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【レビュー】TOPEAK「ROADIE 2STAGE」
評価:3
TOPEAKのロードバイク用携帯ポンプ。大容量(HV)モードと、高圧(HP)モードを切り替えて使うことが出来ます。
購入動機
「気になる」と書いていたら、ちょうど誕生日のタイミングで知人がプレゼントとして送ってくれました。
大阪のK様、ありがとうございます。
プレゼントを評価するのも無粋なんですが、「このポンプ、気になっている人が多いと思うので是非評価してください」とKさん。いつも通りレビューします。

とはいえ、この手の「大容量⇔高圧」切替タイプのポンプは↑のポンプで低性能であることが分かっていたので、あまり性能には期待していませんでした。
製品概要
実測重量は90g(単体・ブラケットなし)。口金は仏式バルブ専用です。
全長は162mm。
対応気圧 | 1ストロークあたりの空気量 | |
STAGE1 (High Volume) | 5bar | 40.8cc |
STAGE2 (High Pressure) | 11bar | 11.2cc |
参考までにRoadie TTと、Roadie TT miniのスペック表も併記します。
対応気圧 | 1ストロークあたりの空気量 | |
Roadie TT | 11bar | 41.4cc |
Roadie TT mini | 11bar | 31.6cc |
使用感
自宅内でポンピングテストを実施。対象のタイヤはVittoria Rubino Pro Speed(25C)です。
比較対象は、同社製品で内部圧縮機構を持つ「ROADIE TT」「Roadie TT mini」です。
重量
実測重量は90g。公称重量89gなので、ほぼ公称通り。
Roadie TT miniが実測89g、Roadie TTが実測102gなので、TT miniとほぼ同重量です。
大きさ
162mmと、TT miniの165mmとほぼ同じです。
このサイズであれば、標準的なサイズのツール缶・ツールケースに格納が出来ます。
ロック機構
ROADIE TTと同じく、シリンダーの飛び出しを防止する機能が付いています。詳しくは以下の動画を見てください。
同様の仕組みは、TOPEAKの「マイクロロケットALT」などにも存在し、「ツイストロック機構」と呼ばれています。
使用法
パッケージ裏側を見ると、「5気圧(75PSI)まではHV(HighVolume)モードを使う」「5気圧以上は、HP(HighPressue)モードを使う」とのこと。
底部に切り替えスイッチがあり、ここを回転することでモードを切り替えます。
性能
まずはHVモードでポンピング。「これ以上押せない」となった段階で空気圧を計測。その後は、HPモードでポンピングを実施しました。
対象のタイヤはVittoria Rubino Pro Speed(25C)です。
HPモード: +200回 → 4.8気圧
HVモードでは5気圧まで対応とのことでしたが、私には3.4気圧が限界。
HPモードに切り替えると一気にポンピングは軽くなりますが、1ストローク辺りに入る空気量は1/4になります。まだまだ入りそうでしたが、一旦200回で打ち止め。
計320回のポンピングで4.8気圧となりました。
ちなみに、ほぼ同重量で同サイズのRoadie TT miniのテスト結果(タイヤは同じ)は以下です。
全体的な労力で言えば、TT miniのほうが少なかったように思います。
追加テストとして、7気圧までフロアポンプで空気を入れた後に、HPモードでポンピングしてみました。この気圧でも、割と軽い力で入ります。1ストロークあたりの空気量は少ないですが、高圧対応に偽りは無さそう。

こちらのポンプはHPモードでも5気圧で限界でしたが、それに比べるとHPモードの性能はしっかりしています。
構造
TOPEAKがRoadieシリーズとして出すので、「例のポンプ」的な内部圧縮機構が入っているかも……と思いましたが、入っていないようです。ピストンを引いた時に特に抵抗感が無いので。
携帯ポンプとしては一般的な構造ではあるはず。HPモードに切り替えた際には、気室を小さくし、空気を送り込む際の穴の大きさも小さくしていると推測します。
その他
表面加工はRoadie TTと差があります。
Roadie TTには滑り止めのための小さな凸凹が入っていましたが、Roadie 2Stageにはそういった加工がありません。HPモードではポンピングが軽いから不要という判断?
まとめ
ちょっと使い所が難しい携帯ポンプ。
HPモードの高圧性能は確かですが、1ストロークあたりの空気量が少なすぎる(=ポンピング回数が増えすぎる)。腕力がある人ならばHVモードだけで5気圧まで持っていけるのかもしれないし、昨今のチューブレスタイヤであればそれだけ入れば十分かもしれません。でもそれならHPモードの使い所がありません。
重量・大きさ・価格が同等で、性能もいいRoadie TT miniがあるので、「Roadie 2Stageじゃないと」という使い所が思い付かないです。
ポンピング回数が増えても苦にならない人であれば、選択肢としてはありかもしれません。
なお、テスト後にプレゼントしてくれたKさんに確認しましたが、彼もこのポンプに対する評価は似ていました。気になっていたポンプをテストする機会を与えてくれたKさん、ありがとうございました。
評価
対象モデル: TOPEAK「ROADIE 2STAGE」
年式: 2022年
定価: 5390円(税込)
公称重量: 89g
実測重量: 90g
価格への満足度
プレゼントのため対象外
総合評価
HVモードは5気圧までは入らず、HPモードは1ストローク辺りの空気量が少ない。使い所が難しい。
レビュアー情報
年齢: 38歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。