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【レビュー】Fizik 「ALIANTE R3 ki:um」
評価:2.5
Fizikのサドル。15年間展開されていた旧アリアンテの後継版として販売された、新アリアンテというべき製品。
同社のサドルフィッティングシステム「Spine Concept」では、体の柔軟性が低い「Bull」向けモデルとされています。
ベースの種類によってグレードが「00」「R1」「R3」「R5」と分かれています。本製品はグラスファイバーのベースを採用した「R3」グレードです。
購入動機
私は旧アリアンテを計8個持っているほどの、熱烈な旧アリアンテユーザです。
実は旧アリアンテも「黒×白」カラー限定で現在も販売はされているのですが、色が好みではありません。フレームに合わせた「黒×赤」または「黒×黒」の旧アリアンテは、店で見つけ次第確保をしています。
十分な数の在庫はあるのですが、いつか在庫が尽きる日も来るはず。そのため、新アリアンテもテストしておきたくなりました。
ちょうど、ワイズロードの「わいわいセール」にて、欲しかったBMCカラーの限定モデルが安売りになっていたので購入しました。
製品概要
実測重量は231g。
シェル: ナイロン積層コンポジットグラスファイバー/TWIN FLEX
レール: k:ium
カバー: 熱融着マイクロテックス
使用感
ディスクロードである、SCOTT SOLACE DISCに取り付けて使用しています。それ以前は旧アリアンテのGammaを取り付けていました。
カラー
私が購入したのは、限定のTEAM EDITION「BMC」カラーです。てっきりカバーの色は黒だと思い込んでいたんですが、灰色でした。本当はLAPIERRE XELIUSに取り付けようと思っていたのですが、カラー的に合わないので、灰色を含むSCOTT SOLACEに取り付けることになりました。
なお、カバーは梨地の処理がなされており、尻が滑りにくくなっています。
重量
実測で231gと、公称の220gに比べて11gのサバ読みです。
Fizikは毎度この辺りの数値がいい加減ですね。スカッフガードを取ればほぼ公称通りの重量になりますが、耐久性が落ちるので私は付けたままにしています。
なお、旧アリアンテの同グレードと思われるGammaが261gだったので、30g程度は軽量化されています。
厚み
「高さを抑えたロープロファイル形状に」と公式では解説されています。
サドルが薄くなった→シートポストがより長く出せる、ということです。実際、旧アリアンテ取付時に比べて、1cm程度シートポストが長く出るようになりました。
乗り心地
「ソファのような座り心地」と公式サイトに記載がありますが、これは間違っていると思います。
旧アリアンテよりも確実に硬くなっています。公式にはパッド量を減らした記載はありませんが、減っていると推測します。サドルを薄くした影響ですかね。
最初に固定ローラーで乗ったときはかなり硬く感じましたが、実走では「多少硬いかな」といった程度。
今回、200㎞のブルべで使用してみましたが、この程度では特に坐骨が痛かったり、擦れが生じたりといったことはありませんでした。ただ、もう少し長い距離になると痛くなってきそうな気がします。
その他
個人的に気になったのは、サドルの先端形状。
旧アリアンテよりもかなり尖っています。これが信号で停車したときなど、尻や腰に刺さって痛いのです。また、停車→乗車時に、サドルの先端がレーパンに引っかかることも。なぜここまで尖らせたのは分かりませんが、もう少し滑らかな先端形状にしてほしかったと思います。
なお、旧アリアンテではレールの後部に付いていた「k:ium」マークは、レールの前部に移動しています。サドルバッグを取り付ける時に邪魔だったので、嬉しい変更です。
まとめ
軽さと薄さを手に入れた代わりに、乗り心地は悪くなった印象です。
レース用として使うのなら良さそうですが、ロングライド用であれば旧アリアンテの方が良かったですね。
乗り心地に満足が行かなかったので、次は似たような形状のFabric Radius Scoopをテストしてみようかと考えています。
評価
対象モデル: Fizik「ALIANTE R3 ki:um」
年式: 2015年
定価: 21967円(税込)
購入価格: 17800円(税込)
公称重量: 220g
実測重量: 231g
価格への満足度
高くなりました。
総合評価
前作(旧アリアンテ)とはまるで違うサドル。
レビュアー情報
年齢: 32歳 (レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。