【レビュー】RUDY PROJECT「Deltabeat Optical Dock」

評価:3.5

RUDY PROJECTのスポーツ用サングラス。

ハイカーブではない度入りレンズを取り付けるための「オプティカルドック」が付属した仕様をレビューします。

購入動機

2023年初頭に、PBPを見据えてアイウェアを買い替えました。

2021年に買ったアイウェアに不満

2021年にもRUDY PROJECT「AirGrip」のフレームを使って度入りアイウェアを作成したのですが、このフレームは自転車用ではありません。

ノーズパッドが付属しないタイプで、後から増設してもらうことになりましたが、そのノーズパッドに馴染めませんでした。また、その頃に少しレンズの度が合わなくなっている感じもしていました。

そこで、「PBPのため」という錦の御旗のもとに買い替えを決めました。

Deltabeatを選択

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今回選んだのは、同じくRUDY PROJECT「Deltabeat」というモデルです。

サングラスにも「リム」という概念があります。レンズの周囲をすべて囲うと「フルリム」。上側だけ囲うと「ハーフリム」と呼ばれます。

Deltabeatはハーフリムのモデルですが、RUDYの用意している「オプティカルドック」というオプションパーツを使うことでフルリムにすることが可能です。

本当はフルリムのフレームのほうが欲しかったんですが、Rudyの現状の自転車用ラインナップにはフルリムのモデルがありません。基本的には「オプティカルドックで何とかしてくれ」というスタンスのようでした。

オプティカルドックの利点

オプティカルドック(RUDYサイトより引用)

通常、ハーフリムのフレームには曲率の高いハイカーブレンズを使う必要がありますが、オプティカルドックを使うとややカーブの緩いレンズでも使用可能になります。ハイカーブレンズは非常に高額なので、オプティカルドックを使うとレンズ代が抑えられるわけですね。

Deltabeatには最初からオプティカルドックが付属したモデルが市販されています。別売りだと5500円なので、オプティカルドックが付いて21450円なのは割安感がありました。

そこまで予算があったわけでもなかったので、このときはオプティカルドック仕様でレンズを注文しました。

製品概要

レンズ込みでの実測重量は39g。

「フレームの原料にアルケマ社が開発した高性能でサステイナブルな植物由来のポリアミド樹脂リルサンを使用しています。」とのこと。

使用感

ブラックマットカラーのフレームに、オプティカルドックで度入りレンズを入れて使用しています。

主な使用シーンはブルベ。その他、普段のライドでも使っています。

重量

レンズ込みで39g。一つ前に使っていたAirGripも40gだったので、ボリュームゾーンの重量と言えそうです。

レンズ

レンズは、HOYAのピンクレンズを入れました。

ピンクのレンズは地面の起伏などを強調する効果があるとのこと。ライド中の路面の段差を見分けやすいため、継続してこのカラーを選択しています。

調光は入れていません。私はナイトライドでもよく使うため、光透過率の高いレンズにしています。

ノーズパッド

アジャスタブルノーズピースを採用。

自由に調整できてフィット感を変えられるので気に入っています。シリコン製で鼻への負担も少なく、滑りにくくて走ってもズレてきません。

視界の広さ

このフレームはレンズが上下にかなり大きいことが特徴です。

上下の視界

左が2つ前に使っていた「Firebolt」で、右が今回レビューしている「Deltabeat」です。レンズの上下がかなり大きいことがお分かりになると思います。

これだけレンズが上下に広いと、前傾姿勢でも首を上げる度合いが少なくて済みます。首の上げ具合はそこそこでも目だけを動かせば前が見えるわけです。他のフレームだとその姿勢では上フレームが視界に入ってしまうので首をより上げなくてはなりません。

1200kmを走るPBPでは、首を1度上に上げるかどうかでも後半の疲れ具合が変わってきます。特に、距離が長くなるとシャーマーズネックという症状が起こることもあり、なるべく首に負担を掛けないほうが良いのです。

2023年のPBPでは、幸い最後まで首の上げ下げに関してはトラブルが出ることはありませんでした。Deltabeatの上下方向の視界の広さは完走に貢献してくれたと言えます。

左右の視界

一方で困ったのは、左右の視界が狭いことです。

その原因はオプティカルドック。この追加フレームが存在する分だけ、左右の視界が狭いのです。

上がDeltabeatで、下がFirebolt。オプティカルドックの分だけ左右方向の視界が狭くなっていることが分かります。

 

横からの図です。特に、顔の外側の視界が狭まっていることが分かります。

ライド中には一旦後ろを振り向くシーンがありますが、左右の視界が狭まるとその分だけ首を横に大きくひねらなければなりません。これもまた首への負担となります。

このオプティカルドックは透明ではないので、ここを通して何かを見ることは出来ません。フレームが存在しないだけなら視力が悪くても朧気に風景が見えますが、オプティカルドックが存在するとそこは完全に死角となります。もう少しこの縁を狭くしてくれればよかったのですが、風の巻き込みを防ぐためにこういう形状なのでしょう。

PBPでは路上駐車を避ける際や、前走者を抜く際に後続を確認するシーンが何度と無くありますが、首をひねる角度が1°増えるだけでも結構な負担となります。

上下方向の首の負担は軽減されましたが、左右方向の首の負担は増える格好になってしまいました。

価格

度入りレンズとの合計で45650円でした。前に作ったときとあまり変わらず。

内訳は以下の通り。

フレーム:  21450円
レンズ: 24200円

フレーム代にはオプティカルドックが含まれています。

レンズにオプティカルドックを使わずにハイカーブレンズをそのまま入れる場合、恐らくレンズ価格は倍近くになります。

ただ、視界の左右方向の広さを考えると、そのくらいの価格差は許容するべきだったかなと後悔しています。使ってみてから分かったことではありますが。

まとめ

上下方向にレンズが大きく、フィット感も良好なスポーツ用サングラス。

ただ、オプティカルドックは個人的にはNo Goodでした。確かに価格は安く済むのですが、残念ながら性能は犠牲になっていると思います。左右方向の視界の広さはかなり大事であることを学びました。

フレームとしては非常に気に入っているので、何かの機会にレンズだけハイカーブレンズで作り直そうかと考えています。

評価

対象モデル:  RUDY PROJECT「Deltabeat Optical Dock」
年式: 2023年
定価: 21450円
購入価格: 21450円
公称重量: 不明
実測重量: 39g

価格への満足度

8/10

コストパフォーマンスの高いモデル。

総合評価

7/10

フレーム自体は良い。オプティカルドックとセットでの評価。

著者情報

年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)