【レビュー】SPECIALIZED「ROUBAIX COMP(2009)」

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評価:4.5

SPCIALIZEDのエンデュランス担当ロードフレーム。グレードは下から二番目のCOMP。2009年モデルのレビューです。

目次

購入動機

2008年に購入した初ロードは2週間で事故。フォークとホイールが折れたものの、コンポ類は生きてたので、フレームとホイールを買い換えることにしました。

事故の保険金を元手にすると、フレームに掛けられるのは20万円程度。そのグレードで良さそうなものを探すことにしました。

ロードバイクを買う前からMTBでロングライドをしていたこともあり、次のフレームはロングライドに的を絞ったエンデュランスモデルを買うことに。候補は以下の2つでした。

・SPECIALIZED ROUBAIX
・ANCHOR RFX8
どちらもロングセラーとなった名フレーム。
サイクルモードで試乗をした結果、RFX8が欲しくなって買いに行ったのですが、在庫がないので諦めることに。そこで、第二候補であるROUBAIXの購入を決めました。

当時のTARMAC及びROUBAIXの完成車には、以下のようなグレードがありました。

1. S-WORKS
2. EXPERT
3. COMP
4. ELITE
最上級のS-WORKSには「Fact8r」カーボンが採用されており、EXPERT・COMP・ELITEには「Fact7r」カーボンが採用されてます。
恐らく、2~4のフレームは同じで、パーツで値段の差が付いているはず。当時、フレーム単体売りされていたのは「COMP」のみ。フレーム売りのモデルを探していたので、COMPで即決しました。
2018年12月納車。しばらくはレースも含めたメインマシンとして活躍し、現在はロングライド専用マシンとなっています。

製品概要

実測重量は、フレーム+フォーク+ヘッド+シートポストで、ちょうど2000g。フレームのみで1300g前後と思われます。

フレーム素材はカーボンで、Fact7rカーボンという素材が採用されています。
ROUBAIXの特徴として、フレームに振動吸収素材「ゼルツ」が仕込まれています。
フォークブレード、シートステー、そしてシートポストにゼルツが配置されており、このフレームのアイコンとなっています。

使用感

主にロングライドやファストランで使用。ヒルクライムやエンデューロのレースでも使用していました。

コンポーネントは、前にフレームに付いていたULTEGRA SL、ホイールはキシリウムエリートやユーラスとの組み合わせで使うことが多かったです。

比較対象とする、これまでに使ったフレームは以下の通り。

①SPECIALIZED ROUBAIX
②GHISALLO GC-3
③LAPIERRE XELIUS
本州一周もこのフレームで走っています。

剛性感

最近の超軽量カーボンフレームは、トップチューブを押すと凹むのが解るくらい薄いものですが、ROUBAIXは肉厚で凹む気配はありません。重いフレームですが、乗っていて安心感があります。

ダウンチューブ~BB部分はかなり太く、剛性も十分。堅実なミドルグレードといった雰囲気があります。

加速

重量のあるフレームということもあり、加速する動きはあまり得意ではありませんでした。

巡航

ホイールベースが通常のフレームより長く設定されており、直進安定性は高くなっています。ロングライド後半でもフラフラせずに直進してくれるのは嬉しいところ。

反面、コーナーは苦手。クリテリウムのようなレースには全く向かないと感じました。

ヒルクラ、エンデューロはそこそこイケます。しかし、このフレームの本領はロングライドでこそ発揮されはず。そのために作られたフレームですからね。

快適性

長距離を乗っても体に疲れが出にくいです。

乗り心地で言うと、実はGHISALLO GC-3の方が良いのですが、あちらはその分フレームがフニャフニャで力をロスしている感じがあるのも事実。

ROUBAIXは剛性も振動吸収・減衰性能のバランスが良いですね。ただ、このフレームの最大のアイコンである振動吸収剤「ゼルツ」がどの程度の効果をなしているかは4年乗った今も良く解りません。

不満点

フォーク及びシートステーが特殊形状であるため、泥除けやテールライトが取り付けられないことがあります。これはロングライド向けのフレームとしては大きな弱点。

ゼルツがアイデンティティである以上、これはどうしようもないとは思うのですが……。

まとめ

ロングライド用として乗り倒すには良いフレーム。フレームのカーボンも分厚く、輪行でも神経質にならずに済みます。

おぼろげな記憶ですが、ショップの人に「300km走れるフレームが欲しいです」と言って、提示されたのがこのROUBAIXだったと記憶しています。

今にして思えば、変な条件です。300km走れるかどうかは、フレーム性能よりも当人の走り方によるところが大きいはず。

しかし、「300kmを“快適に”走れるフレーム」という意味では、ショップの方の目は確かでした。

300kmならば、ポジションさえ出ていればどんなフレームでも走れます。しかし、それを快適に走れるかどうかは別の話。そういうフレームを探しているならばROUBAIXはベストチョイスでしょう。

評価

対象モデル:  SPECIALIZED「ROUBAIX COMP(2009)」
年式: 2009年
定価: 220500円(税込)
購入価格: 220500円(税込)
公称重量: 非公開
実測重量: 2000g(ヘッドパーツ、シートポスト、フォーク込)

価格への満足度

5/10

上から3番面のグレードとしては高め。

総合評価

9/10

ロングライドの良き相棒。

著者情報

年齢: 29歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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