【レビュー】ショーワグローブ「TEMRES 04advance」

評価:5

作業用手袋のメーカー「ショーワグローブ」が登山・自転車向けに展開している「TEMRES」シリーズのグローブ。

内側が起毛しておらず、ドローコード付きカフも付属しない、ラインナップ中で一番シンプルなバージョン「04advance」のレビューとなります。

購入動機

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詳しい動機は上の記事に。かいつまんで言うと、TEMRESの3世代目にしてようやく求めていた仕様のバージョンが発売されたからです。

 

「スポーツ向けバージョンを出して!」という要望は随分前から行っておりまして、その甲斐もあったのか黒いバージョンは出ました。しかし、どれも欲しい仕様とは違っていたのです。

これまでにTEMRESシリーズは4バージョン発売されていました。

・01winter: 裏起毛あり・カフなし版
・02winter: 裏起毛あり・カフあり版
・03advance: 裏起毛なし・カフあり版
・11craftsman: ケブラーを使用し、刃物から手を守る版
私は「裏起毛なし・カフなし」版が欲しかったんですが、TEMRESには何故かこのバージョンが出てきませんでした。最初のターゲットが登山業界だったようで(売っているのも登山専門店のみ)、防寒性に優れた「防寒テムレス」をベースとした裏起毛バージョンが販売されたという流れだったのでしょう。
裏起毛版は自転車用途ではオーバースペックで、真冬以外にはまず出番がありません。「なら03advanceを使えばよいのでは」と思われるかもしれませんが、カフあり版はカフ部分が防水ではないのです。ここが濡れるとグローブ内部までじわじわと濡れてしまうので、カフは無いほうが望ましい。
TEMRESがスポーツ業界に参入してから3年、ようやく「裏起毛なし・カフなし」仕様の「04advance」が発売。ネット通販に並んだ直後に購入しました。
【「TEMRES 04advance」の使用シーン】
→キャンプに:柔軟かつ軽い素材でテント設営も楽々行えます。キャンプ飯のあとの食器洗いにも最適です。
→登山に:レイングローブとしてご活用いただけます。軽量かつコンパクトなので、変わりやすい山の天候への備えにぴったりです。
→釣りに:柔軟な素材で違和感のないキャスティングをサポートします。防水機能により浸水を気にせず集中することができます。
→自転車の運転に:雨をしっかりはじくので、どんな天候でも活躍します。
プレスリリースにもしっかりと「自転車」用途の使い方に付いて書かれており、自転車を意識した製品であることが分かります。

製品概要

実測重量は59g(Lサイズ)。

透湿性と防水性を兼ね備えた特殊なポリウレタン製です。

カラーはブラックのみの展開となっています。

使用感

家で防水性を実験。4月に渋峠に行った際には、防寒用のグローブとして使用しました。

通常版テムレスとの差異

04advanceは、裏起毛ではないノーマルテムレスをベースに作られているようです。

 

左が「04advance」、右がノーマルテムレスです。相違点としては、「裾の処理」「裾の長さ」「色」くらいでしょうか。04advanceは裾が長めで、バイアステープで処理されています。

 

裾の処理は、「防寒テムレス」と共通。

 

実使用の際にはこのように袖の中にグローブの裾を入れるわけですが、断ち切りタイプのノーマルテムレスでは裾が少しずつ袖から出てきてしまうことがありました。バイアステープが付いていると滑り止めになり、袖から裾が出にくくなるメリットがあると思います。

携行性

普段から身につけるものでもないので、サドルバッグに入れて携行しています。畳んで輪ゴムで縛れば相当小さくなるので、場所にも困らないでしょう。

なお、ゴムの匂いが強いので、ジップロック等の密閉できる容器に入れておくことをオススメします。

防水性

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水に濡らしたスポンジを何度も握る試験(内容は↑の記事と同様)を行ってみましたが、ノーマルテムレスと同様に浸水は無し。高い防水性を持っていると言えそうです。

世に防水グローブは多いですが、大抵は縫い目から浸水します。縫い目のないゴム手袋は防水性能がかなり高いわけですね。

高い気温で使うと自らの汗で水没はしてしまいますが、外部からの浸水を防ぐ能力はかなり高いと言えます。

透湿性

恐らく素材はノーマルテムレスと同じなので、透湿性は「1157g/m2/24h」だと思われます。

GORE-TEXなどの有名メンブレンと比べると透湿性は一桁低いので、気温が高いと蒸れます。テムレスって名前ではありますが、蒸れを防ぐ能力はそれほど高くないです。

一応、裏地は付いていますが、インナーグローブと併用したほうが良いと思います。

 

ノーマルテムレスの記事でも書きましたが、インナーグローブとして軍手を使い、軍手が湿ってきたら交換するのが現実的なソリューションと言えます。軍手はコンビニでも買えますからね。

防寒性

開通直後の渋峠(標高2100m)周辺は一桁気温(8度前後)でしたが、これくらいならばTEMRESで問題なし。

振動吸収性

言ってしまえばただのゴム手袋なので、パッドなどは入っていません。当然、振動吸収性もありません。

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前述の軍手を中に付けてショックを吸収させるか、こちらのパフを使うテクニックを併用したほうが良いです。

グリップ

元々が濡れた状態で作業をするための手袋なので、滑り止め性能は高いレベルにあります。雨の降り始めは多少滑るので注意。

見た目

ノーマルテムレスのレビューで「テムレスの弱点は見た目と匂い」と書きましたが、ついに見た目が改善されました。

青→黒になっただけですが、明らかに作業手袋をつけている感は薄まっているので満足しています。

匂いは相変わらずゴム臭いです。しばらく陰干ししておくと控えめにはなります。

サイズ

ノーマルテムレスはSサイズから展開がありますが、TEMRESはMサイズから。女性には少し大きいかもしれません。

入手性

ノーマルテムレスはホームセンターやワークマン等で買えますが、TEMRESシリーズは主に登山専門店でしか扱われていません。値段は少しTEMRESのほうが高く、1.5倍程度になっています。

石井スポーツを傘下に持つヨドバシカメラの通販や、Amazonでも購入は可能です。

まとめ

ようやく発売された、「裏起毛なし・カフなし」の黒テムレス。

青のノーマルテムレスでも機能的な不満はありませんでしたが、色の変更・裾の処理の変更でより理想のレイングローブに近付きました。

要望を取り入れて製品化してくださったショーワグローブさん、ありがとうございました。今後はTEMRES 04advanceをサドルバッグに標準装備とします。

 

評価

対象モデル:  ショーワグローブ「TEMRES 04advance」
年式: 2021年
定価: オープン価格
購入価格: 1408円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 59g

価格への満足度

8/10

ノーマルテムレスよりは高いが、これくらいならば全然あり。

総合評価

10/10

「見た目」という弱点を克服し、ほぼ完璧に近づいた雨天用グローブ。

著者情報

年齢: 36歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019年の2回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間13分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)