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横浜市 側溝のフタの調査記録
側溝のフタ。道路の脇(路側帯)にあり、雨などを排水するためにある設備です。
普通のフタはこんな感じで格子状になっています。
しかし、横浜市だけはちょっと変わったフタを採用しています。しかも、1パターンではなく、かなりのパターンがあります。そして、ロードバイク乗りにとって厄介な存在でもあります……。東京大阪キャノンボールで東海道ルートを使う場合は横浜を通るので、このフタが割と問題になるんですよね。
この記事では、そんな横浜の側溝のフタについての調査記録を紹介します。「はまれぽ」の記事っぽい内容になると思います。
側溝のフタのモチーフ
まずは横浜市の側溝のフタの例を示します。
このフタは、横浜市の市章を模しています。下記が市章です。
なぜこれが横浜を表すのか?
カタカナの「ハマ」を縦に並べたものだそうです。確かに言われてみればその通り。
フタの問題点
このフタ、デザイン性は高いのですが、重大な問題点があります。
フタの穴の幅がちょうど23Cのタイヤがハマりこむ大きさなのです。せめて、進行方向と垂直に穴が開いていれば良いのですが、穴は進行方向と平行に開けられています。そして、設置されているのは路側帯。車道を走っていれば問題は無いのですが、少しでも道路の端に追いやられたときにこの側溝のフタがあると……
こんな感じでハマります。写真は25Cタイヤなので完全には落ちませんが、23Cタイヤは完全にこの溝より細いので落ちます。
知らずに突っ込んだ場合、落車や、リムが破損する危険性があります。MTBやママチャリのタイヤの太さなら問題はないので、大きな問題にはなっていませんが、ロード乗りやクロスバイク乗りに取ってはかなり凶悪な罠と言えるでしょう。
自転車乗りから苦情が入ったのかは分かりませんが、このフタは徐々に変化を遂げています。
現在、一番良く見かけるのがこのタイプのフタ。真ん中に縦線が入り、更に溝の数が8→10個に増えています。溝の数が増えたことで幅が狭くなり、23Cタイヤでもハマらなくなりました。
バリエーション
最初は上記の2パターンだけだと思っていました。
しかし、横浜市内を走ってみると、他にも色々な形のフタがあることに気づきました。それからというもの、新しいフタを見つけると写真を撮るようになってしまいました。
私の推測ではありますが、登場した年代順に並べて紹介します。
タイプ1
恐らく一番古いのがこのタイプ。赤く錆びていることもあり、年代を感じさせるものが多いです。
溝は8本、1つ1つの溝が広く、23C以下のタイヤは完全にハマります。
近年はこのタイプの割合は減っていますが、未だに大きな幹線道路でも残っていることがあります。あまり道路の端を走りすぎないように注意したいものです。
タイプ2
年代は定かではありませんが、溝が8本なのでタイプ1の次に現れたものだと思われます。
タイプ1に、縦棒が加わったものです。縦棒が加わったことで、タイヤは完全にはハマらなくなっています。
タイプ3
近年、一番良く見かけるタイプ。
溝が10本になり、溝の幅は細くなりました。これにより、23Cタイヤでも穴にハマらなくなりました。
タイプ4
2014年頃から見かけるようになったタイプ。従来の「ハマ」マークではなくなり、溝と呼べるものが無くなりました。
もはやタイヤがハマることはありえなくなりましたが、金属の面積が増えたので、雨の日には滑る可能性が高いです。雨の日は乗らないように気をつけてください。
タイプ5
ほとんど見かけないタイプ。何故か交差点(横断歩道)の場所にのみ配置されています。
いつ頃から登場したのかは分かりませんが、2013年には存在したことが確認されています。
タイプ6
2024年5月に発見。初めて見たタイプです。
これまでは直線基調のデザインが多かったですが、円形のデザインになりました。
各タイプの割合
感覚的には以下の割合です。
タイプ4: 20%
タイプ1: 10%
その他: 10%
まとめ
横浜市の側溝のフタの、現時点の調査結果を書きました。
ロードバイク乗りにとって危険なタイプ1のフタは、現在はかなり少なくなりました。ただ、少ないとは言え、横浜市内に残っています。
横浜市内を走行する時は、車道の端に寄りすぎないように走ったほうが良いでしょう。特にキャノンボールやブルベで夜中に走る時は、タイプ1のフタに乗らないように注意してください。他のタイプのフタも、雨の日には乗らないように注意を。タイヤが滑ります。
著者情報
年齢: 35歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。