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【レビュー】SHIMANO「TC-FC36」
評価:4.5
シマノのBB着脱用工具。ただし、センターロック式のディスクローターの着脱にも使え、今回はそちらの用途でのレビューです。
購入動機
ディスクロードへのカムバックにあたって購入を決めました。
前段にも書きましたが、ディスクローターの着脱用途です。昔はディスクローターをホイールに固定する方法は「6穴」式というのが主流でしたが、現在は「センターロック」式のほうが主流になっています。少なくともロードバイクの世界ではほぼ全てがセンターロック式と言って良いでしょう。
センターロック式の場合も、ロックリングが2通りあり、「内セレーション」「外セレーション」があります。内セレーションはスプロケ用工具で着脱可能です。そして、外セレーションは今回レビューするBB工具で着脱可能となっています。
私が購入を予定していた「Fulcrum Racing Zero Carbon DB」は外セレーション式のロックリングを採用しています。となると、BB工具が必要なわけです。
実は2015年に一度ディスクロードを購入した時に、以下のBB工具を買いました。
この工具、BBの着脱には全く不満が無かったのですが、ディスクローターの着脱には非常に使いづらかったのです(理由は後述)。
そこで、形状から見て使いやすそうなSHIMANOのTL-FC36を購入することにしたのでした。
製品概要
実測重量は240g。
BBは9000世代以降の小さい径のタイプではなく、7900世代以前の太い径のみに対応。現在のバージョンに対応するには、以下のコンバータが必要です。
使用感
ディスクローターの外セレーション式ロックリングの着脱に使用しています。この工具を使えるBBが私の手持ちの自転車に現在無いので、BB工具としては使用していません。
特徴
この工具の特徴的な所は、先端がオフセットしているところです。
このように、持ち手と先端が平行ながら、1.5cmほどオフセットしているのです。
着脱作業
で、このオフセットはディスクローターの交換時に意味を持ってきます。
このようにロックリングを回すわけですが……
柄の部分が、ローターのブレーキ面に触れないんですよね。センターロック自体がシマノ提唱の規格なのも理由でしょうが、噛み合わせが良いので、効率よく力をかけてロックリングを回すことが出来ました。
この作業をオフセットの無い他のBB工具でやるとどうなるか? ローターのブレーキ面に柄が擦れてしまい、上手くロックリングを回すことが出来ないわけです。NOGUCHIさんの工具の場合、グリップの部分が思いっきりローターに擦ってしまい、ロックリングを若干斜めに回さざるを得ませんでした。結果、ロックリングは塗装が剥げてズタボロに……。もちろんトルクも不足していたはずです。
他にもオフセットしているBB工具はあるのですが、御本尊であるシマノの工具のほうが精度が良くて確実だろうと思い、これを購入したのでした。値段はかなり高いですけど、この場所はかなり高いトルクが要求されるので、しっかり締められるメリットには代えがたいです。
まとめ
精度が高く、力を掛けやすいBB工具。特にセンターロックタイプのホイールにローターを着脱する際には最適な工具だと思います。柄がオフセットしていることで、ストレスなく作業ができます。
値段は高いですが、センターロック式は今後のスタンダードになるでしょうし、1本持っておいても損はないかと思います。ローターは消耗品ですからね(1~2万kmは持つようですが)。
評価
対象モデル: SHIMANO「TC-FC36」
年式: 不明
定価: 3559円(税込)
購入価格: 3101円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 240g
価格への満足度
安くはない。
総合評価
ディスクローター着脱用に最適な工具。
レビュアー情報
年齢: 35歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。