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【レビュー】OLIGHT「RN120」
OLIGHTのテールライト。ブレーキ連動で明るくなる機能が付いています。
購入動機
RN120は購入品ではなく、提供品です。
RN800のレビューを依頼された際に、荷物に同梱されていました。特にこれを提供するという話は事前に無かったのでどうしようかと思ったのですが、「使ってみて下さい」と言われたのでそのまま受け取ることに。
このライトはブレーキをかけると一気に明るくなる「ブレーキ連動」機能が備わっているのですが、明るくなるとバッテリーを一気に消費します。公称のランタイムよりかなり短い時間で消えてしまうことが分かったので、ロングライド中心の私には使い所がなく、しばしお蔵入りしていました。
あれ?確か出来たはずですよ!
オフ状態で5秒長押しです。— ICHY@イヴラークの骨付きカルビ (@itcheyblackmore) September 26, 2021
しかし、Twitterでフォロワーさんから、ブレーキ連動機能を切る方法を教わりまして。それ以来、たまにロングライドにもサブテールライトとして投入しています。
本レビューは、レビューそのものというよりも「マニュアルに書いていないブレーキ連動機能を切る方法」を周知したいことが目的で書くことにしました。
製品概要
実測重量は27g。480mAhのリチウムポリマーバッテリーを内蔵しています。
充電端子はmicroUSB。防水等級はIPX6。
モードとランタイムは以下の通り。
ロー | ミドル | ハイ | – | |
常時点灯 | 20lm 5:10 |
45lm 2:50 |
80lm 1:30 |
– |
呼吸点滅 | コメット | 通常点滅 | 交互点滅 | |
フラッシュ | 0-80-0lm 2:50 |
0-80lm 3:10 |
40lm 10:00 |
120lm 20:00 |
夜間 | 昼間 | |||
スマート | 10-80lm 16:00 |
30-80lm 20:50 |
ブレーキ連動機能が有効である場合、ブレーキを掛けた時はモードにかかわらず120lm(最大)の明るさになります。
パッケージ内容は以下の通り。
・ライト台座
・サドルレール用マウント
・シートポスト用ゴムバンド
・microUSBケーブル
・取扱説明書
使用感
普段の夜練で主に使用。先日は400kmブルベで夜間のみ使用しました。
取付
取り付け場所として想定されているのは「シートポスト」または「サドルレール」の模様。1種類の台座と、取付先別に2つのマウントが付属します。
サドルレール用マウントは金属レール専用。私の自転車はすべてカーボンレールのサドルが付いているので取付不可でした。
アダプタはGarmin方式(回転して取り付ける)ですが、通常のGarminマウントより一回り小さいオリジナルサイズです。
取り付けるとこんな感じ。
全長が長いフロントライトは回転して取り付ける方式は周囲との干渉があって使いにくいですが、テールライトにGarmin式の回転マウントはなかなか相性が良い気がします。本製品は正方形形状なので、回転しても干渉が少ないですし。
ブレーキ連動機能の無効化
本製品はブレーキを掛けると加速度を感知して最大輝度(120lm)まで明るくなる「ブレーキ連動機能」を備えています。
ただ、この機能が発動するとその分電池が早く減ります。ブレーキ連動機能を無効にできないテールライトも多いのですが、RN120は無効にすることが可能です。ただし、マニュアルには記載されておらず、公式サイトの製品ページに小さく書かれているだけです。これはマニュアルに書くべき話だと思うんですけどね。
方法としては割と単純で、「電源オフ状態で、スイッチを5秒間押す」ことで、ブレーキ連動機能の有効/無効を切り替えられます。
スイッチを長押しすると一旦は点灯しますが、その後一瞬最大輝度になって消灯します。これで切り替えが完了です。
ブレーキ連動機能を使うことでバッテリーの残りが読めなくなるので、私は常に無効にして使っています。
起動とモード切替
本製品は「常時点灯」「フラッシュ」「スマート」の3種類のモードを備えており、それぞれに2~4パターンの光り方を選べます。全部で9パターンの光り方があるのですが、かなり多いですね。
起動方法は、スイッチ長押し。2秒ほどの長押しで起動します。5秒押してしまうと、前述のブレーキ連動機能の切り替え操作になってしまいます。
起動後は、ダブルクリックでモードの切り替え、シングルクリックでパターンの切り替えという操作になります。モードとパターンは消灯して再点灯した後も記憶されます。
常時点灯モード
ブルベではテールライトの点滅が認められていません。このため、ブルベで本製品を使う時は、必然的に「常時点灯」モードでの使用となります。
一番点灯時間が長い「ロー」パターンは、20lmで5時間10分使用可能。正直、明るさ半分でランタイムが2倍のほうがブルベライダー的には有り難い。
先日の400kmブルベでは日没(17:20)と共に点灯。22:40にチェックポイントに到着して買い物を終えた所で点滅を始めました(本製品はバッテリー切れ寸前になると強制的に3lmの点滅モードになる)。5時間20分ということで、公称のランタイムは守られているようです。
明るさについては20lmでもかなりのもので、シートポストに取り付けても地面が赤く染まるのが分かるほど。後方へのアピール力は十分です。
また、サイドも透明になっているので、横方向へのアピール能力もあります。
左が80lmのRN120、右がOMNI5。ランタイムは短いですが、アピール度はかなりのもの。
フラッシュモード
夜練では別のテールライトを常時点灯で使いつつ、本製品をフラッシュモードで使うこともあります。
一番使うのは「交互点滅」モード。外周部に2種類のLEDがあり、それが交互に光るから交互点滅ということみたいです。中心部のLEDは毎回点滅します。
20時間持つことになっていますが、こちらは点灯時間のテストはしていません。
スマートモード
一番謎なのがスマートモードです。
公式サイトには以下の説明があります。
スマート設定(振動と感光センサー):駐車などの際、テールライトを5分ほど使用しないとスリープ状態に入り、振動を感じるとまた起動します。
とあったので、スマートモードにしてしばらく放置しましたが、特に消灯することはありませんでした。
ブレーキ連動機能
ブレーキ連動機能の無効化方法を知るまでは、ブレーキ連動機能が有効の状態でしばらく使っていました。
CATEYEにも同様の機能が付いた「KINETIC」がありますが、CATEYEなどに比べるとRN120の加速度センサーは敏感過ぎます。ブレーキをしたわけではなく、少しでもペダルを踏むのをやめると反応してしまい、最大輝度まで明るくなります。
これにより、あっという間に電池切れになることが気になりました。もう少しブレーキに対する感度は鈍感で良いと思います。バランスの煮詰めが足りないと感じました。昨今、テールライトにブレーキ連動機能を付けたがるメーカーは多いのですが、大手以外はどこもブレーキとの連動具合がイマイチな印象があります。もう少し煮詰めて欲しい。
あと、果たしてブレーキに連動して明るくなったことが「減速しています」と車側に受け取ってもらえるのかは正直疑問ではあります。車のブレーキランプと同様だと解釈してもらえれば良いのですが、普通の自転車にはこういうブレーキ連動のライトは付いていませんしね。グループライドで仲間に減速を知らせる意味合いはあるかもしれません。
充電
充電端子はtype-Cではなく、microUSB。ですが、1時間程度で終了するので特に充電速度は問題ありません。
端子はマウントとの接点に隠れるようになっているので、防水性能も高そうです。今回のブルベでは雨は降らなかったので防水性能のテストは出来ていませんが。
まとめ
多機能で明るいテールライト。
ブレーキ連動機能は過敏で、有効にしておくとすぐに電池が無くなります。
ブレーキ連動機能を切れば、割と普通のテールライトとして使うことが出来ます。常時点灯モードのランタイムは短いですが、ブルベ以外のライドで点滅用のライトとして使うならば中々使える製品だと思います。
そして、マニュアルにはちゃんとブレーキ連動機能の無効化の方法を書いてほしいですね。これを知らなかったら、そのままお蔵入りで終わるところでした。
ブルベ用途で考えると、SEEMEE30の方が向いていると思います。
評価
対象モデル: 「」
年式: 2020年
定価: 3895円(税込)
購入価格: 提供品
公称重量: 26g
実測重量: 27g
価格への満足度
提供品のため評価対象外
総合評価
著者情報
年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。