【レビュー】Fizik「BAR GEL 2」

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評価:4

Fizik製のバーテープ下に巻くゲルパッド。快適性の向上を狙った製品です。

目次

購入動機

1200㎞ブルベを完走したものの、手には長く残る痺れが。ナボリンを服用したことで割と早く痺れ自体は取れたのですが、やはり取れるまでが不便でした。

1200㎞ブルベの1カ月半後に1000㎞ブルベを入れてしまっていたので、次こそは手の痺れが出ないように対策を実施することを決意。そこで目を付けたのが本製品でした。

組み合わせたバーテープは、以前サイクルショップ巡りで安売りされていたSPECIALIZEDのROUBAIXテープのワイドタイプ。SPECIALIZEDにも本製品と同じようにバーテープ下に巻くゲルパッドがあるようですが、それと組み合わせて売られていたのがワイドタイプのテープです。バーテープの幅が広くなることで、重なる部分の出現回数が減り、結果的にハンドルがそこまで太くならないようになるわけですね。

他社からも同様の製品は販売されていますが、評判が良かったのがFIZIKだったのでFIZIKを選択。いつもお世話になっているサイクルキューブで本製品を購入し、取付もお願いしました。

製品概要

実測重量は92g。ハンドル上に取り付けるパッドと、ドロップ部分に取り付けるパッドが2つずつ付属します。

材料は、医療用途に使用されるTechno Gelと呼ばれるもの。耐久性は高く、再利用可能とされています。

使用感

ランドヌ東京のブルベ「ビワイチ1000」で使用しました。走行距離は3日間で1000㎞ほどです。

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重量

あまり握らないドロップ部分には巻かず、ハンドル上部分のみを使用したので重量増は50gほどでした。

取付

今回は、上ハンドルのバーテープの端部分から、ブラケットカバーの下まで本製品を入れてもらいました。要らない部分のパッドはカット。

ハンドルと接する面は粘着力があり、逆にバーテープと接する面はサラッとしていてバーテープと付かないようになっています。再利用を考えた造りですね。

握り心地

幅広のバーテープを使用したものの、多少は太くなります。といっても握りに違和感が出るほどではなく、すぐに馴染みました。

かなりの柔らかさを予想していたのですが、ハンドルを握った時の感覚は大きく変わらず。力を掛けなければ大きく沈み込むことはありませんが、力を掛けてもハンドルに底付きする感じがありません。これは大きめの段差に不意に乗り上げてしまった際に手へのダメージが減りそうです。ただ、振動については……?

効果

結論から言えば、1000㎞ブルベ完走後の手の痺れはほとんど無し。多少は出ましたが、1200㎞ブルベの完走直後と比べると雲泥の差。1200㎞ブルベで走った帯広近辺の道路状況が特殊(雪による段差が非常に多い)なことを差し引いても、これまで4桁距離を走った中では一番の痺れの少なさでした。足裏の痺れは出ていたので、手の痺れのみが減ったことになります。

なるべく手の痺れが出ないようにハンドルに荷重を掛けないように気を付けてはいましたが、それはいつものこと。この手の痺れの軽減は本製品によるものと言って良いと思います。

不意な段差での衝撃吸収は体感でも大きく効果を感じましたが、振動減衰については特に効果は感じませんでした。

その他

今回のブルベ中は、約5時間程度の雨天走行がありました。ハンドルの下に1層増えるので、そこに保水してしまうのでは?という不安はありましたが、特に巻いていない時との差は体感出来ませんでした。ゲル自体は保水しませんし、特に心配は無さそうです。

まとめ

ロングライドにおける手の痺れの軽減に効果のある製品です。

私の場合600㎞までであればハンドルに荷重しないで走行することで何とか手の痺れを回避することは出来ます。しかし、その距離を越えると体幹の筋肉が上体を支えられなくなってハンドルに荷重⇒手のひらの神経を圧迫して痺れる、という状態になっていました。ハンドルに荷重した状態で距離を乗っても手が痺れないというのは有難いですね。

正直「こんなゲルに頼ったらロングライダーとして負け!」と思ってたんですが、自分の体で効果を見てしまうと認めざるを得ません。最初からゲル頼りなのは宜しくないですが、残念ながら人間は疲れる生き物なので、それを見越して手を打っておくのはアリなのかなと。

来年に迫ったPBPでも本製品を活用したいと思っています。

評価

対象モデル:  Fizik「BAR GEL 2」
年式: 2018年
定価: 2376円(税込)
購入価格: 2000円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 92g

価格への満足度

8/10

再利用可能なので。

総合評価

8/10

ハンドルが重くはなるが、効果は確かにあった。

著者情報

年齢: 34歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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