【レビュー】GHISALLO「GC-3」

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評価:4

深谷産業のオリジナルフレームブランド「GHISALLO」のカーボンロード。私にとって最初のロードフレーム。

一時期はクロモリ、アルミ、カーボンの3種類の素材で展開していたブランドですが、現在カタログにあるのはクロモリの「305」だけです。

目次

購入動機

2008年に最初のロードバイクを買うに当たって、例の「なぜかINTERMAXとKUOTAだけLightweightのホイールを履いている」今中氏のインプレ本で検討。

GHISALLO GC-3のインプレには、「週末のお供に最適」と書いてありました。今になって読めば「つまりコレって、剛性低くて反応悪いってことを言ってる」と解るのですが、当時は額面どおりに「快適なバイクなんだな」と受け取っていました。

インプレの内容も悪くないし、完成車で26万円ほどと安価だったので購入しました。付属するコンポーネントはUltegraSLのフルセットです。当時、この値段でUltegraSLが付いてくる完成車は他に有りませんでした。

製品概要

フレームの単体重量は1400g。付属のフォークは手元にないので重量は不明。台湾製です。

フレームの主な材料はカーボン。カーボンパイプをアルミラグで繋ぎ合わせた構造です。シルエットは昔のTIMEっぽい。

BBはネジ切りのJIS。シートポストは27.2mmの丸ポストと、今となっては珍しい標準規格満載です。

ヘッドチューブには誇らしげなバッジが。

なお、完成車時の構成は以下です。

・フレーム: GHISALLO GC-3
・フォーク: GHISALLO GC-3
・コンポーネント: SHIMANO ULTEGRA SL
・ホイール: SHIMANO RS20 10s
・サドル: GHISALLO (VELOのOEM)
・ハンドル: GHISALLO (カーボン/アナトミック形状)
・シートポスト: GHISALLO (アルミ/27.2mm)

クランク、ブレーキあたりは完成車だと手が抜かれることが多いんですが、そこに至るまでフルでUltegraSLだったのはポイントが高いです。

ハンドルも、この値段でカーボンハンドルが付いているというのは異例でした。

使用感

今はもう全てのパーツを取り外されてフレームだけの状態になっていますが、現役時は以下のパーツを交換した構成で走ってました。

・フォーク: 3T FUNDA PRO
・ホイール: MAVIC KSYRIUM ELITE
・サドル: FIZIK ALIANTE

元から付いていたUltegraSLの出来が良かったので、そこまで弄っていない状態でも満足していました。この構成で「東京→大阪」「大阪→東京」のキャノンボール双方向24時間切りを達成しています。

剛性感

はっきり言ってヤワいです。快適志向のSPECIALIZED ROUBAIXから乗り換えてもハッキリ解る程度に。ダンシングすると「ボヨンボヨン」な感じ。

BB周辺の華奢さがその原因でしょうか。ただ、雑なペダリングでも割と進んでくれたので、当時の私には合っていたフレームでした。

加速

得意ではないです。ホイールをKSYRIUM ELITEに変え、フォークを3Tに変えて大分マシになりましたが、やはりモッサリ感は否めません。

巡航

これは案外悪くなかったのです。

剛性低目のフレームは、「反応が悪い代わりに、入力したパワーを平滑化して推進力に変える」とも言われますが、そういうことなのかなーと。キャノンボール中はひたすら35km/hを超えるスピードで巡航していたはずなので、巡航は苦手でなかったと思います。

快適性

これはとても良かったです。ウリである「ベンドされたシートステー」の効果でしょうか。突き上げはかなりマイルド。

「低剛性=乗り心地が良い」という訳ではないはずですが、このフレームは剛性も低く、乗り心地も良いフレームであったと思います。どう考えてもレース向けではないですが、ロングライド向けのフレームとして、当時の私にはマッチしていました。

その他

カラーは黒ベースに赤の差し色。私の赤黒への拘りはこのフレームから始まりました。

このフレームを最初に買ったばっかりに、ウェアやグローブを赤黒で揃えてしまい、以後のフレームは赤黒を買わざるを得なくなったのです。大体どこのメーカーにもある色なので、選択肢は多いのですが。

なお、塗装は弱いです。クリア塗装はかなり剥がれてきています。

まとめ

確か完成車での購入価格は26万円ほど。それにしてはコストパフォーマンスの高いパッケージだったと思います。フレーム単品の価格は134400円でしたが、お値段以上の働きをしてくれました。

やたらキャノンボールばかりやっているイメージを持たれている私ですが、ソロで24時間を切ったのはこのフレームで走った2回だけだったりします(あとはチームで走った)。

そのうち、何らかの形で復活させたいと思っていますが、今は押入れの中で次の活躍の時を待っています。

評価

対象モデル:  GHISALLO「GC-3」
年式: 2008年
定価: 255800円(税込)
購入価格: 255800円(税込)
公称重量: 1240g(フレーム単体)
実測重量: 1400g(フレーム単体)

価格への満足度

10/10

30万円としては破格の完成車パッケージ。

総合評価

8/10

ロング用としては良かったが、加速はモッサリなので。

著者情報

年齢: 30歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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