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キャノボルートの信号数
キャノボルート上にある信号の数を調べ上げた結果を掲載します。
まえがき
東京大阪キャノンボールは、日本の三大都市圏(東京・名古屋・大阪)を通過します。
都市部ほど信号が多いものです。信号はもちろん守る必要があるため、引っかかる回数が多いほどにタイムロスが多くなります。
では、実際どれだけの個数の信号がルート上に存在するのか? 機械的に調べることは難しいので、手動で地図を見ながら調査しました。
調査結果
GoogleMap上にルートを表示させ、一定の区間ごとに信号の個数を人力で調べました。結果は、2022年11月時点のものになります。
箱根旧道+伊賀越えルートの場合
まずは、こちらの記事で「箱根旧道+伊賀越えルート」と呼んでいるルートの結果です。
このルートは今の主流のルートではありません。ただ、この信号数のカウント自体を「マンセボ選手の大阪→東京チャレンジ」の準備の一環としてやり始めたということもあり、挑戦ルートに近いこのルートをまずは調査しました。
結果は以下です。
驚いたことに、ルート上には1255箇所もの信号がありました。平均すると、1kmの間に2.4個の信号があることになります。約400mに1回は信号があるということですね。
PBPで走ったフランスのルートはラウンドアバウトばかりで信号はほとんどありませんでした。1200kmで50箇所も無かったと思います。大都市を避けたルートとは言え、随分大きな差です。
R246+伊賀越えルートの場合
次に、「R246+伊賀越えルート」の場合を見てみます。
こちらは、前のルートの「東京~箱根」の部分を、R246で迂回するルートです。迂回とは言っていますが、距離的には1km短くなります。獲得標高はほとんど変わりません。
大阪・梅田から富士川までのルートは、前のルートと全く同じ。違うのは富士川から東京・日本橋までのルートです。
結果は以下です。
箱根を越えてR1を通るよりも、R246のほうが信号の数が94個も少ないという結果になりました。
近年は箱根を通らずにR246を選ぶ人が増えています。最高標高が500mほどと低いこともありますが、信号の数についても少ないということで、選ばれるには選ばれるだけの理由があるということでしょう。
甲州街道+中山道ルートの場合
前2つのルートは、海沿いを通る東海道ベースのルートですが、内陸部を通る中山道ルートはどうなのか?
塩尻までを甲州街道、塩尻から先を中山道で走るルートの場合、東京→大阪間の距離は約545kmとなり、獲得標高は4000m程となります。東海道ベースの場合は約520km、獲得標高は2500mほどなので、距離は25km長く、獲得標高は1500mほど多くなります。
このルートは私は調査していないのですが、酔猫庵さんが過去に調査してくださいました(2016年)。
その結果によると、信号数は755個。東海道ベースの場合の、約60%しかありません。
中山道ルートは距離と獲得標高こそ増えますが、信号峠はぐっと低くなりそうです。
信号によるタイムロスの推定
信号の数が分かった所で、「キャノボにおいて信号によるタイムロスはどのくらいになるか」を推定してみます。
今回、東海道ベースのルートの場合の信号数は約1200個ということが分かりました。
雑に「10箇所に1回」引っかかったと仮定すると、120回の信号停止があることになります。1回の停止を仮に1分とすれば、約120分=2時間のロスということになります。
実際、東海道ベースのキャノボにおいて達成ペースで走った場合、信号停止によるストップ時間が90~140分程度は発生します。スタート時刻によっても信号パターンが変わるので幅がありますが、概ね2時間は信号停止すると考えておいたほうが良いでしょう。
こうした停止時間を無駄とは考えず、ストレッチをしたり補給食を食べる時間として活用するのが達成のコツでもあります。
まとめ
キャノボルートの信号数を調査しました。
今回は調べきれていませんが、「姫街道ルート」「R23ルート」「しばちゃんランチマーケットルート」などを使うと、更に信号の数は減らせるでしょう。
普通の峠と違い、信号峠には下りがありません。取り戻せない峠なので、少しでもタイムロスを削る観点として、信号数の少ないルートを選ぶというのも作戦の一つです。
登りが苦手でなければ、中山道ルートも立派な選択肢の一つということが今回の調査でよく分かりました。
(完)