【レビュー】mont-bell「バーサライトサイクルパンツ(#1130533)」

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評価:4.5

モンベルのレインパンツ。GORE-TEX INFINIUMを使用した軽量製品です。

目次

購入動機

2020年秋に購入しました。

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こちらの記事でも書きましたが、「軽いから」購入しました。

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それまで使っていたのは、こちらの「サイクルレインパンツ」。

自転車専用設計で防水性はピカイチですが、重量が結構重く(209g)、何より格納時のサイズが大きいのが悩みでした。サドルバッグの容量にも限りがありますからね。

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そこで、「降るか降らないか分からない」時に良く持ち出すのが、こちらの「バーサライトパンツ」でした。

非常に軽量(102g)ですが、自転車用ではないため股部分の補強はありません。裾の部分もチェーンリングへの巻き込みを考慮されていないので、割りとすぐに破れる箇所が出てきました。


そんな所に登場した、「バーサライト」の自転車版。軽量かつ自転車専用設計ということで、期待しての購入となりました。

製品概要

実測重量は126g(Lサイズ)。

メインの素材はGORE-TEX INFINIUM。スペックは以下です。

耐水圧30,000mm以上
透湿性43,000g/m²・24hrs(JIS L-1099B-1法)

尻の部分は通常の3レイヤーのGORE-TEXを採用し、ナイロンタフタで補強。擦れに強くなっています。

比較として、通常のGORE-TEXのスペックも貼っておきます。

耐水圧50,000mm以上
透湿性44,000g/m²・24hrs(JIS L-1099B-1法)

カラーはブラックのみ。ですが、実物は若干青みがかっています。

使用感

AR日本橋のブルベ「終着駅400」で使用しました。2日目のラスト50kmが雨天走行となり、約2時間半ほど着用。

重量

Lサイズで実測126g。

自転車用ではないバーサライトパンツよりは20gほど重いですが、自転車用として最軽量だったサイクルレインパンツに比べると80gほどの軽量化を達成。

サイズ感

サイクルレインパンツではLサイズを使っており、バーサライトサイクルパンツでもLサイズを選択。

ウエストや丈も問題なくちょうどよいです。

フィット感

サイクルレインパンツは膝部分に伸縮性のある生地を採用していましたが、バーサライトサイクルパンツにはその仕組は採用されていません。軽量性を優先したようですね。

ただ、ペダリング時にもそれほど引っかかりを感じることはなく(サイクルレインパンツよりは感じる)。きちんと立体裁断をしているからだと思われます。

裾部分はフラップ付きで、絞ることが可能になっています。チェーンリングと接触してレインパンツが真っ黒になったり、風でバタつくことはありません。

なお、サイクルレインパンツではこの部分にファスナーが付いて裾が大きく開くようになっていますが、バーサライトサイクルパンツではファスナーが省かれています。靴を履いた状態で脱ぎ履きをするのは難しいです。それだけ軽量化を優先したということでしょう。

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なお、S.K.さんのレビューによれば、少し丈が他の自転車用レインパンツより長いとのこと。

防水性

本製品に採用されている「GORE-TEX INFINIUM」ですが、「防水性よりも快適性重視の新素材」として2018年から展開されている素材です。

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詰まるところ、GORE-TEX INFINIUMだけでは非防水であるとも言えます。

本製品は縫い目をシームテープで塞ぐことにより、完全防水を実現。この処理がされていないGORE-TEX INFINIUMは浸水します。

2時間半程度の雨天走行では生地に水が染みることもありませんでした。念のため、家でシャワーを1分間掛けるテストも実施しましたが、浸水はしませんでした。

透湿性

あまり足に汗をかかない人なのでここについては判定出来ません。

収納性

 

収納時のサイズはかなり小さくなっています。左がバーサライトサイクルパンツ、右がサイクルレインパンツ。

ひと回り小さくなり、サドルバッグでも場所を取らなくなりました。

その他

破れやすい尻部分は、ナイロンタフタで補強されています。自転車用ではないバーサライトパンツはすぐここに穴が開いてしまいますが、2時間半程度の使用では全く問題なし。

内側も補強済み。

ただ、生地自体が薄いので、地面や岩場などには座らないようにしましょう。多分すぐ破けます。

まとめ

現状、もっともコンパクトさと実用性を兼ね備えたレインパンツだと思います。

特に収納時のサイズの小ささから、雨が予想されるブルベの時に荷物の量を減らすことが出来て助かります。

心配なのは耐久性。まだあまり使い込めてないので分かりませんが、雨天走行を何度かすると寿命を迎えそうな気はします。ただ、普通の人はそこまでの頻度で雨天走行はしないはずですが。

あとはお値段。15290円となかなかすごい値段です。ただ、サイクルレインパンツよりは5000円安い。そこをどう見るかですね。軽量さを取るならバーサライトサイクルパンツ、ヘビーデューティーさを取るならサイクルレインパンツと言った所でしょう。

こちらのサイスポの雨天対策特集に記事(オススメ雨天対策アイテム紹介)を書かせていただきましたが、本製品を一押しのレインパンツとして挙げました。

世界的に見ても、自転車用レインパンツをここまで極端な仕様で作ったメーカーは他に無いんじゃないでしょうか。モンベル、恐るべし。

評価

対象モデル:  mont-bell「バーサライトサイクルパンツ(#1130533)」
年式: 2020年
定価: 15290円
購入価格: 15290円
公称重量: 122g
実測重量: 126g

価格への満足度

7/10

レインパンツに出すには少々高いが、この作り込みを見ると納得せざるをえない。

総合評価

9/10

軽量性と実用性、どちらも高いレベル。限りなく5に近い4.5。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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