま先に微妙に余りが。CurrexSoleのサイズ表はSIDIのシューズで計測しているようで、SHIMANOとは若干サイズ感が違うようです。通販で買うとこれが怖い。

フィット感

SHIMANOのシューズ付属のインソールは3mm。こちらの商品も3mmの厚みと書かれていますが、実測では4mmありました。更にペダル軸部分に1mm厚のパッドが張り付いているので、都合2mmほど付属のインソールより厚いことになります。ペダル軸部分の厚みが変わるとサドル高も影響を受けます。2mmほどサドルとハンドルを上げました。

そしてシューズを履いてみて思ったのは、「シューズがキツい」ということ。少し余裕を持ったサイズを選んでいるのですが、厚みが2mm増えたため、縦方向のスペースが足りなくなったようです。

更にかかと部分にも問題がありました。かかとの凹み部分がシューズのヒールカップよりも少し上に来てしまって、上手くかかとを固定してくれなくなったのです。なぜか歩く時のために入っているPORONクッションの厚みが悪さをした格好です。なんで自転車用なのに歩くの考慮してるのか……と思いましたが、作者はトライアスリートなんですね。でも同じシューズでランはしないだろうし、不思議ではあります。

痛み

衝撃を吸収してくれることを期待していた母子球~小子球部分ですが、パッド部分が張り出しているのが逆に異物感を感じてしまい、100km程度で微妙に痛みが出てしまいました。

まとめ

勧めてくれた方には申し訳ないのですが、200kmほどで使用をやめました。スペック的に嘘が多すぎるのもそうですが、かかと部分に何故か歩くための機構を入れてフィット感を悪化させているのがよく分かりません。

本国の公式サイトを見て調べてみると、作者であるトライアスリートが故障したのは、バイクではなくランパートで軟部組織を損傷したのが原因でした。もちろんスポーツ医学の知識で自転車に最適化しているのだと思いますが、私の用途からはちょっとズレていたようですね。

しかし、逆説的に「インソールでいろいろと変わる」ことはよく分かりました。シューズ付属のインソールは100円ショップレベルだと言いますが、お値段の張るインソールでも相性によっては走行性能を低下させうるようです。勉強になりました。

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評価

対象モデル:  currexSole「BIKEPRO」
年式: 不明
定価: 6480円(税込)
購入価格: 4860円(税込)
公称重量: 39g
実測重量: 41g

価格への満足度

6/10

凝った作りではあるので。

総合評価

4/10

私には合わなかった。

レビュアー情報

年齢: 34歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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