【レビュー】SHIMANO 「RC7 (SH-RC700)」

評価:3

SHIMANO初のBOAダイヤル採用シューズ。2017年モデルのセカンドグレードに当たります。

購入動機

私は、ロングライド用のロードバイクではSPD、レース用のロードバイクではSPD-SLという使い分けをしています。レース用のほうが稼働が少ないのでシューズは長持ちするのですが、それでも2年も経つとくたびれてきます。今回、2年半使ったS-WORKSシューズ2014がくたびれてきたので、買い替えの検討を始めました。

S-WORKSシューズにはおおむね満足していたのですが、唯一の不満は「長時間使うと足が痺れることがある」ということでした。私は甲高ではないものの幅広の足型をしています。S-WORKS以前に使っていたのは、SIDIのワイドモデルである「MEGA」でした。S-WORKSはアッパーが柔らかめなので何とか収まりはするものの、圧迫によって痺れが生じているのではないか?と考えていました。

そこで浮上してきたのが、本製品です。SHIMANOがついにBOAに対応。SHIMANOシューズはロングライド用のSPDシューズを長年愛用していることもあり、足型が合うことも分かっています。上位モデルでも、ノーマル/ワイドを選べるのがSHIMANOシューズの魅力。

フラグシップのRC9とも迷いましたが、剛性よりも快適性を取りたかったため、今回はRC7を選びました。

製品概要

IMG_0202.jpg

実測重量は、248g/249g(42.5サイズ、ワイド)。ワイドモデルに加え、ハーフサイズも用意されています。対応クリートはSPD-SL等の3つ穴のみ。

ソールはカーボン、アッパーはシンセティックレザー。カラーはレッドとホワイトがあります。ソール剛性はSHIMANO基準で「10」です。

BOAダイヤルを採用。S-WORKSシューズは、緩めるときも回す方式でしたが、SHIMANOの場合はダイヤルを引っ張るとワイヤーが解放される方式を取っています。

使用感

主な使用シーンは、レースやヒルクライム、ファストランです。まだそこまで使い込んでないので、ファーストインプレッションを書かせて頂きます。

(1) 取付

クリートの取付部分は梨地に加工されており、クリートが滑りにくくなっています。前後の調整幅も大きめ。私はオーソドックスな位置(クリートの中心線が母指球を通る)に設定するので、特に問題は無し。

IMG_0195.jpg

角度の基準となる線も豊富に描かれている親切設計です。どの程度左右で正確に印刷されているかは不明ですが。

(2) 重量

公称重量は42サイズで245g(片足)。実測重量は、42.5サイズのワイドで248gと249gでした。かなり公称に正確な値と言えます。SPDシューズの場合は公称サイズとの差があまりに大きかったイメージがあるのですが、改善されているようです。基準サイズが昨年までは40サイズだったというのもありそうですが。

S-WORKSシューズと比べると重いですが、それでも実測での差は片足で18gに収まっています。

(3) サイズ感

私は従来のSHIMANOシューズでは43サイズのワイドが丁度良かったのですが、本製品の場合は42.5サイズが丁度良くなっていました。本製品を購入する場合は、従来よりも少し小さいサイズを選んだ方がフィットするのかもしれません。

ワイドサイズと言うことで、横幅には余裕があります。また、SHIMANOシューズの特徴として、「爪先の高さの余裕」がありますが、ワイドサイズだとより一層高さがあるように感じます。指先の余裕があるということで、私は好意的に捉えています。

(4) 履き心地

横幅の広さと、BOAダイヤルによるアッパーのフィット感も相まって、不快な締め付けが無くて大変履き心地が良いです。S-WORKSシューズを使っている時は感じませんでしたが、やはり横からの締め付けがそれなりに合ったことに気づきました。ヒールのホールド感も良いです。

カスタムフィットには非対応ですが、特に問題は感じません。

IMG_0200.jpg

ワイヤーの通し方は2通りあります。こちらが通常の通し方。私は普段こちらです。

IMG_0201.jpg

もう一つの通し方がこちら。より強く締めることが出来ます。

早速、ロードバイクに乗った状態で確認。最初に気づいたことは、「土踏まず部分がクランクに触れてしまう」ということ。シューズカバーを履いているからというのはあるのですが、同じシューズカバーを使っていてもS-WORKSシューズではそういったことはありませんでした。クリートの位置も同じにしたはずなので、これは単純にシューズが横方向に広くなったということです。つまり、今までは結構な強さで足を横から締め付けていたということですね。少々不快感はありますが、痺れは全く出なくなりました。

もう一つは、ソールにそれなりの厚みがあるということ。サドルが若干低く感じました。S-WORKSシューズのソールは4.5mmと業界内でもかなり薄い部類に入ります。SHIMANOのフラグシップであるRC9はラスティングボード(インソールとアウトソールの間の層)を省いてかなりソールが薄くなっているようですが、本製品は至ってオーソドックスな造りをしています。恐らく、S-WORKS比で2-3mmはソールが厚いんじゃないでしょうか。その厚みの差で勝敗を分けるほどシビアなレースには参加していないので、性能上の差は良く分かりません。

剛性感はそこそこですが、SPDシューズのセカンドグレードであるXC70と比べると、本製品の方がソールが柔らかく感じます。SHIMANOの出している数値では、本製品が10で、XC70は8なのですが。

(5) 通気性

今現在はシューズカバーを使っているので何とも言えませんが、全体的にメッシュ穴があけられており、通気性は良さそうです。

ソールにも大きく穴が開いており、インソールのすぐ下まで穴が貫通しています。冬場は正直言って寒いです。

(6) 耐久性

まず、ヒールのラバーは交換できません。S-WORKSや、上位モデルのRC9は交換できるので、そこはもう少し頑張ってほしかった。つまり、ここがすり減ったら買い換えねばなりません。あまりこのシューズで歩き回らない方が良さそうですね。

あと、グラデーション状になっているプリント部分の耐久性が弱く、少し擦ると剥がれてしまうようです。

(7) 見た目

プリントは弱いようですが、私はこの赤地に黒のカラーリングは好きです。ワイドサイズでもそこまで見た目の幅広感が無いのも良し。

まとめ

使い始めて間もないですが、全体的に気に入ったシューズです。

気になるのは、200-300kmの長距離を走ったときの痺れや疲れの有無でしょうか。S-WORKSシューズでは、圧迫に起因する痺れと共に、ソールの硬さによる足裏の痺れもありました。本製品はそこまでガチガチに硬いソールだとは感じませんが、長距離でどうなるかは使ってみないと分かりません。今年の東京糸魚川ファストランで試してみる予定です。

バックルにこだわってきたSHIMANOがバックルを捨てたのは気になりますが(一応、昨年までのフラグシップも2017年モデルでは同時展開)、個人的にはBOA投入は英断だと思っています。

余談ですが、本製品を購入後にS-WORKSもワイドモデルを出すようになっていたことに気づきました。2014年にはノーマルモデルしかなかったはずなのですが……私のように幅が合わなかった人が少なからずいたということかもしれませんね。

追記

(2020/1/24 追記)

IMG_1052.jpg

使用から3ヶ月ほどで塗装が一部削れてしまいました。塗装が弱いというのは言われていた通りでしたが、ここまでとは。なお、そういう声が多かったのか、後継モデルの塗装は強くなったようです。

ある時から「フィット感が緩いな」と感じ始め、靴屋で足のサイズをきちんと測ってもらった所、「別に幅広の足ではない」という事が判明。S-WORKSシューズは確かに幅が細めではあるのですが、SHIMANOならばノーマル幅でも問題が無いことが分かり、以後はノーマル幅のものを買うようにしています。

このシューズは売却しました。

評価

対象モデル:  SHIMANO「RC7 (SH-RC700)」
年式: 2017年
定価: 27000円(税込)
購入価格: 19997円(税込)

価格への満足度

8/10

なかなかのお値打ち価格。

総合評価

6/10

第一印象は良かったが、塗装の剥がれやすさ等、ツメの甘さが見えた。

レビュアー情報

年齢: 32歳 (レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。