【レビュー】mont-bell「エマージェンシーシート」

この記事は約 4分で読めます。

評価:4

モンベルのレスキューシート。ロングライド中の仮眠時に体を冷やさないために使用します。

目次

購入動機

私の場合、400kmブルベまでは仮眠なしで終わらせることが多く、600km以上の場合は仮眠を取ります。たいていの場合は途中のホテルか健康ランドで寝るのですが、急に眠くなることも有り得ます。そんな時のために、サドルバッグの中には常に本製品を忍ばせています。

2014年に本州一周をした際には、以下の製品を持参しました。

created by Rinker
ソル(SOL)
¥5,973 (2025/01/15 23:15:26時点 Amazon調べ-詳細)

確かに軽くて温かかったのですが、容積はそれなりにあるのがネックでした。基本的にはホテルで寝るスタイルに変えたので、緊急用のレスキューシートがあれば十分だと思い、以後はレスキューシートに切り替えた経緯があります。

使う機会もなく一年が過ぎたのですが、念のために持参したPBP(Paris-Brest-Paris)で初めて使う機会が訪れました。

製品概要

実測重量は50g。公称通り。

展開時の寸法は、213×132cm。収納時の寸法は、10×5×3cmです。

使用感

PBPに持参し、チェックポイント内の食堂で仮眠する際に使用しました。

携帯性

他社からもレスキューシートは販売されていますし、ダイソーでも100円で手に入ります。ただ、モンベルのものは販売時のサイズが小さく、包装用のビニールもそのサイズに合わせてコンパクトになっているのが特徴。非常に小さいのでサドルバッグに収めるのに重宝しています。

ただし、一度広げてしまうと、二度と同じ大きさには畳めません。表面に皺が寄ってしまい、中に空気が入ってしまうためです。なるべく小さく畳もうにも時間が掛かるでしょう。あくまで使い捨てです。結局、サドルバッグに再度収納することを諦めて、一回使っただけで捨ててしまいました。

防寒性

PBPでチェックポイントの仮眠所に行こうとしたのですが、あいにく満席。すると、食堂にマットが並べ始められました。これ幸いとそのマットで寝ることにしたのですが、食堂は少々肌寒かった(15度前後)のでした。そこで、本製品を初めて使ってみることに。

広げてみると本当にペラッペラで「これで防寒が出来るの?」と思いましたが、他に防寒具も持っていなかったので、これを使って1時間ほど仮眠しました。

以前、何も使わずに長め(1時間以上)の仮眠をした際には、体温低下により震えて起きたことがありました。しかし、レスキューシートがあるとそういったこともなく。寝起きも温かいままでした。

もう使わないと思って一度使って捨ててしまったのですが、最後のチェックポイントでまた寒い場所で仮眠をすることに。この時は輪行袋を掛け布団代わりにしたのですが、明らかに本製品の方が温かかったです。熱を反射する素材を使っているレスキューシートの優秀さを逆説的に体感しました。

透湿性

本製品は透湿性素材は使っていません。そのため、結構蒸れます。温かさとのトレードオフでしょうか。

騒音

先日参加した北海道ブルべでは、運営側で仮眠所を用意してくれました。体育館にマットが引かれた簡素なものですが、ありがたいものです。

8月頭の真夏日でしたが、宗谷地方の夜は15度を下回ります。つまり、仮眠時に何らかの防寒具は必須。今回も持参した本製品を使って寝ました。幸い、これで体が冷えることはありませんでした。

今回気づいたのは、「このシート、結構うるさい」ということ。アルミシートなので、カサカサ音がするのです。PBPで使用した際には、割とうるさい食堂の片隅で寝たので気になりませんでしたが、静まり返った仮眠所で使うと他の方の迷惑になりそうで気を使いました。なるべく音を立てないように仮眠所を出て、ゴミ箱で処分しました。

まとめ

仮眠時の快適性を大幅に上げてくれるアイテムです。一度使うまでは、携帯性も高くて素晴らしい。

ただ、一度使うと同じ大きさには畳めないのがネック。一度のライドで複数回使う予定ならば、複数個持参したほうが良いかもしれません。繰り返し使うことが前提であれば、SOL emergency bivvy(繰り返し使えるレスキューシート、100g程度)のような製品を使ったほうが結果的に軽量になると思います。

created by Rinker
モンベル(mont-bell)
¥960 (2025/01/15 23:15:27時点 Amazon調べ-詳細)

評価

対象モデル:  mont-bell「エマージェンシーシート」
年式: 2015年
定価: 350円(税込)
購入価格: 350円(税込)
公称重量: 50g
実測重量: 50g

価格への満足度

8/10

他社製品よりは高いが、携帯性と性能からすると安い。

総合評価

8/10

性能は素晴らしいが、畳めない……。

レビュアー情報

年齢: 31歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

目次