【レビュー】LAPIERRE「XELIUS WEB SERIES」

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評価:5

LAPIERREのレース向けフラグシップフレームです。

プロチームである「FDJ(購入当時はフランセーズ・デジュ)」がレースでメインに使用するフレームとなります。

目次

購入動機

ロングライド用途は別に、レース向けのロードバイクを組みたいと考えていたところ、Y’s Roadで吊るされていたこのフレームを発見。

値段を見ると4割引。定価298000円が、178800円でした。

正直、LAPIERREの名前はこの時点では知りませんでした。家に帰って調べてみると、ツールドフランスでも毎年使われているモデルだと判明。

S-WORKS Tarmacや、Madone6シリーズと勝負しているフレームがこの値段なら安い。色も好みの赤黒で、サイズもMサイズでぴったり。

そんなこんなでXELIUSを購入したのでした。

製品概要

実測重量は820g(Mサイズ)。

2010年モデルのXELIUSなのですが、このモデルは「WEB Series」という別注モデルです。

どうやら本国では、TREKにおけるプロジェクトワンのようなオーダーバイクを作るシステムが存在したらしく。そこでのみ買うことの出来たフレームがこれです。

ショップの言葉を信じるならば、「S, M, Lで、日本に3本しかないフレーム」とのこと。なぜそんなフレームが日本に存在するのか、しかもフレーム単体で売っているのかは謎。

通常のXELIUSとの違いは以下となります。

・カラー
 ⇒通常のXELIUSには無い色。
・重量
 ⇒通常870gに対して、実測820gと超軽量。
・BB
 ⇒この時期はまだJIS BBだったのですが、BB86のプレスフィットを採用。

付属のフォークはRITCHEY製のWCSグレード。

こちらの重量はカット前で380g程度でした。BBは別売のDura7900グレードのものを取り付けています。

コンポにアルテ6600、ホイールにEURUSを付けた状態で、ペダルレス6.8kgに仕上がりました。写真はF6Rをつけたもので、ペダル込みで6.9kgほど。

使用感

結論から言ってしまうと、「特にクセもない万能な優等生フレーム」。

正直、どこのレビューを見ても、同じようなことしか書かれていないレビュアー泣かせなフレームだと思います。

剛性感

組んでくれた友人曰く「かなり硬い」とのことですが、自分はそうは思わず。

単純なBB周りの剛性はガチガチに高いのですが、フレーム全体としてはそうでもないです。適度なバネ感があると思いました。

シートステーも細めに作られていることから、流行の「下を硬く、上を柔らかく」という思想で造られているのではないかと思います。

加速性能

とても良いです。といっても、XELIUSだけ乗っていたときは解らなかったのですが。

他社の軽量フレームに乗ってみると、ゼロ距離からの加速がどうもモッサリしていると感じるようになっていました。これはXELIUSが軽さの割に加速性に優れている証拠ではないかなと。

ツールで使われるフレームだけあって、さすがにその辺は実戦向けの性能が確保されている印象です。

巡航性能

普通に良いです。軽量フレームですが、特によれたりするような感覚はありません。

快適性

レースフレームですが、意外にも快適性が高いです。

振動の収束は早く、ロングライドでもこれといってストレスがありません。

実際、山岳ありの550kmロングライドを走っても、これといって問題が発生しませんでした。

ブレーキング

付属のRITCHEYのフォークがかなり優秀で、峠の下りなどでもコントロール性が高いです。フルブレーキでも問題なし。

まとめ

どんな用途にも使える万能フレームだと思います。

私は主にマスドレース(JCRC)や、ヒルクライムで使っていますが、ロングライドやクリテリウムと言った用途にも十分対応するでしょう。

気に入らない所といえば、リアブレーキ用のワイヤーが太ももに当たるところくらいでしょうか。他に欠点らしい欠点がありません。

若干残念なのは、日本での無名さでしょうか。

本国フランスではLOOKと並び立つブランドであるのに、日本ではマイナー。おそらくは代理店の東商会がCerveloに力を入れすぎているからなのかもしれませんが。

その分、「ツールを走ってるフレームがこの値段で買えちゃうの!?」と言うくらい安く買えたりするので、良し悪しなのですけども。

コストパフォーマンスに優れたフレームを探している方におすすめのフレームです。

評価

対象モデル:  LAPIERRE「XELIUS WEB SERIES」
年式: 2011年
定価: 298000円(税込)
購入価格: 178800円(税込)
公称重量: 870g
実測重量: 820g

価格への満足度

10/10

ツールを走るフラグシップフレームがこの値段で手に入るとは。

総合評価

10/10

クセの無い万能フレーム。レースからロングライドまで。

レビュアー情報

年齢: 29歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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