【レビュー】Mucky Nutz 「Rear Fender」

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評価:4

mucky nutzの泥除け(後輪用)。イギリス産で、プラスチックの一枚板を折って作る折りたたみ式泥除けです。

目次

購入動機

Alternative Bicyclesさん(本製品の国内代理店)から「Infinity Seat」をレンタルした時に、「良かったら使ってみて」という感じで同梱されていました。

泥除けに関しては、かつて沼に陥った経験があります。

最終的にはコレに落ち着いていたのですが、満足していたわけではなく。折角頂いたので、雨ブルベの機会を狙ってテストしてみることにしました。

製品概要

実測重量は84g。材質はポリプロピレン。色は黒と白の2色展開。

取り付けはベルクロ。シートクランプの下に設置します。フレームと接する部分には滑り止めのゴムが。

フェンダーの角度は3段階に調整可能です。

調整時には、樹脂ネジを外します。マイナスドライバーが2本必要……と思ってたんですが、10円玉2枚でも行けました。

使用感

AJたまがわ主催のブルベ「石廊崎400」が雨予報だったので、泥跳ねに備えて本製品を導入しました。LAPIERRE XELIUSに、IRCのASPITE PRO(24C)との組合せで使用。

重量

以下の記事によると50gとのことですが、実測重量は84gでした。

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聞く所によると、初期モデルは軽かったらしいのですが、現在展開されているモデルは新型で、「硬く・重く・丈夫に」なっているそうです。本国の公式サイトによると、現在の公称重量は75g。

ただ、競合製品となると思われる上記製品たちと比べても軽い部類に入る重量です。さすがにASS SAVER(15g)と比べると重いですが、そもそも尻のみを濡れから守ることを考えたASS SAVERと、太腿や靴などを含めて濡れから守ることを考えたフェンダーとは分けて考えるべきでしょう。

ダンシングなどでも、この重量だと「持っていかれる」感覚はありません。

設置法

シートクランプの下に、マジックテープを巻きつけて固定します。キャリパーの下に通すタイプの泥除けはタイヤとのクリアランスの問題がありますが、本製品の場合はそこを気にする必要はありません。

角度は3段階に調整可能。一旦、ネジを外して分解しないといけないのは少し面倒。樹脂ネジを外す際には十円玉を2枚使うと良い感じ。マイナスドライバーでやるとネジ穴を削ってしまいますが、十円玉だと問題ありませんでした。

収納法

折り畳めることが本製品のウリの1つとなっていますが、前項で書いたとおり、樹脂ネジの取り外しが面倒です。

そして、現在展開されている新型は、物凄く硬いです。一応握力は左右60kg以上ある私ですが、必死で抑えないとベルクロで巻くことが出来ませんでした。輪行の時に折りたためるとありがたいのですが、この固さだとそのまま輪行袋に放り込んだほうが良さそうです(もしくはハンドル辺りに巻きつける?)。

性能

背中・脚・シューズへの泥跳ねをかなりの割合を防いでくれます。写真は雨天の400kmブルベを走った後の本製品裏側の様子。これだけ汚れているということは、これだけ防いでくれていると言うことです。

泥除けはタイヤに近い位置に設置するほど泥はねを防ぐ性能は高くなりますが、本製品はタイヤからは少し離れた場所に設置されます。その分、本製品は幅をタイヤよりもかなり広く取り、なおかつ横からもタイヤをカバーする構造を取ることで性能を高めています。

心配だったのは、「ダンシングや振動でズレるのではないか?」ということ。いくらカバー範囲が広く取られた泥除けでも、根元からズレてしまえば意味は有りません。本製品はベルクロ+ゴムの滑り止めでの固定ということで、固定力には疑問を持っていました。

ただ、400kmを走りきっても一度もズレは無し。ダンシング中に太腿に当たることも無く、悪路でも振動でズレる事は有りませんでした。元々振動の激しいオフロード用に作られた製品ということで、舗装路を走る分には全く問題が無いようです。

まとめ

泥除けとしての性能は高く、軽量。太いタイヤでも設置可能。それなりに長い距離を乗ってもズレる事は無く、優秀なリヤフェンダーです。唯一残念なのは、角度調整・折り畳みの面倒さ。角度調整が出来るだけでありがたいのですけどねも。泥除けはタイヤから遠すぎると意味が無いので。

最近は類似のプラスチック折りたたみ型の泥除けが多くのメーカーから出ていますが、「角度調整が可能」「横からもタイヤをカバーする」などなど、実践的な工作が多い点で本製品はリードしていると思います。しばらく、ブルベを含めたロングライドではコレで行く予定。

評価

対象モデル:  Mucky Nutz「Rear Fender」
年式: 2017年
定価: 2300円
購入価格: サンプル提供品
公称重量: 75g
実測重量: 84g

価格への満足度

サンプル提供のため、評価対象外。

総合評価

8/10

簡易タイプの泥除けでは今までで最高。

レビュアー情報

年齢: 30歳 (レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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