【レビュー】ErgoGrip「EBK-902」

この記事は約 4分で読めます。

評価:4.5

ErgoGripブランドのミドルフィンガーグローブ。

手のひらのグリップと、パッドの配置に特徴があるブランドです。

目次

購入動機

「3つの”ル”を重視すべき」という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。

3つの「ル」

3つのルとは、以下のものを指します。

・ハンドル
・サドル
・ペダル

これら3つの場所は、人間と自転車の接点となっています。特に、ロングライドでは手の痛みや尻の痛みが出やすいことから、ハンドルとサドルが大事であると私は考えています。

グローブ沼

さて、今回はグローブの話。3つの「ル」のうちの一つであるハンドルを掴む道具であり、選択を誤ると手のしびれや痛みを誘発することになります。

私はなかなかしっくり来るグローブに出会うことができませんでした。買ったグローブは数しれず。

これまでに以下のブランドのグローブを購入しました。

・OGK
・Cannondale
・BBB
・GOLDWIN
・Pearl Izumi
しかし、どれを使っても満足は行きませんでした。

ErgoGripとの出会い

ある日、店頭で見つけた見慣れないグローブ。手のひらのパッドの配置を見て「これだ!」と思い、即購入したのでした。
それが今回紹介する「ErgoGrip」というブランドのグローブです。

製品概要

重量は未測定。

衝撃吸収パッドを採用し、指の長さは第二関節まであります。指を曲げた形でしわが寄らないように縫製されているのが特徴。

カラー展開は以下の通り。

・黒
・赤
・青

使用感

ロングライド・ブルベで使用しています。

パッドの配置

このグローブの最大の特徴はパッドの配置です。手の小指側の側面全体にパッドが配置されています。

実はあまりこの部分にパッドがあるグローブって存在しないんです。下の写真は私が持っている他のグローブです。

どうも手のひらが折れ曲がる部分でパッドが途切れている場合が多いのですが、私はブラケットポジションでこの途切れた部分が一番圧迫されるんですよね。
この部分には尺骨神経が通っているので、長時間圧迫されると小指側の指先がしびれてきます。つまり、私にとっては世のグローブは「一番欲しい所にパッドがない」ことになります。
その点、ErgoGripのグローブは手の小指側の全面にパッドが付いています。店でこのパッドの配置を見た時に、「欲しかったのはこれだ!」と思い、購入を決めました。
実際、手のしびれにはかなりの効果がありました。パッド自体は薄めですが、必要十分な機能性を持っています。

形状

通常の指抜きグローブは第一関節までしかカバーされないことが多いものです。

それに対して、このグローブは第二関節までカバーされています。このグローブであれば、夏場に指先に日焼けの境界線が出来ることはないはずです。

また、立体裁断を採用しており、最初から「握った状態」の形になっているのも特徴。

これにより、グリップ力の向上と、無駄な反発力の排除が見込めるのだとか。そのおかげか? 東京大阪キャノンボールの終盤でも握力が無くなるということはありませんでした。

グリップ力

「ErgoGrip」と名乗っている通り、グリップ力は高いレベルにあります。

自分の持っているタイプは2010年モデルですが、2011年モデルからは手の平の素材がゴム素材に変更されたようで、さらにグリップ力が向上していると思われます。

不満点

色々絶賛してきましたが、もちろん不満点もあります。汗拭きパイルが貧弱な点です。

一応、「汗拭きパイルも装着」とあるんですが、起毛していない(=表面積が少ない)のであまり汗を吸ってくれないのです。メールで改善を要望したが、現在にまで改善は見られません。

まとめ

自分に合ったパッド配置を持ったグローブ。
実際にロングライドで使用する時は、上記のグローブをインナーグローブとして使用しています。キャノボもTOTもブルベもこの組み合わせです。
……と、ここまでグローブの重要性を説いてきたんですが、「1000kmのロングライドでもグローブをつけない」という人と最近知り合いました。世界は広い。
しかし、落車時の怪我を防ぐ意味でも、やはりグローブは付けた方が良いと思います。

評価

対象モデル:  ErgoGrip「EBK-902」
年式: 2011年
定価: 3465円(税込)
購入価格: 3465円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 不明

価格への満足度

8/10

凝った作りなので納得の値段。

総合評価

9/10

夏用グローブでは最高。汗拭きパッドだけ残念。

レビュアー情報

年齢: 28歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

 

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

目次