RN1500のフレックスタイト変換 その2

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OLIGHTの自転車用ライト「RN1500(同型のRN1200、RN800も含む)」を、フレックスタイトブラケット(CATEYEのマウントシステム)に変換する方法の紹介です。

目次

導入

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本記事は、以前書いた↑の記事の続編となる内容になっています。

純正ブラケットの不満点

OLIGHTのRNシリーズは、ライト自体の出来の割にブラケットの出来がイマイチだと私は感じています。

上の記事の再掲となりますが、具体的には以下が不満点です。

・調整に工具が必要
 →ライトの照射角度を変える際には、六角レンチが必要となる。
・着脱にスペースが必要
 →Garminマウントは90°ひねって外すため、ライトの周りにスペースが必要となる。

これを何とかするために、現在自転車のライトマウント方式としては最も優れている(と私は思っている)、CATEYEのフレックスタイトへの変換をすることにしたのでした。

Garminマウントの強度

前回の記事の執筆時点(2020年11月)では不満点はこれくらいでしたが、それから約一年経ってもう一つ純正ブラケットの不安点が出てきました。
それはこのGarminマウントの接続部分の強度です。
この1年で、この接続部分が折れたという報告を何度か見かけました。多く見られたのは、ライトを吊り下げて使用していた人の破損例です。
考えてみれば、Garminマウントって上限120g程度のサイクルコンピューターを「上側」にマウントするための設計なんですよね。170gあるライトを「下側」に吊り下げるような設計にはなっていないわけです。
接続部分を特別に強化していれば別でしょうが、恐らくそうした工夫はしていないでしょう。見る限り、ソケットのオスもメスもただのプラスチックです。1.5mm程度しか厚みのないプラスチックで170gのライトを振動の中で支え続けるのは無理があります。

RNシリーズ用の変換ブラケットが2種登場

2021年末、RNシリーズの登場から約一年が過ぎて新世代とも言えるアダプタが2種類登場しました。

スクミズマシンワークス製アダプタ

DMM.make クリエイターズマーケッ...
OLIGHT RN1500用 CATEYE規格対応変換ブラケット - DMM.make クリエイターズマーケット OLIGHT製の自転車用ヘッドライト RN1500/RN1200/RN800の固定ブラケットをCATEYE用に変換するブラケットです。 RN1500のブラケットはGARMIN互換形状ですが、ハンドル周りの...

まずは11月末に公開された「スクミズマシンワークス」製のアダプタ。

シクロクロッサーのすくみずさんが設計したもので、DMMの3Dプリンタサービス「DMM.make」から注文出来るものです。

ゆるふわーくす製アダプタ

次に、12月末のコミックマーケットで頒布された「ゆるふわーくす」さんのアダプタ。

前の記事でも取り上げた「汎用アダプタ」ではなく、RNシリーズに特化した「専用アダプタ」の登場です。

新世代アダプタの特徴

2種とも、タイラップ等を用いずに取り付けも可能となっているのが新しい点です(ゆるふわーくすは、念の為タイラップ取り付け推奨とのこと)。

 

こちらは前の記事で作った、ゆるふわーくすさんの汎用アダプタを用いて取り付けたRN1500です。

固定力等、実用上は特に問題はありませんでしたが、タイラップが目立つ見た目だけがちょっと気になっていました。RNシリーズは見た目がスッキリしていてスタイリッシュなのも特徴だと思うので、そこを活かしたいとは思っていましたが、これまでは選択肢がありませんでした。

 

今回紹介する2種類のアダプタを使うと、こちらの写真のようにRNシリーズの見た目を損ねない形でCATEYEのフレックスタイトブラケットに取り付けることが可能になります。

1. スクミズマシンワークス製アダプタ

まずは新世代アダプタの1つ目、スクミズマシンワークス製アダプタの紹介から。完成図は↑のようになります。

用意するもの

RN1500(または同型のRN1200・RN800)の他に4種類のパーツを用意します。

① スクミズマシンワークス「OLIGHT RN1500用 CATEYE規格対応変換ブラケット」

DMM.make クリエイターズマーケッ...
OLIGHT RN1500用 CATEYE規格対応変換ブラケット - DMM.make クリエイターズマーケット OLIGHT製の自転車用ヘッドライト RN1500/RN1200/RN800の固定ブラケットをCATEYE用に変換するブラケットです。 RN1500のブラケットはGARMIN互換形状ですが、ハンドル周りの...

3Dプリンタの設計図のみサービスに登録されており、ユーザーは素材を指定して注文する形式となっています。

 

オススメは「ナイロン」製とのこと。私はナイロン製で「レッド(磨きなし)」の仕様で注文しました。左側は妻が注文した、ナイロン製「蛍光ピンク(磨きなし)」の仕様です。

注文から到着までに、大体一週間前後掛かります。

② CATEYE「544-5330 ブラケットスペーサー」

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CATEYEのライト向け補修部品。Volt400や800の裏側に付いているパーツと同じものです。

③ 超低頭タッピングねじ 3×10mm(頭径8mm)

①と②を接続するためのネジです。

こちらのダイドーハントのネジ、「鉄・ニッケル」と「ステンレス」で若干形状が違うようです。「鉄・ニッケル」をオススメします。

④ CATEYE「H-34N フレックスタイトブラケット」

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CATEYEのフレックスタイトブラケット。CATEYEのライトに付属してくるので、家に転がっている人も多いはず。

ただし、使い古しのブラケットを使うのは止めたほうが良いです。理由は後述。

作業手順

作業手順は以下の通りです。

①ライトのGarminマウントを外す

まずは、ライトからGarminマウントを外します。六角レンチでネジを外すだけで外れます。

② アダプタをライトに取り付ける

元々、Garminマウントを付けるために使われていたネジを使って、アダプタを本体に固定します。前後の向きに注意。

③ ブラケットスペーサーを固定する

ブラケットスペーサーをアダプタにはめ込みます。

 

タッピングビスでブラケットスペーサーを固定します。

ここで固定が甘いとライトがガタつきます。最後までしっかりと締め込んでください。

④ 完成

H-34Nブラケットと接続して出来上がり。

「新品のH-34Nブラケットを使ったほうが良い」と書いたのは、このブラケットの接続部分は抜き差しすることで徐々に摩耗するからです。摩耗すると左右方向へのガタツキが生まれ、安定性が下がるので新品のブラケットを使うことをオススメします。

2. ゆるふわーくす製アダプタ

次に、この手のアダプタを得意とする「ゆるふわーくす」のアダプタを紹介。

用意するもの

RN1500(または同型のRN1200・RN800)の他に3種類のパーツを用意します。

① ゆるふわーくす「OLIGHT RNシリーズ用キャットアイアタッチメント」

ゆるふわーくす製、RNシリーズ用のキャットアイアタッチメント。順方向用と逆さ吊り用があり、今回紹介するのは順方向用です。

残念ながら、コミケで先行頒布されたのみで一般販売はまだ始まっていません(2022/1/10 現在)。

本製品はコミケのみで頒布され、その後Ver.2が発売となりました

② CATEYE「544-5330 ブラケットスペーサー」

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CATEYEのライト向け補修部品。Volt400や800の裏側に付いているパーツと同じものです。

③ CATEYE「H-34N フレックスタイトブラケット」

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CATEYEのフレックスタイトブラケット。

こちらのアダプタを使う場合は多少摩耗していても問題ありません。

作業手順

作業手順は以下の通りです。

①ライトのGarminマウントを外す

まずは、ライトからGarminマウントを外します。六角レンチでネジを外すだけで外れます。

② アダプタをライトに取り付ける

元々、Garminマウントを付けるために使われていたネジを使って、アダプタを本体に固定します。前後の向きに注意。

③ ブラケットスペーサーを固定する

ブラケットスペーサーをアダプタにはめ込み、付属するネジで固定します。

ここで固定が甘いとライトがガタつきます。最後までしっかりと締め込んでください。

今回は説明書が付属しないパッケージだったので推測にはなりますが、おそらく一般発売時には「ブラケットスペーサーとアダプタを瞬間接着剤で固定」するような指示が入ると思います(ゆるふわーくす製品では大抵その指示がある)。

④ タイラップでライトを固定する(推奨手順)

脱落した時は自己責任という覚悟で私は実施しませんでしたが、「付属するタイラップでライトの固定を推奨する」とのことです。

恐らくタイラップが無くても固定力は十分にあるとは思うのですが、脱落が心配な方はタイラップを付けましょう。

⑤ 完成

H-34Nブラケットと接続して出来上がり。

ゆるふわーくす製のアダプタはガタツキ防止のために、接触面を増やしていることもあり、ブラケットが多少すり減っていてもガタツキはありません。

2つのアダプタの使用感

2022年1月9日に参加した200kmブルベで早速実戦投入。

どちらのブラケットも光軸の振動が気になることはなく、安定していました。

荒れた路面でより安定していたのは、「ゆるふわーくす」製の方。アダプタとブラケットの接触面積を増やすことでビクともしない安定性を手に入れています。

 

一方、「スクミズマシンワークス」製は差し色としても使えることもあり、ドレスアップ要素も兼ね備えます。

どちらも素晴らしいアダプタだと感じました。

まとめ

一気に2種類もRNシリーズの新世代アダプタが登場。そして、どちらも実使用に耐える強度と安定性を備えていそうです。

長期使用時の耐久性に関しては未知数ですが、それは追ってレビュー等で報告できればと思います。

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自転車ライトの照度時間変化グラフ 「自転車用フロントライトの明るさ(照度)が、どのように時間変化するか」の計測結果をまとめたページです。 最終更新日: 2024/1/12 測定内容 本ページに掲載されている...

RN1500とRN1200は「点灯開始から30分掛けて暗くなる」ということが判明してしまい、個人的には結構ガッカリしました。

一方で、RN800は「一定の明るさを保つ」ということが証明され、弟分ながら実は有用なライトでもあることが分かりました。

スペック的な誤魔化しは残念ではあったものの、今の所「TypeCで高速充電が可能」「200ルーメン程度で10時間以上持つ」「モバイルバッテリーにもなる」というライトは他にあまり選択肢がないというのも事実であり、私はもう少し使用を継続してみようと思っています。その際に、今回紹介した2種類のアダプタはかなり役立ってくれそうです。

……正直、「スペック的な誤魔化しが無く、もう少し光が遠くまで飛ぶRN1500」が出てくれれば私は文句がないんですけどね。このアダプタも使えますし。

 

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2022/7/12 追記: ゆるふわーくす製アダプタ ver.2

2022年4月より、ゆるふわーくす製のアダプタのver.2が販売されています。

従来のブラケットスペーサー(544-5330)ではなく、Volt1700等に使われる丈夫なスペーサー(H-27N)を採用した、安定度の高いアダプタに仕上がっています。

用意するもの

RN1500(または同型のRN1200・RN800)の他に3種類のパーツを用意します。

① ゆるふわーくす「OLIGHT(オーライト)RN400、1500用キャットアイアタッチメント」

ゆるふわーくす OLIGHT(オーライト)RN400、800、1500用キャットアイアタッチメント
ノーブランド品

ゆるふわーくす製、RNシリーズ用のキャットアイアタッチメント。「RN400、1500」と書かれていますが、RN800・RN1200にも対応しています。

Volt1700等の大型ライト用のブラケットスペーサー「H-27N」を同梱しており、別途購入する必要はありません。

この記事を書いている時点では売り切れですが、2022年7月中に再入荷予定とのこと。

② CATEYE「H-34N フレックスタイトブラケット」

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CATEYEのフレックスタイトブラケット。

作業手順

作業手順は以下の通りです。

①ライトのGarminマウントを外す

まずは、ライトからGarminマウントを外します。六角レンチでネジを外すだけで外れます。

② アダプタをライトに取り付ける

付属のアダプタ(3Dプリンタ出力)を付属のネジでライトに固定します。

③ ブラケットスペーサーを固定する

ブラケットスペーサー「H-27N」をネジで固定します。針金と穴の位置を合わせるのがポイント。

④ 完成

H-34Nフレックスタイトブラケットを取り付けて完成。

左右方向への安定感は抜群です。ただ、前後には少し揺れます。これは、H-27Nが元々そういう特性があるためです。

著者情報

年齢: 37歳 (レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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