【レビュー】SHIMANO「GORE-TEX ウィンターグローブ」

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評価:3

シマノのゴアテックス採用グローブです。防風・防水を謳い、対応気温は-10~-5℃(!)。ゴアテックス採用なので透湿性も。あまり話題に上がりませんが、シマノの力作です。

目次

購入動機

今年の冬は特に寒く、昨年までは耐えきれていた『モンベルウインドストッパー+セブンイレブンインナーグローブ』の組み合わせでは耐えられなくなってきました。

また、冬なのに雨の中を走らざるを得ないことがあり、防水のグローブも欲しくなってきました。

そんな時、ワイズで発見したのがこちらの商品。対応気温がとにかく低い!下限ならまだしも、上限がマイナスなんて聞いたことがありません。

早速欲しくなりましたが、適性サイズの在庫なし。ワイズの他店舗にはMサイズがあるということで取り寄せをかけてもらいました。こういう時、巨大チェーンは頼もしいです。

製品概要

重量は実測で100g。なかなか軽め。

前段で述べたように、対応気温は-10~-5℃。ゴアテックス採用なので、防水・防風・透湿の四拍子が揃っています。

手首部分はドローコードを採用。コードを引っ張るだけで手首から入る冷気をシャットアウト出来ます。

 

使用感

真冬のロングライドやブルベで使用。大雨の中でも使用しました。

操作性

実は購入時には、GORE社のGTX-1と迷いました。

作りはGORE社の方が良かったんですが、中綿が多過ぎてモコモコしており、操作性に難ありと感じてシマノを選んだのでした。こちらの製品は中綿の量が最小限で、操作性は悪くありません(対応温度帯の同じ製品の中では)。

保温性

こんなになかなか綿の量が少なくて大丈夫なのかな?と。気温が-5℃近くを記録した(EDGE800調べ)ある日、200kmほど走って確かめました。

まず、走り始め10分くらいはかなり寒いです。指先の感覚が無くなるほど。『やっぱり-5℃対応は盛ってたんだな』と思いましたが、体が温まってくると徐々に手先も温まってきました。気温自体は変化していないにも拘らず。

運動によって体温上昇した温度を逃していない感じ。ただ、ここまでは他社の防水手袋も同じ。この後、手が温かさで汗をかき過ぎて、汗冷えが始まると再度手先は冷たくなる…というのが今まででした。

しかし、そこは流石ゴアテックス。内部は多少の湿り気はあるものの、完全にびっしょりにはなりませんでした。昨年使っていた『おたふく手袋 ホットエースプロ』はこの時点でびっしょり。素材が違うとここまで違うのか!と驚きました。

-10℃環境では試していませんが、案外盛り過ぎとも言えないようです。ただ、ある程度心拍数を上げていることを前提とした気温設計だと思います。ダウンヒルでペダルを回さないで下ると寒いかも。あと、手首の部分が短いです。もう少し長くしてマジックテープ留めの方が保温性が良かったと思います(どうやら前のモデルはそうだったようなのですが……改悪?)。

防水性

風呂に1分付けたくらいでは浸水なし。

雨の200kmブルベにも本製品を投入。200km中、80km程度が雨。そして気温は2~6度。mont-bellのメリノウールインナーグローブとセットで使用しました。

防水性能はさすがで、全く指先に染みてきませんでした。

残念なのは手首の部分の作り。短い上に、ドローコードを締め上げると裾の部分が開いてしまいます。こうなると、雨の際に手首から水や冷気の浸入を許しやすくなってしまいます。他社のレイングローブだと、手首の部分を長く取って、かつマジックテープで裾を固定出来るようになっている場合が多いのですが。ここは本製品の欠陥だと思います。

指先の防水はしっかりしているのに、結局手首からの浸水を許してしまいました。浸水後は走行風で手が冷えて、氷の中に手を突っ込んでいるようでした。防寒用途としては非常に良いのですが、本格的な雨で使うのはおすすめできません。

透湿性能

蒸れは感じませんでした。

気温が低かったこともありますが、インナーグローブを挟んだことがよかったのだと思います。防水透湿素材の場合は水を通さず水蒸気を通すので、一旦汗を吸って蒸散する層が必要となります。防寒性と透湿性の両方を良くする意味で、メリノウールインナーグローブとの併用は正解でした。

快適性

手のひらのパッドはほとんど無く、体重を掛け続けるとすぐに痺れます。

親指の付け根部分にパッドが付いていますが、これがどんな効果を狙っているのかイマイチ解りません。

まとめ

手のひらの防寒性や防水性はしっかりしています。厳冬期でも寒くはないです。

ただ、手首の部分の作りが良くないですね。冷気や水の侵入を許し、せっかくの性能をスポイルしてしまいます。なんというか詰めが甘いですね。

さすがにそこは反省したのか、次バージョンでは手首の部分を長く取ってきました。こちらも興味はあるのですが、まだ購入してはいません。

評価

対象モデル:  SHIMANO「GORE-TEX ウィンターグローブ」
年式: 2014年
定価: 7560円(税込)
購入価格: 6825円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 100g

価格への満足度

8/10

ゴアテックス製品としては激安。

総合評価

6/10

防寒・防水性能は高いが、手首の作りで台無しになっている。

レビュアー情報

年齢: 32歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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