評価:4
中国のサイクルウェアブランド・Santicの長袖サイクルジャージ。貴重な薄手の長袖ジャージです。
購入動機
春・秋用のウェアとして、私は薄手の長袖ジャージを使っています。
北海道やフランスなどの高緯度地域で開かれるブルベは、夏でも一桁気温まで落ち込むことも。昼と夜の気温差が大きいシチュエーションでは、こういった長袖の薄手ジャージがあると対応しやすく、真夏と真冬以外のブルベでは大抵こういったジャージを着ています。
春と秋のジャージ選び
スマートウォッチのベルトで肌荒れが起きてしまったので、それを何とかしようとした試行錯誤の記録です。 肌荒れが発生 2022年8月にGarminのスマートウォッチ「Forerunner 255s」を購入しました。 [sitecard[…]
こちらの記事で書いたように、私はシリコンの滑り止めで肌が荒れてしまいます。
そのため、アームカバー的なものは使わず、長袖のジャージがメイン。冬用の起毛したものではなく、夏用ジャージの生地で袖だけ長いものを選ぶことにしています。
例えば、こういうジャージですね。生地はペラッペラです。
あまり売っていない「薄手の長袖ジャージ」
しかし、こういう「薄手の長袖ジャージ」ってあまり売ってないんですよね。
上で示したジャージはチャンピオンシステムのオーダージャージです。既製品ではありません。既製品で薄手の長袖ジャージってあまり無いのです。
恐らく、普通は「半袖ジャージ+アームカバー」という組み合わせで対処するからでしょう。しかし、それは私には出来ません(肌荒れするので)。
かといって、チャンピオンシステムでわざわざオーダーするのも大変。既製品でいい感じの「薄手の長袖ジャージ」はないものか?
Santicという選択肢
そこで見つけたのが、今回レビューするSanticのジャージです。
Santicは中国メーカーであり、Amazonで5000円以下の値段域で売られています。ともすれば「怪しい中華メーカー」に見えますが、実は結構しっかりしたメーカーです。
2005年創業、中国メーカーとしては初めてツール・ド・フランス参加チームのウェアサプライヤーとなりました。
ワールドチームである「Intermarche – Wanty(ワンティ)」に2018・2019・2021年の3年間ウェアを供給し、各グランツールをSanticのウェアが駆け抜けています。
私はこれまでSanticのウェアを使ったことがなかったのですが、薄手の長袖ジャージで4000円という値段に惹かれて一枚購入してみることにしました。
製品概要
実測重量は205g(アジアXLサイズ)。
サイズ展開は、M・L・XL・2XL。
カラー展開は以下の通り。
- ブラック
- グレー
- ホワイト
- イエロー
素材は、ポリエステル100%です。
使用感
普段の夜練やブルベで使用しています。ブラックを最初に購入してみたところ好感触であったため、追加でグレーを購入しました。
重量
XLサイズで205g。この手の長袖ジャージとしては標準的な重量です。
各部詳細
薄手で風通しの良い生地になっています。
腕部分は2種類の生地が採用されていますが、これについての説明は特に見当たりませんでした。
裾部分にはシリコンの滑り止めが付いており、ジャージがずり上がらないようになっています。
胸部とバックポケットについたロゴは反射材を採用して被視認性にも配慮。そこまで強烈には目立ちませんが。
バックポケットは3個。それなりに深さがあります。標準的なスマホならすっぽり収まるサイズ。
全体的に縫製はしっかりしていました。
サイズ感
アジアサイズでXLを注文しましたが、パールイズミと似たようなサイズ感だと感じました。
前傾姿勢になっても腕部分の生地が足らなくなることはありません。適当なメーカーだと手首が出てしまうのですが。
フィット感
ゆったりめのフィット感です。細身の人には生地が余るでしょう。
特に腕部分の生地余りは気になります。カステリやラファといった一流メーカーのジャージように、「体のラインにぴったりフィット」とは行きません。多少の空気抵抗はありそう。
レース用途というよりは、普段着的な使い方を想定されてそうな気がします。
防寒性
生地自体は夏用ジャージと同じなので、防寒性は低いです。中に着るインナーで調整するのが正しいでしょう。
私は終始15℃以上の想定ならば半袖インナーを、15℃未満が想定される場合は長袖の薄手インナーを着ています。
まとめ
何の変哲もない薄手の長袖ジャージです。特別な機能性はありません。
ただ、縫製や型紙にサイクルジャージとして不自然な点がなく(ちょっと想定体型が太すぎる気はするものの)、4000円という値段を考えると非常にコストパフォーマンスの高い製品だと感じました。
低価格帯のサイクルジャージとして有名なのが、「ワークマン」です。
2021年春夏モデルとして発売された、ワークマンのサイクルジャージ。フルジップタイプのモデルです。税込1500円という衝撃価格。 購入動機 購入動機とファーストインプレッションは、↓の記事に詳しく書いています。 [sitecard[…]
ワークマンのサイクルジャージは1500円と大変安いですが、実用面の細かい部分で理解が足りていない印象がありました。例えば下記のようなことです。
- ポケットが異様に浅い
- 乾きが遅い
- 前傾姿勢で突っ張る感じがある
その点、Santicは「当たり前のことが当たり前にできている」と言えます。そこは安いと言えど専門メーカーの矜持を見た気がしました。
個人的には、なかなか手に入らなかった「薄手の長袖ジャージ」が使いつぶせる安い値段で手に入るので嬉しいです。
ちょうど現在セールをやっていたので、追加でもう一着買いました。しばらく春秋のブルベ用ウェアには困らなそうです。
評価
対象モデル: Santic「サイクルジャージ 長袖 春秋用」
年式: 2022年
定価: 4280円(税込)
購入価格: 3781円 (税込)
公称重量: 不明
実測重量: 205g(XLサイズ)
価格への満足度
この出来で4000円は安い。
総合評価
普通のことが普通にできている薄手の長袖ジャージ。気兼ねなく使える。
著者情報
年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。