【レビュー】TOPEAK「RACE ROCKET HPC」

この記事は約 5分で読めます。

評価:4.5

TOPEAKの携帯ポンプ。ロード用の高圧対応製品です。基本的には以下のポンプと同じ構造ですが、ボディがカーボン製で軽量な点が異なります。

関連記事
【レビュー】TOPEAK 「RACE ROCKET HP」 TOPEAKの携帯ポンプ。ロード用の高圧対応製品です。 購入動機 妻からの借り物です。 製品概要 実測重量は88g。最大気圧は160PSI(11気圧)とされています。 全長は180㎜で...
目次

購入動機

前述の「RACE ROCKET HP」の出来がとても良かったので、その軽量版であるRACE ROCKET HPCにも興味が出てきました。

関連記事
35年ぶりの新記録樹立、Hideさんインタビュー 1969年に初めて24時間の壁が破られた、自転車による「東京大阪タイムトライアル」。 1970年台から80年台前半は、血気盛んなサイクリストたちにより記録が何度も塗り替え...

この携帯ポンプは、キャノンボールで最速記録を持つHideさんが愛用している逸品です。興味はあったのですが、実売で6000円という価格から中々手が出ず。

しかし、妻のRACE ROCKET HPを借りたことで、その性能も素晴らしいことを認識。それならば、6000円の価値はあるのではないかと思い、購入を決めました。

製品概要

実測重量は74.8g。最大気圧は160PSI(11気圧)とされています。

全長は180㎜です。

スマートヘッドスレッドロックというネジ込み式の口金を採用。詳細は、RACE ROCKET HPのレビューを参照してください。

使用感

自宅内でポンピングテストを実施。対象のタイヤはVittoria Rubino Pro Speed(25C)です。

重量

公称重量は69g、実測重量は74.8gと少々実際には重めでした。

しかし、実用的(きちんと5気圧以上入る)な携帯ポンプとしてはかなり軽量です。対抗馬は以下の製品でしょうか。

例のポンプ
【レビュー】Oture 「携帯ポンプ(例のポンプ)」 Otureの携帯ポンプ。独自構造を採用しており、高圧でも極めて小さな力でポンピングが出来るのが特徴です。 購入動機 本製品は、Aliexpressで売っている、いわゆる「中華...
airbone
【レビュー】Oture 「携帯ポンプ カーボン」 Otureの携帯ポンプ。独自構造を採用しており、高圧でも極めて小さな力でポンピングが出来るのが特徴です。 また、従来はアルミだったボディ部分の素材をカーボンに変え...

しかし、両方とも補助チューブを備えていないことを考えると、補助チューブを備えてなお74.8gの本製品は群を抜いて軽いと言えます。

大きさ

180mmで、700mlクラスのツール缶にはギリギリ入る大きさです。

使用法

RACE ROCKET HPと全く同じです。

性能

前述の通り、Vittoria Rubino Pro Speed(25C)に対してテストを実施しました。

300回→6.2気圧

RACE ROCKET HPと全く同じです。同じ構造で外装だけ違うのだから当然といえば当然ですが。

ネジ込み式のヘッドなので、空気漏れがなく、ポンピングに集中できる点も同じ。

唯一異なるのは、持ち手の処理です。RACE ROCKET HPはゴムのグリップが付けられていますが、HPCはヤスリ風の加工が施されています。軽量化のための涙ぐましい努力でしょう。

ただ、これは素手で握ると結構痛いです。RACE ROCKET HPは素手でも何とも無いのですが。もっとも、これを使う時はグローブがあることがほとんどだと思うので、グローブを付けていれば大きな欠点にはならないでしょう。

追加機能

2018年頃から、RACE ROCKETシリーズには、バルブコアを回すための機能が追加になったようです。

こんな風に、底の蓋がバルブコアツールになっています。旧式のものはただのゴムの蓋ですが、プラスチック製に変更。試してみましたが、バルブコアの増し締めもしっかり行うことが出来ました。

ネジ込み式のヘッドではバルブコアを外してしまうことも多いため、私はこれまでバルブコアツールを別に持ち歩いていました。これがあれば必要ないですね。

ただ、ここがゴム→プラスチックになったことで、押し込む際の手のひらに食い込むのがちょっと難点。これもグローブを付けていれば問題にはなりませんが。あと、プラスチックになったことで1.5gほど重くなっています。

見た目

UDカーボンの外装がとても綺麗なので、動画に撮ってみました。

これが傷つくのが嫌&水没の防止のため、私はラップにくるんでツール缶に入れて携行しようと思っています。

まとめ

惜しみなく軽量化の工夫を詰め込みながらも、性能を落としていない携帯ポンプ。

25Cタイヤでもしっかり6気圧以上は入る性能を持っており、かつコンパクト。そして軽量。唯一のネックは値段ですが、ロード用の携帯ポンプとしては最高峰と言って良いでしょう。

そして、TOPEAKは補修部品がきちんと手に入ります。外装が壊れない限りは、修理が可能なのも素晴らしい点です。例のポンプの性能は素晴らしいのですが、恐らく補修部品だけで買うことは不可能なので……。

昨日までの沖縄旅行で「例のポンプ カーボン」入りのツール缶を落としてしまったので(予備は3本あります)、しばらくはRACE ROCKET HPCをブルベ用の携帯ポンプとして持ち歩いてみようと思います。

created by Rinker
トピーク(TOPEAK)
¥7,799 (2025/01/20 23:32:38時点 Amazon調べ-詳細)

もっとも、15gの重量差を気にしない方は、2000円以上安いRACE ROCKET HPの方が幸せになれるとは思います。私は作り込まれたアイテムが好きなので、HPCの方を評価しますが。

評価

対象モデル:  TOPEAK「RACE ROCKET HPC」
年式: 2020年
定価: 7590円(税込)
購入価格: 5434円(税込)
公称重量: 69g
実測重量: 74.8g

価格への満足度

5/10

さすがに携帯ポンプで6000円は高い。ただ、これだけ手が掛かっていると納得はする。

総合評価

9/10

コストを考えなければ、ロード用の携帯ポンプとしては最高の一本。耐久性未知数なので、★-0.5。

レビュアー情報

年齢: 35歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

目次