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【レビュー】SHIMANO 「RC7 (SH-RC701)」
評価:4.5
SHIMANOのレース用シューズのセカンドグレード。同名のモデル「RC7」の改良版となります。
購入動機
一年ほど前に、以下のシューズを購入してレース用のメインシューズとして使っていました。
![](https://cannonball24.com/wp-content/uploads/DjCL8zZUwAAmnUG-1-300x225.jpg)
しかし、どうもアキレス腱が痛くなることが。原因はよく分かりませんでしたが、S-WORKSシューズ特有の「前足内側に1.5mmの傾きをつけて股関節、ひざ、足の位置関係を適正にする内反ウェッジ」が悪さをしているのかな?と推測して、普段ロングライド用で履いているSHIMANOのSPD-SL用シューズを久々に試してみることにしました。
購入候補として上がったのは、RC7(型番・SH-RC701)。旧RC7(型番・SH-RC700)は私も持っており、なかなか良いシューズでした。ただ、私が買ったのはワイドモデルで、つま先の隙間がある時点から気になるように。靴の中で脚が動いてしまうのが気になって、旧RC7は手放してしまいました。
![](https://cannonball24.com/wp-content/uploads/IMG_0202-1-300x225.jpg)
新RC7はRC9の方式を引き継ぎ、Boaダイヤル2つ。一番上のダイヤルはベルト状のストラップにBoaが付いたSHIMANO独特の方式です。
なかなか良さそうだったので、購入決定。
製品概要
実測重量は251g(42.5サイズ・非ワイド・片足)。剛性数値は10。
フィット方式はBoa L6ダイヤル×2。回す際は締める専用で、回して緩めることは出来ません。緩める際は、上に引っ張れば一気にリリースされます。
カラーは、レッド・ホワイト・ブラックの3種類。
使用感
普段の夜練、川越直江津ロングファストラン、東京糸魚川ファストランで使用。主な使用シーンはレースやファストランです。使用距離は2000kmほど。クリートはSPD-SL、ペダルはPD-7900と組み合わせて使っています。その前に使っていたのは、SPECIALIZEDのS-WORKS 7です。
フィット感
旧RC7ではワイドモデルを買っていたのもありますが、新RC7はフィット感が良くなり、シューズの中で足が動きづらくなりました。
とりわけ大きな役割を果たしているのは、ベルト状のストラップにBoAダイヤルが付いた独自の構造です。これはかつてのフラグシップで採用していた「サラウンドラップアッパー」をBoAに落とし込んだものと思われますが、足とシューズの一体感が高まって良いですね。
乗り換え前に使っていたS-WORKS7よりは若干アウトソールが厚めであるようで、サドルが2mmほど上がりました。S-WORKS7で出ていたアキレス腱の痛みは、こちらに変えてからは出ていません。
剛性感
剛性数値は10。S-WORKSシューズと比べるとやや柔らかめに感じますが、シリアスレーサーでなければ十分な剛性があります。逆に200-300km走ることを考えると、これくらいの硬さのほうが足裏へのダメージが少なくて私には合っています。
普段のブルベでは剛性数値5のSPDシューズ・SH-XC31を使用していますが、ファストラン系では少しでも早く走るためにこちらのシューズに履き替えました。やはり加速時や登りでのパワーの伝わり方が違うと感じます。
重量
実測251g、公称245g。公称の数値は42サイズで出しているようなので、42.5サイズで251gは上々の精度。42サイズのS-WORKS 7が実測233gだったので、他社と比べても遜色はありません。というか、ミドルグレードでこれだけ軽いのは凄いのではないかと。
見た目
カラーはレッドと迷いましたが、ブラックにしました。旧RC7のレッドは柄の部分が削れやすかったのですが、どうやら新RC7も表面の質感や柄は引き継いでいる様子。そこで、あえて無地のブラックを選んだわけです。ブラックはマット風の表面仕上げで、汚れが目立たなそうなのが好印象。思惑通りで、使用から半年ですが、目立つ汚れや傷は付いていません。
実は旧RC7はレッドとホワイトのみでブラックはありませんでした。ホワイトは近くで見ると油膜のような模様が入っていたり、実はカラーでデザインがすべて異なっています。
あと、旧RC7は表面部分にシワが寄りやすかったんですが、新RC7は半年使用しても全くシワが寄っていません(写真はレビュー時の撮影)。
その他
ベルト状のストラップによってフィット感は確かに高まっています。が、この構造、ストラップ部分は全く風が抜けず、そこだけ蒸れます。夏場はここだけ汗をかくのが意外な弱点でした。他社の普通のBoaであればここは通気する部分ですが、RC7の場合はシューズのタンとストラップで二重になっているのが原因と思われます。足の蒸れが気になる人にはちょっとオススメできません。
あと、RC9ではヒールのゴムが交換可能となっていますが、RC7は交換出来ません。すり減ったら買い替えということになります。
まとめ
セカンドグレードながら完成度の高いレース用シューズ。特にフィット感と軽量性は他社のフラグシップと比べても遜色がないレベル。もう既に私はレースはほとんど出ていないので、こちらで剛性的には十分です。長い時間履ける、適度な剛性が良い感じ。同名モデルの改良版ですが、全体的に進化していると思います。
ただ、ストラップ部分の汗蒸れについてはちょっと気になる所。ストラップ部分に通気穴を開けてもあまり意味がないかもしれませんが、高温多湿の日本で使うことを考えるともうひと工夫欲しいところです。
評価
対象モデル: SHIMANO 「RC7 (SH-RC701)」
年式: 2018年
定価: 27500円(税込)
購入価格: 16800円(税込)
価格への満足度
この完成度のシューズをこの値段で出してくるのはすごい。
総合評価
蒸れやすさ以外は満点。現状のメインシューズ。
レビュアー情報
年齢: 34歳 (レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。