WheelTop「EDS」を触ってきました

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この春発売予定の電動ワイヤレス変速機「EDS」。

稲城のコーダブルームショップで開かれた試乗会(ローラーのみ)で現物を触ってきました。

目次

WheelTop「EDS」について

まずはこの記事で取り上げるWheelTop「EDS」についての紹介です。

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WheelTop「EDS」は電動ワイヤレス変速のコンポーネントセット(レバー・FD・RD)です。変速用のケーブルなしでロードバイクを組み立てることが出来ます。

注目すべきは、「油圧ブレーキ用」だけではなく「ワイヤー引きブレーキ用」もラインナップしていること。

これによって、見捨てられつつあるリムブレーキ用フレームで使うことも出来ますし、ワイヤー引きのメカニカルディスクブレーキにも使うことが出来ます。

私が先日組んでもらった新車「GE-110」は、「ワイヤー引きのメカニカルディスクブレーキ+ワイヤー引きの機械式変速」という組み合わせにしています。ただ、この組み合わせは完全内装ではワイヤーが多すぎて結構苦しい取り回しであるのも事実。

もし、変速だけでも無線に出来れば、ケーブルの数は4本から2本に減ります。そういった意味で、WheelTop「EDS」には非常に注目していました。

EDS試乗会レポート

発売は2024年4月とアナウンスされていますが、それに先駆けて試乗会が開催されることになりました。会場は、矢野口にある「コーダブルームショップ稲城店」。

コーダブルームは、日本の自転車会社「ホダカ」のブランドです。そのホダカがWheelTopの国内代理店ということで、ここでの開催ということになったようです。

無線通信機器を認可する、いわゆる「技適」がまだ通っていないとのことで、場所と日時を限定した特例制度(→技適未取得機器を用いた実験等の特例制度)を申請して実施しているようでした。

2台の試乗車。左はドロップハンドル用、右はフラットバーハンドル用が付いている。

このため、変速装置のテストは屋内のローラー台で実施されました。

左側の自転車にはドロップハンドル用・油圧ディスクブレーキ用の「EDS TX」が付いており、私はメインでこちらを触りました。

レバー

まずはレバーから見ていきます。

油圧ブレーキ用レバー

画像で見るとかなりブレーキレバーとハンドルの距離があるように見えましたが、実物はイメージよりも一回り小ぶりでした。シマノの電動油圧レバーと同じか、少し小さいかもしれません。

私は普段リムブレーキ用のシマノの機械式レバーを使っていますが、握りに違和感はありませんでした。

ワイヤー引きブレーキ用レバー

お次はワイヤー引きのブレーキ用レバー。リムブレーキ車や、EQUALブレーキのようなメカニカルディスクブレーキに使えるタイプです。

油圧用よりレバーとハンドルの距離が近そう。握りやすかったです。

カーボン製のレバー。

フロントディレイラー

無線のフロントディレイラーです。

充電端子は、電池ボックスと思われる場所の上側、後ろ向きに付いています。

リアディレイラー

無線のリアディレイラーです。

充電端子はちょっと奥まった所にあってケーブルをつなぐのに手間取りました。とはいえ、1度の充電で20000回の変速が可能だそうなので、そこまで充電する機会は多くないかもしれませんが。

ブレーキ

私は多分使うとしてもワイヤー引き用なのであんまり熱心には見ませんでしたが、EDSには純正の油圧ブレーキも用意されています。

なぜかゴルフボールのような模様……空力を意識?

パッドクリアランスは少し小さい……かな?

変速性能

さて、肝心なのは変速性能です。

ローラー台の上で実際に試してみましたが、変速自体はスムーズでした。チェーン落ちや詰まり的なものも、今回の試乗では起こっていません。

リヤ変速

次に、単体で動かしてみた動画です。

変速スピードはシマノよりも遅そうですが、実際に漕いでいても違和感のない範囲でした。

次に、レバーを押しっぱなしにしての多段変速です。

一発目だけ少しタイミングが遅く、その後は一気に変速するという動きでした。

フロント変速

次にフロント変速。これは事前に聞いてはいましたが、「よっこいしょ」感が強いですね。

ちょっとこれはライバルたちに比べるとだいぶ遅い気はします。特に、インナー→アウターはかなりゆっくりに感じました。様々なコンポでチェーン落ちをしないようにするとこのくらいの速度が安全なのかもしれませんが。

充電

マグネット入りケーブルでフロントディレイラー・リヤディレイラーを個別に充電します。

会場では「1本のみ付属」と説明されましたが、WheelTopの公式Twitterからは「2本付属で調整中」とのコメントを頂いています。

まとめ

WheelTop「EDS」の試乗レポートでした。

レバーの感触や質感は思ったよりも良かったです。機会あればワイヤー引きブレーキのモデルを実機上で触りたいですね。

変速性能は、リヤは十分・フロントはもう一声!という感じではありました。実際に外で乗ったらまたイメージが変わるのかもしれませんが。

発売は今年4月。今最も発売が楽しみな製品の一つです。

著者情報

年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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