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【レビュー】R250「U型フロントバッグ」
評価:4
R250のフロントバッグ。横から見るとU字の形状になっています。
購入動機
GE-110の購入をキッカケに、「ハンドル下にぶらさげられる」タイプのフロントバッグを探し始めました。
ディスクロード時代のハンドル周り
リムブレーキの場合、普通はハンドルの真下にケーブルが露出しています。
こういった場合、フロントバッグはハンドルの真下には付けられないので、「ハンドルの前」に取り付けることになります。
こちらはSAUCE CYCLEのフロントバッグの背面です。
ストラップを取り付けるベルトがバッグの背面に付いていることが分かると思います。これは「ハンドルの前に取り付ける」という使い方を意識しているバッグであるということです。
一方、昨今のディスクロードはケーブルを完全内装に近い形にするケースが増えています。
私の場合は完全内装にはしていませんが、ステム下にケーブルを沿わせてヘッドパーツからケーブルを引き入れています。ケーブルの露出は最小限なので、「ハンドルの真下」にフロントバッグを取り付けることが可能です。ハンドルの真下にフロントバッグが取り付けられれば、フロントライトと場所の棲み分けが可能になります。
ただ、ハンドルの真下にフロントバッグを取り付ける場合、ストラップを取り付けるためのベルトは「バッグの天井面」に配置されている必要があります。案外こういうバッグは少ないんですよね。
天井面にベルトが配置されたバッグ
天井面にベルトが配置されたバッグを探してみました。
まず見つけたのはRaphaのバッグです。天井面にベルトが配置されており、サイズ感も丁度いい。ただし、価格が高い。
Rapha製品としてはお安めではありますが、フロントバッグとしては中々のお値段。少し怯んでしまいました。
次に見つけたのが、今回レビューするR250のフロントバッグです。
天井面と背面の両方にストラップ取り付け用ベルトが付いている仕様で、ハンドルの下側にも前側にも取り付けに対応しています。そして価格は4000円。Raphaの半額以下です。
とりあえずこれを試してみようと思い、注文してみました。
製品概要
実測重量は136g(バッグのみ)。付属するストラップ2本の重量は16gでした。
寸法は以下の通り。
幅:210mm
奥行:90mm
高さ:110mm
容量:1.5L
付属品は以下の通り。
・取り付け用ストラップ: 2本
・クッションスペーサー(10mm): 2個
使用感
GE-110に取り付けて、300kmブルベで使用してみました。
比較対象は、モンベルのフロントバッグです。
外観
カラーはカモ柄のブラック&グレー。何故かカラーの選択肢はこれだけ。完全ブラックがあればそちらが欲しかったです。
背面と天井面の両方にストラップ取り付け用ベルトが付いています。
外部にメッシュポケットなどはなく、メインの1室のみに荷物を収納することになります。
止水ファスナーを両開きで設置。片開きだとフロントバッグは使いにくいので、両開きなのは嬉しい。
バッグ内部は黄色で統一されており、内部の荷物を見やすくなっています。
内部には型崩れ防止のためのプラ板が入っていますが、このプラ板は取り外し可能となっています。
重量
バッグ単体の重量は136gでした。容量から見ると中々の軽さ。
ちなみに、中身のプラ板は44gでした。
取り付け
予定通り、天井面のベルトを使い、ハンドルの真下に取り付けました。ライトマウントの取り付けを考慮し、ストラップは細いタイラップに交換しています。
幅は210mmということで、ロードハンドルでも十分収まります(写真のハンドルは芯-芯420mm)。
上ハンドルを握った際に指がバッグに当たらないようにするため、10mmクッションスペーサーを入れています。
このスペーサーが付属するのは良心的ですね。
斜めから。製品名の「U型」というのは、この横から見た形状に由来しています。
バッグがハンドル下に引っ込んだので、ハンドル前側にはライトを取り付けることが出来ます。ただ、これはちょっとバッグが開けにくかったので……
ブルベ本番ではライトをハンドルの上側に移設しました。これならライトとバッグの干渉はありません。
使い勝手
300kmブルベでは、主に補給食をフロントバッグに入れていました。
容量的には申し分なく、飴やチョコバーといった補給食を入れることは出来ました。ただ……ちょっと中身を取り出しにくい。バッグの口が中々開いてくれないんですよね。
恐らくプラ板がかなりしっかりしているので、バッグ全体が変形しにくいのが原因だと思われます。口がなかなか開かないので手探りで中身を探すわけですが、ファスナーが手に食い込んで少し痛かったです。
せっかく中を見やすい色にしていますが、バッグが硬すぎて中を見られないというのは残念ではあります。もう少し柔らかいプラ板を採用すると、丁度よい感触になると思います。
もう一つ「これがあったら良いな」と思ったのは、メッシュポケットです。
今はメインの1室しかないので、そこにゴミを入れていますが、先述の通り「中身を手探りで探す」時にゴミが補給食を取り出す邪魔をされてしまいました。
サイドか前面にポケット的なものがあれば、補給食のゴミを入れて分類が可能になります。改良版が出るなら、その点をお願いしたいですね。
まとめ
2通り(ハンドル全面・ハンドル下部)の取り付け方法に対応し、コンパクトなフロントバッグ。
個人的にはバッグ全体が硬すぎる点と、メッシュポケットが無い点が気になりましたが、全体的に良く出来たバッグだと思います。スペーサーが付属するのも手厚い。あとはカラーが選べればもっと人気が出そうです。
私はもう少し柔らかいプラ板で芯材を作って具合を見てみようと思っています。メッシュポケットは自分で後付は難しいので、改良版に期待。
評価
対象モデル: R250「U型フロントバッグ」
年式: 2023年
定価: 4950円
購入価格: 3960円
公称重量: 155g
実測重量: 152g
価格への満足度
作り込みの割にはお安い。
総合評価
2通りの取付方法に対応したフロントバッグ。硬さとポケットがない点だけ気になる。
著者情報
年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。