この記事は約 4分で読めます。
【レビュー】EIGHT「スーパーボールポイント TMS-7DP」
評価:4.5
大阪に本社を構える六角レンチ専門メーカー「EIGHT」の六角レンチ。ボールポイントを進化させた独自の「テーパーヘッド」、そして適度な硬さと粘りが特徴です。
購入動機
2016年11月購入。それまではホームセンターで買った、どこのものか分からない六角レンチを使っていました。
2016年のサイクルモードでEIGHTブースに寄った際にアンケートに答えたところ、サンプルの六角レンチをもらいました。ライトウェイが代理店になったことで、自転車関連の店でも買えるようになった様子。
自転車でもよく使う4mmサイズだったのでボトルケージの組付けに使ってみたのですが、これがとてもいい。後述のテーパーヘッドの効果で若干斜めの角度からでも本締めが出来ることに感動しました。
そこで、購入したのが今回レビューする7本セット。同社の六角レンチの中では恐らくミドルグレードに位置する製品です。
太さは1.5~6mmで、自転車用としては丁度いい構成。ペダルによく使われる8mmはありませんが、アレをテーパーヘッドで回すことはないので割り切りました。
製品概要
六角レンチ7本+増し締め用パイプのセットです。太さの構成は以下。
・2mm
・2.5mm
・3mm
・4mm
・5mm
・6mm
使用感
室内での自転車メンテナンスに使用しています。
テーパーヘッド
L字の短辺側は普通の六角形状ですが、長辺側は特殊なボールポイントである「テーパーヘッド」を採用しています。恐らく製品名の「スーパーボールポイント」は「テーパーヘッド」の旧称なのではないかと思います(現在はテーパーヘッドに統一されているので)。
一見、普通のボールポイントレンチのように球形をしているように見えるんですが、実は多面体になるように切削されています。この面がボルト穴に密着するため、斜め方向から差し入れてもしっかり穴を捉えますし、トルクを掛けて本締めをすることも可能になるわけです。
普通のボールポイント(球形)だと、大きなトルクを掛けた場合にはボルト穴を舐める(削ってしまう)可能性があります。その点、テーパーヘッドならばボルト穴に面で密着するため、ボルト穴を舐めることもありません。
これくらいボルト穴に大して斜めでも回せます。回しにくい場所(例えばボトルケージなど)に六角ボルトがある場合、ほんとこの形状は便利ですね。
表面加工
現行品は「EL/ARMOUR」というメッキが使われているようですが、私が使っているバージョンは「ハードクロム」メッキで表面加工されています。
もう5年使っていますが、特にサビも出ずにキレイな状態を維持しています。摩耗も目視では見られません。
感触
適度に粘りがあり、トルクを強くかけるとしなる感触があります。
ヘッドの精度も高く、ボルト穴をしっかり捉えるので回しやすい六角レンチです。
増し締めパイプ
増し締めをするためにレンチにかぶせて使うためのパイプが付属していたのですが、無くしてしまいました。使う機会も特にはなかったのですけども。
バリエーション
増し締めパイプのないタイプは「TMS-7」という品番で販売されています。
8mmと10mmを加えた9本組の「TMS-9」もあります。
最近出た自転車向けモデルの「MECHANIC COLLECTION」。
素材は今回レビューしたものと同じですが、表面加工と長さが異なるようです。長さごとに色が塗り分けられているのが特徴です。
ブランド名の由来
六角レンチの専門メーカーなのに社名が「EIGHT」なのは、元々が「八百製作所」だったことに由来するようです。
まとめ
高精度で作業性の良い六角レンチ。
良い工具は作業が楽しくなりますね。長さ的にもセミロングタイプは自転車整備用としては丁度良いんじゃないかと思います。これ以上長くてもオーバートルクになりそうな気がしますし。
六角レンチが良かったので、トルクスレンチもEIGHTで揃えました。やはりテーパーヘッドって使いやすいんですよね……。
評価
対象モデル: EIGHT「スーパーボールポイント TMS-7DP」
年式: 2016年
定価: 不明
購入価格: 2654円
価格への満足度
精度と持ちを考えると非常に安い。
総合評価
精度も作業性も高く、非常に気に入っている六角レンチ。
著者情報
年齢: 36歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。