【レビュー】SHIMANO「GORE-TEX GRIP PRIMALOFT グローブ」

評価:4.5

シマノの冬用グローブ。

GORE-TEX(防水透湿フィルム)と、PRIMALOFT(保温性の高い人工羽毛)を搭載したフラグシップモデルです。

購入動機

cyclowired

シマノのサイクリングアパレル・ラインアップより、冬用グローブ"GORE-TEX GRIP PRIMALOFT®"、"IN…

シクロワイアードの紹介記事を見て、即購入を決めました。決めては「カフ(グローブの手首部分)の構造」です。

私はこのグローブの旧モデルを持っています。

関連記事

シマノのゴアテックス採用グローブです。防風・防水を謳い、対応気温は-10~-5℃(!)。ゴアテックス採用なので透湿性も。あまり話題に上がりませんが、シマノの力作です。 購入動機 今年の冬は特に寒く、昨年までは耐えきれていた『モンベルウイ[…]

旧モデルは、せっかくGORE-TEXを採用しているのにカフ部分の構造が致命的でした。

 

これが旧モデルのカフです。

このドローコードを引っ張ると手首にフィットする仕掛けなんですが……この位置を引っ張ると、裾の部分が開いてしまいます。グローブの裾から3センチくらいの所にドローコードが入ってるためにこのような動きになるわけです。

このグローブは冬場に装着するものなのに、手首の部分が大きく開いてしまい、そこから冷気が入ってきます。雨が降ると、ここから浸水します。

冬用グローブって手首の部分を長く取って、入口の所をマジックテープ等で蓋をするのが鉄則のはずなんですけどね……なんでこんな設計にしたんでしょう?

シクロワイアードは、スポーツ自転車の総合情報サイトです。ロードレースなどのレース情報から、フレームやパーツ、イベントやシ…

そして今回購入した新モデルの写真がこちら。

カフが長くなっており、更にドローコードで締める部分が裾部分に移動。マジックテープではなく、頑なにドローコードを採用する意図は良く分かりませんが、私が以前指摘した部分はちゃんと改善されている模様。

グローブの性能自体は良いと思っていたので、早速購入して試すことにしました。

製品概要

実測重量は116g(Mサイズ)。

対応気温は0-5℃。旧モデルは-10~-5℃という訳の分からないレンジでしたが、実態に合わせて修正された模様。

GORE-TEXとPRIMALOFTを採用しており、防水・防風で保温性が高いことが特徴となっています。

 

昨今のグローブらしく、人差し指と親指はスマートフォン対応。

使用感

真冬のロングライドやブルベ、夜練で使用しています。雨の中では未使用。

旧モデルとの違い

左が新型、右が旧型です。

裾が単純に3cmほど伸びているのに加え、ドローコードの位置が裾の一番下側に移動しているのがお分かりでしょうか?

これによって裾の部分が完全にシャットアウトされ、冷気や水の侵入を許さなくなりました。防寒性・防水性の面で旧モデルよりも圧倒的に性能向上しています。

操作性

見た目は結構ゴツいグローブですが、指先は動かしやすいです。

中綿の量が他社に比べて少なめに感じます。PRIMALOFT(人工羽毛)の性能が高いので、量を減らせる分、しなやかになっているのかもしれません。

スマホの反応も良好ですが、指先がモコモコしているので、文字を打ち込むのは少々キツいかもしれません。カメラ撮影やスクロール操作は問題なし。

保温性

200kmのブルベでも使用。朝は0℃付近でしたが、昼間は10℃まで上昇といった気温でしたが、寒さは問題なし。そこまでインサレーションの量が多くないのに温かいのは、PRIMALOFTの効果ですかね。

 

昼間は若干手に汗をかきましたが、そこはGORE-TEXの透湿性もあり、そこまでベタつくことはありませんでした(多少、内側の生地はしっとりする)。

夜練で-2℃になったときは少し指先が冷えました。氷点下で使う場合にはインナーグローブを入れたほうが良いと思います。

防水性

関連記事

「自転車用の防水グローブは本当に防水なのか?」を試す実験です。6種類の防水グローブで、水を含んだスポンジを握って比較しました。 実験動機 ブルベやロングライドでは雨の中を走ることもしばしば。各社から発売されている防水グローブを持っている[…]

↑の記事でやった「スポンジを握る実験」を実施しました。

旧モデルは浸水していましたが、新モデルは内部までの浸水は無し。表皮は水が染み込むのでヒヤッとしますが、GORE-TEXの効果で内部までの浸水は許していないようでした。

 

ドローコードが裾の一番下に移動したことで、ここから浸水する心配も低くなっています。防水性は旧モデルより向上しています。

ただ、表皮が濡れた状態で低温で走ると気化熱で一気に手が冷えてしまうので、やはり冬の雨で使うのには適さない気がします。

created by Rinker
ショーワグローブ(Showaglove)
¥1,382 (2023/09/27 19:35:04時点 Amazon調べ-詳細)

防寒テムレスとかの方が冬の雨天走行には良いのではないかな?と。せめて表皮に撥水加工がされていれば良かったのですが。

衝撃吸収性

Poronという衝撃吸収素材のパッドが手のひら側に入っています。旧モデルのパッドよりは優秀ですが、特別衝撃を吸収してくれる感じはしません。

その他

汗拭きパッド的なものは付属しません。

まとめ

旧モデルの弱点を愚直に改良してきた印象です。旧モデルがあまりにも考慮不足だったとも言えますが、ちゃんと次のモデルで改良してくるのは流石シマノ。

価格は安くないですが、それを納得させるだけの作りの良さはあります。この冬はかなりこのグローブの出番が多く、すぐに元が取れそう。

冬場の晴天走行では有用ですが、雨天用としてはあまり期待しないほうが良いです。確かに水は通しませんが、表皮が濡れるので走行風でかなり冷えるはず。冬の雨天ライドには「防寒テムレス」をオススメします。

せっかく良いグローブなのですが、入手性も良くありません。現時点では通販サイトからは壊滅。実店舗でも見たことがありません。グローブとしては高価だから在庫として持ちたくないとかですかね? 欲しい方は見つけたら即キープしたほうが良いでしょう。

評価

対象モデル:  SHIMANO「GORE-TEX GRIP PRIMALOFT グローブ」
年式: 2021年
定価: 9350円(税込)
購入価格: 8098円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 116g(M)

価格への満足度

6/10

安くはないが、作りの良さを見ると納得。

総合評価

9/10

冬用グローブとしてよく出来ている。防風・防寒・透湿性はいずれも高く、快適。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)