【レビュー】SHIMANO「WH-R9100 クイックレリーズ」

評価:4.5

SHIMANOのクイックリリース(シマノはクイックレリーズ表記)。デュラエースグレードのホイールに付属しますが、単体で購入も可能です。

購入動機

フォロワーさんが「クイックはシマノに限る」とツイートしたのを見て購入。

以前、XTRのクイックを使ったことがあり、そのレバーを倒すときの感触に感動しました。しかし、デュラのクイックは使ったことがない。

ちょうどそのツイートを見たのは新型デュラエースの発表直後でした。新型デュラエースはほぼディスクブレーキ特化。リムブレーキ製品からは撤退の色が濃く見えました。

そう思い、デュラエースのクイックを買ってみることにしました。クイックなら家に何本もあるんですが、手に入らなくなってからでは遅いのです。

製品概要

実測重量は126g。

デュラエースはチタンを使うイメージがありますが、恐らくこのクイックには使われていません。スチールとアルミ製だと思われます。

長さが3タイプあります。

・133mm: 前輪用(OLD100mm)
・163mm: 後輪用(OLD130mm)
・168mm: 後輪用(OLD135mm)
今回、私は133mmタイプと163mmタイプを購入しました。

使用感

スチールフレームのリムブレーキロードバイクに付けて使っています。

比較対象は、Campagnoloのクイック(シャマル付属のもの)と、DTのRWSです。

重量

前後合計126gと、軽くはないです。むしろクイックとしては重い部類に入ります。

ただ、その重さは後述する機能性を追求したものなので納得出来ます。

構造

全体的に「しっかりとしている」ことを重視した構造になっています。

劣化しにくい内カム方式を採用し、軸はスチールを採用。また、フレームとの当たり面とネジ穴にも工夫があります

 

デュラのクイックに限らないかもしれませんが、レバー側は当たり面がアルミ製です。これに対し、ナット側は当たり面&ネジ穴が鉄製です。

恐らくレバー側は軽量性を重視してアルミ製に、ナット側は締め付けた時の変形を防ぐ&ネジ穴を舐めることを防ぐために鉄製にしているのでしょう。細かい工夫ですが、こうした積み重ねが締結力の差を生みます。

せっかくなので、手持ちのクイックリリースの素材についてちょっと調べてみました。

軸の素材 当たり面(レバー側) 当たり面(ナット側) ネジ穴
SHIMANO R9100 アルミ
Campagnolo(シャマル付属) アルミ アルミ アルミ
DT SWISS RWS アルミ
MACIV(キシエリ付属) アルミ アルミ

各社の思想の差が面白いですね。MAVICとシマノは真逆です。

締結力

私はクイックで一番大事な性能は締結力だと思っていますが、デュラのクイックは十分な締結力を盛っていると思います。しっかりとエンド部とホイールが固定され、力が逃げる感覚がありません。

RWSよりは少し上限は低いけれど、MAVICやCampagnoloのクイックと締結力は良い勝負ではないでしょうか。

見た目

見た目はDURA-ACEの文字が格好良くて気に入っています。ですが……

 

後輪に付けた場合にロゴが上下逆転してしまうのはイマイチです。

9000デュラの世代までは、前輪用と後輪用ではロゴが上下逆に印刷されていました。後輪に付けた時にもロゴが正しく読めるようにわざわざ配慮されていたんですよね。アルテグラでは上下逆にはなっていなかったので、デュラだけの差別化でもありました。

しかし、R9100デュラではご覧の通り。細かいポイントですけど、ちょっと残念ですね。

その他

DURAのクイックは、レバーを倒していく際の感触が気持ちいいんですよね。

各社、クイックのレバーを倒す感触は差があると思うんですが、擬音で表すとこんな感じでしょうか?

・MAVIC: コクッ
・Campangolo: グイッ
・SHIMANO(Dura): ヌルッ
なんというか、しっとりとした感触があります。デュラクイック。XTRもそうでしたが、シマノの最上級クイックはレバーを倒す際の感触まで計算して設計しているように思えます。

まとめ

質実剛健かつ、レバーを倒す際の感触まで兼ね備える名品クイックリリース。

デュラであればロゴの向きまで拘ってほしかったですが、そこまで臨むは酷でしょうか。ディスク用コンポが中心になってそこまで重視されなくなりましたかね?

ロードバイクにもディスクブレーキの波が押し寄せ、エンドシャフトはクイックリリースからスルーアクスルへと急速に置き換わっています。レバーを倒す際の気持ちよさまでを持ったクイックリリースが近い将来消えてしまうのかと思うと寂しい限りです。

 

評価

対象モデル:  SHIMANO「WH-R9100 クイックレリーズ」
年式: 2016年
定価: 10084円(税込)
購入価格: 7972円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 126g

価格への満足度

6/10

安くはない。

総合評価

9/10

確実な締結力を持った名品クイックリリース。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019年の2回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)