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【レビュー】LifeLine「Performance ジェル付きバーテープ」
評価:4.5
Wiggleのプライベートブランド「LifeLine」のバーテープ。SPECIALIZEDのROUBAIXテープにそっくりな製品です。
購入動機
このバーテープを買った理由を一言で言うならば「ROUBAIXバーテープにそっくりだったから」です。
S-WRAP ROUBAIXというバーテープ
私が自転車趣味を始めた最初期に乗っていたロードバイクはSPECIALIZEDのROUBAIXです。
このROUBAIXを完成車で購入した際に巻かれていたバーテープが、「S-WRAP ROUBAIX」という、フレームと同名のバーテープでした。
エンデュランスロードであるROUBAIX用のバーテープということで、衝撃吸収を重視した構造。厚さ2.5mmで、ゲルが(当時としては)多めに配置されたバーテープでした。スエード調の表面は雨でも滑りにくく、ロングライド趣味の私には非常にマッチした製品だったと言えます。
過去に2度参加したPBPも、ROUBAIXテープを使っています。私にとっての勝負バーテープです。
ROUBAIXバーテープ、廃版
そんな素晴らしいROUBAIXテープ。なんと、2020年に廃版となってしまいました。
後釜としてスペシャの完成車に巻かれるようになったバーテープは、新興ブランドのスパカズ。調べてみると、この会社の社長はスペシャライズド創業者の息子。創業者の息子の会社のバーテープを採用することが目的だったのかは不明ですが、結果としてスペシャのオリジナルバーテープは全て廃版となりました。
気付いた時には時すでに遅し、ショップからもデッドストックは消え失せていました。
類似品を探す
一応、家にROUBAIXテープのストックは2本ありましたが、これだけでは長く持ちません。類似製品を探すことにしました。
S-WORKS ROUBAIXバーテープの代替品になりそうなものを探してるけど中々見つからない。BBBにそっくりなものがあると聞いたけど、通販にも在庫なし。これは元々同じ工場が作っていて、そこが製造をやめてしまったとかなのかな?
— ばる (@barubaru24) September 15, 2022
Twitterで情報を募ってみると、いくつか類似製品の情報を頂くことが出来ました。しかし、どれも売り切れ。
もうダメなのか……と諦めかけたその時。フォロワーさんからこんな情報が寄せられました。
「Wiggleのプライベートブランド、LifeLineのバーテープがそっくりです。」
その時に教えてもらったのが、今回レビューする「LifeLine – Performance ジェル付きバーテープ」です。
価格は当時1200円。かなり安い。これなら失敗しても惜しくはない……ということで、とりあえず赤と黒を1本ずつ注文してみたのでした。
製品概要
実測重量は45g(1巻、裏紙付き)。厚みは2mm。
ゲル入りで、裏面は両面テープなし。滑り止めのシリコンが貼り付けられているのみです。
エンドテープと、バーエンドキャップが付属します。
カラーは、ブラック・グレー・ホワイト・レッドの4種類。
使用感
ブルベ用のロードバイクに巻いて使用しています。
ROUBAIXテープとの類似性
さて、今回のテーマは「ROUBAIXテープの後継者探し」です。どれだけ似ているのか?
まずは箱の比較。箱の質感が結構似てます。そして、どちらも台湾産。
左がROUBAIX、右がLifeLineです。巻き方はそっくり、裏紙の質感も似ています。
表面の質感もそっくりです。ROUBAIXテープには通常版(3cm幅)とワイド版(4cm幅)があり、手元にはワイド版のストックしかなかったので、それと比べています。
裏面と断面の比較。ワイド版ということで少し角度は異なりますが、裏のシリコンの質感や貼り付け方は全く同じ。
ここまで来ると「同一製品なんじゃないか?」と思えてきますが、工場が同じでも加工方法が微妙に違うかもしれません。とりあえず巻いて使ってみることにします。
取り付け
自分で巻くとあまり綺麗にならないので、サイクルキューブさんで巻いてもらいました。
うーん、やっぱりROUBAIXテープによく似ている。握り心地もそっくりです。
こちらがROUBAIXテープの参考写真。巻いた様子もよく似ています。
重量
片方で45g。EVA+ゲルのバーテープとしては標準的な重量だと思います。
握り心地
表面はスエード調で毛羽立った感じですが、使い込むと表面の毛羽立ちは落ち着いてきます。
濡れてもグリップ力が高く、滑りません。
衝撃吸収性
公称の厚みは、ROUBAIXテープは2.5mm、LifeLineは2mmです。
厚みを実測すると、ROUBAIXテープは2.7mm、LifeLineは2.9mmでした。若干LifeLineのほうが厚いことになります。ROUBAIXテープはワイドなので厚みが若干違う可能性はありますが。
衝撃吸収性は、私が使った限りでは両者の差は感じられません。どちらも良好です。
見た目
遠目から見ると、ただの黒いバーテープです。これといった特徴はありません。
耐久性
まだ使用開始から約1ヶ月で500km程度しか使用していませんので、耐久性は未知数。ちなみにROUBAIXテープは3年くらい使い続けたこともあるほど、よく持つテープです。
裏面に両面テープはありませんが、ズレることもなく使えています。
まとめ
限りなくROUBAIXテープにそっくりなバーテープ。
同じものであるかは断定できませんが、10年使い続けたヘビーユーザー視点でも違いらしい違いを発見できませんでした。裏紙やシリコンの滑り止めの質などを見ると、工場が同じなのは間違いないだろうと推察されますが、ゲルの厚みや表面の処理などが微妙に違う可能性はあります。ただ、私にはROUBAXテープの代用品にはなり得るものだと思えました。
結局、追加で10本購入しました。
手持ちはこれで12本(1本は使用)。バーテープの劣化は両面テープから始まることが多いのですが、本製品には両面テープは付いていません。暗所で保管すればそれなりに持つはず。これで10年は戦えるでしょう。その間に納得の行く他のバーテープを探そうとは思っています。
とりあえず向こう10年、ロングライド用バーテープの悩みからは解消されたので良かったです。
1点だけ注意いただきたいのは、「LifeLine製品は、名前そのままに仕様が変わることがある」という点です。
以前、LifeLineのカーボンボトルケージを買ってなかなか良かったのでリピート購入しましたが、仕様の異なる製品が送られてきました。恐らくはWiggleが注文しやすい工場に発注しているだけのものと思われますので、特に予告なく仕様が変わるようです。サイレント仕様変更にご注意ください。
評価
対象モデル: LifeLine「Performance ジェル付きバーテープ」
年式: 2022年
定価: 1200円 (税込)
購入価格: 1200円 (税込)
価格への満足度
異様に安い。
総合評価
ROUBAIXテープの面影を感じる。耐久性が同程度ならば★5に上げます。
著者情報
年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。