【レビュー】SEA TO SUMMIT「ウルトラSIL ナノ ドライサック」

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評価:4.5

SEA TO SUMMITの防水スタッフバッグ。登山用品です。

大容量サドルバッグ用の内袋として使用しています。今回レビューするのは8Lのモデルです。

目次

購入動機

600kmまでのブルベではオルトリーブの防水サドルバッグを使うことが多いのですが、それ以上の距離のロングライドではOveja Negra等の大型サドルバッグを使っています。

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こうした大型サドルバッグは防水生地を使っていても、縫い目からしみこんでくるものが多く、完全防水の製品というのは多くありません。最近は少しずつ防水の製品も増えてきていますが、多くの製品は非防水です。こうした場合、内袋を防水にして対応するのが定石です。

こういった考え方は登山界隈では一般的で、バックパックの中の荷物を防水の袋に入れてガードします。この時に使う袋が「スタッフバッグ」です(防水ではないスタッフバッグもあります)。英語では「スタッフサック」とも呼ばれます。

今回レビューするSEA TO SUMMITの「ウルトラSIL ナノ ドライサック」は、防水のスタッフバッグの中でも最軽量の部類に入る製品です。

製品概要

様々な容量のモデルがあり、私は2L・4L・8Lのモデルを持っています。各重量は以下の通り。

2L: 15g
4L: 18g
8L: 23g

素材はウルトラSILというもので、防水かつ丈夫です。

口の部分はオルトリーブのサドルバッグと同様のロールアップ方式となっています。

同社のドライサックは用途によって数種類あり、「ナノ」はもっとも軽くて薄い製品となっています。

使用感

大型サドルバッグを使う際の内袋として使用しています。様々な大きさのサドルバッグに対応させるため、何種類かの容量のものを買いました。

Oveja Negraのサドルバッグ(容量10L)とセットで使うことが多いです。手持ちで一番大きいサイズは8Lの容量があるので、基本的にサドルバッグ内の全ての荷物がこの中に入ります。

耐久性

心配になるほどの薄さですが、なかなか丈夫です。

ただ、使用開始から3年目くらいで穴が開いてしまい、今使っているのは2代目となります。

尖ったものをそのまま中に入れなければ長期間使えると思います。

防水性

完全防水です。雨でサドルバッグが浸水しても、このスタッフバッグの中身は問題ありません。

透湿性は無いので、中に濡れたものを入れておくと腐ります。

パッキング

これはちょっと面倒です。気密性が高すぎて、急いでパッキングしようとすると中に空気が入ってパンパンになります。

一旦、内部の空気を抜いてから、落ち着いてロールアップすれば問題ありません。

大型サドルバッグにおけるスタッフバッグの意味

スタッフバッグの第一の目的は「中身を浸水から守ること」なのですが、大型サドルバッグにスタッフバッグを使う意味はもう一つあります。実は、この内袋を使うことで大型サドルバッグが揺れにくくなるのです。

たまにジップロックに小分けにした荷物をそのまま大型サドルバッグに入れている人を見かけますが、この方法だとバッグの中でジップロックが好き勝手に動いてしまいます。

ジップロックに小分けにすることは悪くないのですが、それを更にスタッフバッグに入れるという一手間が必要なのです。

このように、スタッフバッグにひとまとめにすることで荷物がサドルバッグの中でバラバラに動くことが無くなり、バッグの形状が安定するわけです。

もちろん、サドルバッグを出来る限りロールアップ(小さく)して、サドルバッグとスタッフバッグの間の隙間を無くしてやることも大事です。

「大型サドルバッグを揺れにくくするパッキング術」については、サイスポの付録「シートバッグ徹底活用ブック」に詳しく執筆しました(宣伝)。

副次的効果

サドルバッグの中身を全てこれに入れているので、ホテルなどに宿泊する時には内袋だけを取り出して部屋に持ち込むことがあります。

いちいちサドルバッグを外さなくて良く、この点では便利です。

まとめ

これだけ防水性が高く、丈夫なのに、かなりの軽さ。そして大型サドルバッグの安定性にも寄与します。

コンビニ袋よりは重いと思いますが、雨天ライドでも安心です。大型サドルバッグユーザーには是非おすすめしたい製品です。

一段階厚い「ウルトラSIL ドライサック」もあります。ナノよりも重いですが、耐久性は高いです。

評価

対象モデル:  SEA TO SUMMIT「ウルトラSIL ナノ ドライサック」
年式: 2014年
定価: 1760円(税込)
購入価格: 1760円(税込)
公称重量: 24g
実測重量: 23g (8Lサイズ)

価格への満足度

6/10

少々高めな気もするが、性能を考えると納得。

総合評価

9/10

ビニール袋でも代用可能だが、何度も使えて軽くて防水。

レビュアー情報

年齢: 36歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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