PBP攻略のためのToDoリスト

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目次

大会が始まってから心がける内容です。

大会中

走り出してから気をつけるべきことは案外少ないです。走り出すまでの準備のほうがやることが多いと思います。

ただし、小さいなミスがリタイヤにも繋がるのでその点はご注意下さい。

自分のスタート時刻を正しく把握する

スタートしてまずやらなければならないことは、「自分のスタート時刻が何時何分何秒であるかを把握する」ことです。

「B-TAG」と書かれているのがICタグ

PBPではフレームバッジを自転車に取り付けて走りますが、このフレームバッジ内にICタグが内蔵されています。

右手にあるのが読み取りセンサー

スタートとゴール、そして各PCの入口にはこのICタグを読み取るためのセンサーが用意されており、この通過時刻が認定に使用されています。

紅白ゲートの数百m先に本当のスタートがある

PBPの制限時間は90時間00分ですが、そのカウントが動き出すタイミングは「ICタグがスタート地点のセンサーを通過」した瞬間です。このセンサーは、イベントとしてのスタートゲートよりも数百mほど先にあります。

また、PBPでは15分ごとのウェーブに分かれてスタートしますが、各ウェーブの人数は約300人。一気にスタートできるわけではなく、少しずつスタートしていくことになります。列が中々進まなくてもイライラする必要はありません。なぜなら、この段階ではまだあなたのPBPの制限時間カウントダウンは始まっていないからです。

例えば19:00スタートの組でエントリーしていた場合、スタートの号砲が鳴るのは19:00きっかりです。しかし、実際に「スタート地点のセンサー」を通過してカウントが動き出すのは19:04だったりするわけですね。

公式トラッキングサービスの表示

私は18:45スタートの組でエントリーしましたが、実際にスタート地点のセンサーを通過したのは18:48:46でした。3分46秒遅れでのスタートです。スタートが3分46秒遅れたので、途中のPCのクローズ時刻も3分46秒ずつ遅くなります。ゴールの制限時間も本来は4日後の12:45:00までのはずですが、12:48:46までに変更されるわけです。

PBPは90時間の長丁場ですが、最後は1分1秒のギリギリの争いになる人も少なからずいます。その際に、この数分のタイム差が重要になったりするわけですね。

というわけで、スタート地点のセンサーを通過する瞬間にサイコンの時計で現在時刻を確認することを忘れずに。多分、普通は秒単位まで表示させていないので分単位でしか分かりませんが、それでも十分です。

正確な通過時刻は、毎回公式サイトで提供されるリアルタイムトラッキングサービス上で確認が出来ます。休憩時間にでも確認しておきましょう。

集団には積極的に乗る

PBPではひっきりなしに集団(トレイン)がやってきます。

PBP序盤のトレイン

集団のパワーは強力で、うまく使えば一人の時よりも格段に早く進む事ができます。

ただし、自分の実力以上に早い集団に乗ってしまうと消耗します。負荷が高すぎると膝の故障にも繋がりますし、消化器にダメージを受けることもあります(食欲の減退など)。自分のペースに合った集団に乗りましょう。

特にスタート直後はお祭り気分で皆飛ばしますが、心拍数やパワー等の客観的な数値を見て負荷が上がりすぎていないかを確認しておくことが大切。無理なペースの集団からは離れてください。次の集団はすぐにやってきます(最終グループスタートの場合を除く)。

序盤で負ったダメージは後々まで引きずることになります。飛ばしたくなるシチュエーションですが、自制してください。

往路では集団が途切れることはほぼありませんが、復路に入ってボリュームゾーンより遅れている場合は集団がなかなか来ないこともあります。

こういう時は単独で走ってる人に声を掛けてまずは少集団を組織することが大事です。2人でしばらく走っているとそれが3人になり4人になり…と参加してくる人が増えます。集団の場合、先頭に立っていても単独よりは空気抵抗が減ります。

「集団がなければ自分で作る」を心がけてみてください。

上りで頑張りすぎず、下りで足を止めない

集団は強力ですが、なかなか足に合う集団が来ないこともあるでしょう。また、一人で走りたい時もあるはずです。

PBPコースのイメージ

他の方のレポートでもよく言われることですが、PBPは終始アップダウンの連続です。大体10~20kmごとに街があり、その間は100m前後の丘を数個越えていくことの繰り返し。

PBPコースには平らな場所が少なく、常に登っているか下っているかです。獲得標高もしっかり12000mあります。

ただし、日本のブルベにおける獲得標高12000mとはかなり印象が異なります

日本の峠道

日本の道の場合、ダウンヒルはカーブが多いものです。そして谷底には必ずと言って良いほど信号があり、減速する必要があります。

PBPルート上の風景

一方PBPのルートは、下りがほぼ見通しの良いストレート。そして谷底にも信号はありません(というか、ほぼコース上に信号がない)。

このため、下りでしっかりスピードに乗せることができ、勢いで次の上りの途中まで登れてしまうわけです。位置エネルギーが無駄にならない国、フランス。

PBPでは一つ一つの坂の高低差は100m前後ですが、1/3くらいまでは下りの勢いで登り返せます。更に下りでしっかりペダルを回して勢いをつければ、1/2くらいまでは登れてしまいます。下りで足を止めるのは勿体ないです。

私は2023年のPBPではあえて単独走行をしていたんですが、以下を心がけていました。

  1. ピークまでゆっくり登る
  2. 下りはしっかり漕いで、次のピークの中腹まで登る
  3. 次のピークまでまたゆっくり登る

これを繰り返すと、体感的な獲得標高は2/3くらいになります。体力的にも余裕が出来るでしょう。

この走り方をするのであれば、特別な山岳練習はやらなくても大丈夫だと思います。コンスタントにブルベに出ていれば、それくらいの走力は備わっているはずです。

PC/WPは時短を意識する

PBP参加者にとってのオアシス、PC。

モルターニュ・オー・ペルシュの様子

大抵の必要な設備は揃っていますが、時間泥棒な場所でもあります。

PBPのPCは非常に広く、また到着する時間によっては非常に混雑しています。油断すると、大して何もしていないのに一時間経過していることも。

PCに滞在している間は、1kmたりとも残り距離は減りません。休憩は絶対に必要ですが、無駄な停止時間は出来るだけ減らすことが時間内完走に繋がります。私はそうやって稼いだ時間を睡眠に回し、体力の回復を優先していました。

まず、PC内に存在する設備については↓の記事を参照して下さい。どのPCもだいたい同じ設備が揃っています。

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PCでの過ごし方について、私が2023年大会中に心がけていたのは以下の点です。

  1. 各PCの構造を事前に把握する
  2. トイレや食事はなるべくPCの外で済ませる
  3. PC内でやることは到着前に優先度を付けて考えておく

各PCの構造を事前に把握する

①については、「どこに何があるか」を事前に把握しておくことで、目的の設備を探し回る時間を減らすことが目的です。

PBPのPCに指定される施設は同じ街の同じ施設であることがほとんどですし、施設内の設備(トイレや仮眠所など)の場所もほぼ固定です。つまり、過去の設備配置を把握していれば、現地で「どこに何があるか」行く前から分かるということです。

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こちらの記事に、2023年大会における各PCの設備配置をまとめてあります。大会前に参照してください。

トイレや食事はなるべくPCの外で済ませる

トイレや食事をする場所(レストラン&カフェ)は、PCの中でも特に混雑します。この待ち時間も積み重なると、馬鹿にならない遅れとなります。

あとPC内のレストラン&カフェは後述する「負の磁場」が発生してることが多いです(特に復路の夜間)。

このため、私はなるべくPC内の設備は利用せず、PCの外の設備を活用していました。

フランスのマクドナルド

食事は、ルート沿いのファストフード店を中心に利用しました。

マクドナルドにはタッチパネルの注文装置があり、カウンターでの口頭注文よりも遥かに簡単に注文できます。タッチパネルの操作方法にクセがあるので大会前にフランス内のマクドナルドを体験しておく必要はありますが、一度体験してしまえば非常に簡単&スピーディーに食事にありつけます。

イートインのあるパン屋

ファストフードでなくとも、イートインのあるパン屋やレストランで食事をしても良いでしょう。フランスのパン屋やパティスリーはどこも美味しいです。PBPのルート上の店は特別に夜遅くまで営業してくれていることもあります。

ちなみに、フランスの店もランチタイムとディナータイムは混雑しますが、日本の時間感覚とはちょっと異なります。ランチは13~14時頃、ディナーは20~21時頃が一番混雑します。日本とはラッシュタイムが1~2時間ズレていることに留意して下さい。

フランスの公衆トイレは風景に溶け込んでいる

トイレは、公衆トイレの場所をあらかじめ調べておき、それをGarminのGPSに表示していました。また、マクドナルドやレストランで食事をした際に、ついでにトイレを借りるのも良いでしょう。

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なお、フランスの公衆トイレはトイレットペーパーがないことも多いので、常に「おしりセレブ」を持ち歩くと良いです。きっと「持っていてよかった」という瞬間が訪れます。

PC内でやることは到着前に優先度を付けて考えておく

「PC内で何をやるか」は到着前に決めておきましょう。行き当たりばったりに行動をしようとすると、あっという間に時間が過ぎていきます。

PCの外でトイレと食事を済ませている場合、PC内ですることは「ブルベカードにチェックをもらう」「シャワーを浴びる」「仮眠所で寝る」くらいになるでしょう。シャワーと仮眠は一部のPCでしか行わないので、ほとんどのPCは「ブルベカードにチェックをもらう」だけで離脱可能です。

フジェールのPC

ちなみに、PBPでも最大級の広さを誇る「フジェール」を、私はわずか11分で離脱しています。往復どちらも11分でした。

これは、PCのすぐ近くにマクドナルドがあり、そこで食事とトイレを済ませていたからです。フジェールのPCでは、ブルベカードにチェックをもらってすぐに出発できました。

旅情もへったくれもありませんが、完走という結果のためにはこれくらいの割り切りが必要かもしれません。

駐輪時に自転車を見失わないようにする

PCの駐輪場には同じような自転車が何百台と並びます。

似たような自転車が数百台並ぶ

用事を済ませて駐輪場に戻ってくるも、「……あれ、どこに置いたっけ?」となることがよくあります。私は探索で15分ほど無駄にしたことがあります。

そうならないためにも、自分の自転車を一発で見つけるための工夫が必要になります。

背景を含めて駐輪場所の写真を撮っておく

私は、「背景を含めて駐輪場所の写真を撮る」という対策を毎PCでやっていました。写真を見ればどこに置いたかが分かるというわけです。

もう一つの対策は、忘れ物タグです。これをサドルの裏に貼り付けておきました。

この忘れ物タグ(Chipolo One)の良い所は、アプリから命令を出すとかなり大きな音が鳴るという点です。有効範囲は半径60mなので、駐輪場内であれば間違いなく見つかります。

4年後はもう少し良い忘れ物タグが登場しているかもしれません。

全ての夜に一度ずつ長めの睡眠を取る

PBPが他の1200kmブルベに比べて難しいのは、「夕方~夜スタートであること」の影響が大きいと考えています。

夕方スタートの難しさ

朝スタートの1200kmブルベとPBPの比較(青が睡眠時間)

朝スタートの1200kmブルベの場合、睡眠は通常3回で済みます。4回目の夜にも突入しますが、ほとんどの人は夜になってすぐにゴールします。

しかし、PBPは夕方スタートなので、睡眠が4回必要になります。朝スタートであれば「3泊4日」のはずが、夕方スタートだと「4泊5日」になるわけですね。人間、暗いと眠気が出てくるもので、その回数が単純に多いわけで、これがキツイ。

PBPでは「最初の夜は全く寝ないで乗り切る」「ルデアック(450km地点)まで寝ないで走る」という作戦を取る人も結構いますが、これはオススメできません。

考えてみてください。オーバーナイトで450kmを走るって、国内ブルベでやった経験はありますか? 恐らく、ほとんどの人はないと思います。国内でそうなりそうなシチュエーションはそれこそ「東京大阪キャノンボール」くらい。キャノボならあと70kmで終わりですが、PBPは770kmも残っています。4泊5日の長丁場で「最初の夜に寝ない」というのは、2日目以降に多大なるツケを払うことになる可能性が高いでしょう。

夜の間に一睡もしないと次の昼間に眠気がやってくるものです。こうなるとゾンビ(睡眠不足でフラついている人を例えて言う表現)化まっしぐら。こうなることは避けなければなりません。

最初の夜にもしっかり寝ましょう

ということで、個人的にオススメなのは約200km地点の最初のPCである「ヴィレンヌ・ラ・ジュエル」で2~3時間の仮眠を取る方法です。

稼いだマージンを最初の夜で消費するのは怖いとは思いますが、勇気を持って寝ましょう。2日目以降に眠気に悩まされることのほうが高リスクです。

関連記事
Villaines-la-Juhel (PC1/PC11) ※ 上記画像は2023年大会時の設備配置図です。 ※ 配置に間違いがある場合には、コメントやTwitterで教えて頂けると有り難く思います。 ※ (c) OpenStreetMap contributors...

このPCの仮眠所は環境が良く、しっかり眠ることが出来ます。時間的にも日の出前に到着する人がほとんどのはずで、周囲も暗くてすんなりと寝ることが出来るはず。

各夜にまとまった睡眠時間を確保する

最初の夜にしっかりと寝ることで睡眠負債を早めに精算し、昼間に眠気が出ることを防ぎます。そして、次の夜まで走り、また寝る。これを繰り返します。

ケディヤックの仮眠所

最初の夜は長くても3時間くらいしか寝られないかもしれません。ただ、昼間に眠気が出ずに順調に進むことが出来れば、2日目以降の夜は4時間以上の睡眠も可能になるはずです。

「眠くなったら路肩で寝れば良い」という声もありますが、個人的には推奨しません。細切れな睡眠は回復効果も薄く、直ぐに次の眠気がやってきてしまいます。同様に、PCの施設内(食堂など)の床での睡眠も避けたほうが良いです。経験上、大して回復しません。

とはいえ、眠気で朦朧とした状態では1時間に10kmも進みませんし、転倒や事故の危険もあります。

どうしても眠くなったら路肩でもベンチでも横になったほうが良いです。運良く大規模の私設エイドがあればそちらにお世話になりましょう。

そこまで追い込まれないようにコトを運ぶのが理想ですが。

「まとまった時間 & 質の良い」睡眠を確保することで、順調に走り続けられる時間を長くできるのです。「路肩」や「PCの床」はあくまで眠気が来てしまった時の非常手段であり、これのみで走る計画は危険です。

各夜に1度ずつ、数時間のまとまった睡眠を取ることを前提に計画を立ててみて下さい。

また、一部の大規模な私設エイドには、仮眠所が併設されていることもあります。私設エイドは毎度同じ場所にあるとは限らないので、「あったら使わせてもらう」くらいに考えておきましょう。

環境の良い仮眠所を選ぶ

仮眠所内の設備はPCごとに差があります。暖房がない場所もありますし、数分歩かないとたどり着けないこともあります。

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こちらの記事にはPC内の仮眠所の情報も掲載しています。どの仮眠所で寝るか、あらかじめ考えておきましょう。

バランス良く栄養を摂取する

PBP走行中は、特に意識していないと炭水化物に偏った食事になります。

炭水化物が多めになりがちなPBP中の食事

Cafe/Barで買える食事

PC内で手軽に食べ物を購入できる「Cafe/Bar」という施設がありますが、ここで買えるのはパンとコーヒーです。炭水化物は取れますが、タンパク質や脂質やビタミンはほとんど含まれていません。

日本からスティック羊羹やエナジージェルを持参する人も多いですが、あれも中身は炭水化物。それだけに頼っていると栄養不足に陥ります。

人間、炭水化物だけで動けるのは2日が限度。3日目あたりから体に変調をきたします。2019年大会で、私はおそらくタンパク質不足から来る情緒不安定に悩まされました。これがタイムオーバーの直接原因になったわけではありませんが、原因の一つではあったと思っています。

Restaurantの食事

PC内のレストランであれば、野菜スープや肉料理、ヨーグルトやサラダといったバランスの良い食事を取ることが出来ます。

フランスのマックはポテトをサラダに変更できる

私はPC内のレストランは時間が掛かるので避けて、マクドナルドを利用していました。ジャンクフードなイメージが強いマクドナルドですが、フランスのマクドナルドはポテトをサラダに無料で変更可能。実は栄養バランス的にも優れた一食になります。

味も食べやすさも優秀なバナナ

あと、妻はひたすらにバナナを食べていたそうです。「Bar/Cafeにはパンしか無い」と書きましたが、実はバナナが1€でラインナップされていることも多いんだとか。

バナナの主成分は炭水化物ですが、ビタミン豊富。そしてカリウムが含まれいるので足攣りの防止にも効果的です。是非食べて下さい。

ジャンボンブールの硬さに注意

あと、ほとんどのPCのバーで提供されているジャンボンブール(フランスパンに、ハムとバターを挟んだもの)ですが、これは好みが分かれると思います。

味は大変良いのですが、とにかく本場のフランスパンは硬いです。しかもPCで提供されるものは焼いてから時間が経っていることもあり、一層硬くなっています。噛むのにも顎の力を使いますし、飲み込むまでに時間が掛かるものです。PC内であれば、スープにパンを浸してやわらかくなってから食べるというテクニックもありますが、PCの外だと食べるのに結構手間取ると思います。

2023年大会では最初のWPでジャンボンブールを食べてみましたが、思った以上に「食べるのに体力と時間を使う」ことが分かったため、以後は食べないようにしていました。

もっとも、「フランスパンをバックポケットに刺して走ってこそのPBP」という意見もあると思うので、まずは現地のPCで一度本場のフランスパンを食べてみてください。体に合うようならば以後も継続、合わなければ他のものを食べるようにするとよいでしょう。

「食べられなくなる」原因は?

PBPのレポートで良く出てくるのが、「フランスの水や食べ物が合わなくて食べられなくなった・嘔吐してしまった」という話です。

個人的には食べ物のせいというよりは、食べる側の体調の問題が大きいのではないかと思っています。

国内であっても、強度を上げて走った後は食べ物を受け付けない状態になったことがある人は多いでしょう。PBPではそれに以下のようなファクターが加わります。

・スタートまでの疲労、睡眠不足、ストレスの蓄積
・スタート直後に速いトレインに乗って負荷を上げすぎてしまう

結果として内臓がダメージを受けた状態になりやすいのではないかと思われます。

ここまで何度か繰り返してきた「スタート前に疲労や睡眠不足を溜めない」という話は、食欲を減退させないためでもあります。エネルギーの入力たる食事が出来ないということは、走れなくなってしまうということですからね。

セルフ兵糧攻め状態にならないよう、「スタート前のストレスを減らす」努力をし、スタート後は「調子に乗って負荷を上げすぎない」ことが大切です。

胃腸の調子を悪くしないような過ごし方をするのが一番ですが、調子を崩した時のために胃薬(症状別に数種類)を持っておくことをオススメします。

低温から高温まで対応できるようにしておく

日本からの参加者がPBPに参加して面食らうことの一つが「1日の気温差」です。

日本の場合、夏場であれば1日の気温差はせいぜい10℃程度でしょう。しかし、フランスの夏は1日で20℃前後の温度変化があります。日没と同時に気温が急降下し、明け方には1桁気温になることも珍しくありません。そのくせ、昼間の気温は30℃を超えたりもします。過去3大会の気温データを以下に示します。

開催年度 最低気温 最高気温
2015年 8℃ 27℃
2019年 6℃ 28℃
2023年 12℃ 33℃

毎回、およそ20℃の気温差があることが分かります。

PBPでは昼も夜も走らなければならないので、低温でも高温でも体調を崩さないように対策を考える必要があります。

低温対策

2019年以前のPBPで多くの日本人参加者が苦しんだのが「寒さ」です。

40℃に達する日本に数日前までいたのに、一桁気温の環境で走ることになるわけで、体調を崩さないほうがおかしいんですが。

日本の秋~初冬の装備をフランスまで持っていく必要があります。厚手のジャージを持ち運ぶことは現実的ではないので、薄手のウェアをレイヤリング(重ね着)で対応することになると思います。

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その辺りの考え方は、上の記事で詳しく書いています。

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2023年のPBPでは「スポーツ用腹巻き」を防寒対策として持っていきましたが、これは非常に良かったです。オススメ。

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使い捨てカイロも効果的だと思います。2023年は使いませんでしたが。

高温対策(水分&電解質の摂取)

2023年のPBPは猛暑に見舞われました。

暑くて給水所が大盛況

低温は想定していても、高温を想定していた参加者は少なかったはず。ただ、日本からの参加者は猛暑による暑熱順化が出来ていたので、幾分有利だったかもしれません。

それでも汗をかきすぎれば足が攣りますし、熱中症になってしまえば走り続けることは出来ません。対策は必要です。

ダブルボトル体制

私は当初、1リットルのシングルボトル体制のつもりでした。普段のPBPの気温であれば、1リットルあればなんとかなるからです。

しかし、現地の猛暑予報を見て急遽ダブルボトル体制に変更しました。シートチューブ側のボトルは、体温を下げるための掛け水用としても役立ちました。

補給面では、こちらのポケットソルトが足攣り防止に役立ちました。念のためにフランスまで持参したものですが、ここまで活躍するとは予想外。また、妻のようにPCでバナナを補給するのも足攣り防止に効果的です。

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PowerBar

日本だとスポーツドリンクが簡単に手に入り、これも足攣り防止には効果的です。しかし、フランスではペットボトル入りのスポーツ飲料は一般的ではなく、タブレット形状のドリンクの素を水に溶かして飲むのが普通のようです。これはPC内の売店で売っています。

次に私がPBPに行くとしたら、こちらの「ポカリスエットの粉」を持参すると思います。

なお、こういう塩を持参しておくと、PCの食堂で食事の塩分が薄い時に便利です(大抵薄味なので欲しくなります)。ここ数回の大会では食堂の卓上に塩ビンが置かれていることが多いですが、すべてのPCに揃っているわけではありません。

木陰で休憩

あまりにも暑い時間帯は、木の陰で1~2分休んでいました。信号に止まったと思えば、これくらいの休憩は全く問題ないでしょう。体調を崩さないほうが大切です。

ちなみに、フランスでは氷の入手難易度が高いです。飲み物に入れて飲む習慣が無いようで、スーパーマーケットにも氷が置かれていることは稀です。

道中立ち寄ったバーでコーラを飲んだ

唯一、氷が手に入るとすれば街の酒場(Bar)です。一応フランスにも酒をロックで飲む習慣はあるようで、酒場には氷があります。料理なり飲み物を注文して、そのついでに氷を分けてもらうように交渉してみてください。

フランス在住経験のある方曰く「魚屋にも必ず氷はある」らしいですが、ルート上に魚屋があったかどうかは分かりません。

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暑いからといって水ばかり飲んでいると胃が不調を起こすことがあります。胃薬は持参したほうが良いでしょう。

尻痛対策

PBPは5日間に渡る長丁場です。サドルと触れる坐骨部分や、太ももの付け根あたりに痛みが出るとペダリングがおぼつかなくなります。そうならないためにも、先手先手で対策していくことが重要です。

こうした痛みの原因で代表的なものは2つ。「長時間の圧迫」と「雑菌の繁殖」です。この2つを防止しながら走りましょう。

圧迫による痛みを予防する

PBPのコース上には信号がほとんどありません。そうなると、日本では考えられないほどの長い間、サドルに座りっぱなしの状態になります。

座りっぱなしの状態では、サドルとの接触面(会陰部・坐骨など)は常に圧迫されている状態になります。これが長時間続くと陰部の痺れや、坐骨の痛みにつながるわけです。

信号がないので、サドルに座りっぱなしになりがち

日本国内であれば信号停止が良いインターバルになっているのですが、信号のないPBPでは自分からインターバルを作ってやる必要があります。

具体的には、「特に何もない所でも立ちこぎを入れていく」ことです。ただし、あまりにも立ちこぎを乱発すると今度は膝や足の裏に痛みが出たりもするので、10分に1回程度で良いと思います。

あとは、信号で停止したと思って1分くらい路肩で自転車を降りて休むのもよいでしょう。

雑菌由来の痛みを予防する

圧迫の他によくある痛みの原因が「雑菌の繁殖」です。

ペダリングを繰り返すと、肌同士や肌とレーパンの間で摩擦が起き、微細な切り傷が生じます。ここに高温多湿な条件が加わると、雑菌が傷口で繁殖して痛みが生じる……という流れで炎症が発生することがあります。ヒリヒリとした痛みですね。

対策としては2つあります。「切り傷の発生を防ぐ」ことと、「レーパンの内部を清潔な状態に保つ」ことです。

切り傷の発生を防ぐには、皮膚保護クリームが良いでしょう。オススメはプロテクトJ1です。

それでも多少の傷が発生してしまう場合はあります。そんなときに備えてレーパンの状態を清潔に保っておきます。

一番良いのは、「替えのレーパンに着替えてしまう」ことです。私はドロップバッグに2着のレーパンを入れておき、往路と復路の両方で清潔なレーパンに履き替えました。

替えのレーパンを用意しておく余裕がなければ、レーパンの皮膚と接する部分を定期的にアルコール入りのウェットティッシュで拭くのも有効。

あとは、PCのシャワーでデリケートゾーンを洗うのも大事です。

水について

前述の通り、PCには無料の給水所があります。

ただ、ここで手に入る水がどういった衛生状態の水なのか、我々にはうかがい知ることが出来ません。普段ならば問題ない程度の水でも、体力が落ちた状態で飲めば体調を崩すかもしれません。実際、お腹の調子を崩す参加者は毎回います(水が原因とは限りませんが)。

不安要素を排除したければ、道中もペットボトル入りのミネラルウォーターで縛るのが良いでしょう。

道中で良く手に入るのが「CRISTALINE」というミネラルウォーターです。硬度366mg/Lと、evianよりやや硬めですが飲みやすいと感じました。

GPSサイコンは積極的に使う

GPSサイコン、中でも地図を表示可能な機種を是非使って下さい。

ミスコースによるタイムロスは本当に無駄なので、ミスコースをしないように走ることが大事。そのためにGPSサイコンは非常に役立つアイテムと言えます。

コース上の至る所に貼られた案内用の矢印看板

「PBPは矢印看板を追いかけていけば走れるので、GPSサイコンは要らない」という人もいます。ただ、矢印看板を夜中に見逃すかもしれませんし、お土産に矢印看板を持ち帰ってしまう不届き者も未だにいます。そう考えると、矢印看板だけに頼るのは得策とは言えません。

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フランスのマップデータの作成方法はこちらの記事にまとめています。

なお、PBPの公式ルートは大会の直前に変更されることがあるので注意が必要です。2023年は8/8(スタート12日前)が最終変更、2019年は8/17(スタート2日前)が最終変更でした。

夜の街中では気を一層引き締める

「フランスの路面は荒れている」ようなイメージを持っている方が多い気がしますが、少なくともPBPコースの路面は綺麗です。

PBP前日に走ったフランス郊外の道は荒れている場所もありました。PBPコースに関しては、コース設定担当者が走りやすい道を選んで通しているのだと推測されます。

ただし、PBPコースの中でも「街中」だけは注意が必要です。一発で落車リタイヤになりかねない罠がいくつかあります。

街中で自動車を減速させるための装置がそれに当たります。日本では中々見ない形状のものが多く、ボーっとしていると存在に気づかずに接触するおそれもあります。

カントリーサイン(街の終わり)

フランスでは、「街」と「郊外」の区別がハッキリしており、街の入口にはカントリーサインと呼ばれる看板が立っています。日本では市区町村の境界に置かれますが、フランスの場合は街の始まりと終わりに置かれるという違いがあります。

街中は「ゾーン30」という区域に指定されていることが多く、時速30km/h以上を出させないために障害物が設置されています。よくあるのは、ハンプと呼ばれる道路の凸凹です。

ハンプ(英語: hump)または凸部(とつぶ)は、道路の一部を隆起させ、通過する車両に上下の振動を及ぼすことで運転者に減速を促す構造物の総称である。機能や形状によって、スピードバンプやスピードクッションなどとも称される。

これは大抵の街に設置されています。自転車にはさほど影響はありませんが、ちょっとびっくりします。

もう一つ厄介なのが、「道路にせり出した縁石」です。

道路にせり出した縁石

これは突っ込んだら落車では済みません。ごく最近設置されたものらしく、2019年には存在しなかったことも確認しています。年々、この手の減速させるための障害物はフランス国内に増えているようです。

あとは減速のための装置ではありませんが、「白線に見える縁石」も注意が必要です。

白線に見える縁石

一見白線なのですが、実は1~2cmの段差になっており、タイヤ側面が接触すると転倒のおそれがあります。特に夜中は白線に見えやすいので注意。路肩に余り寄りすぎないほうが良いですね。私の知る限りでも、複数人の日本人参加者がコレで落車しています。

また、街中はコンクリート舗装だったり石畳だったりがまだ残っていることが多く、雨の日は滑りやすくなります。雨が降った場合、街中はより慎重に走行する必要があります。

シークレットPCを見逃さないようにする

PBPでは、最初から明かされているPCの他に、予告なく現れる「シークレットPC」が存在します。

ブルベでは指示されたルートを走り続ける必要がありますが、「そこを避けると楽ができる」区間もあります。シークレットPCはそういった区間に置かれることが多く、不正防止の意味合いがあります。

シークレットPCのスタンプ。場所は明示されない

PBPの場合、往路と復路で必ず1回ずつシークレットPCが設置されることになっています。シークレットPCのスタンプがブルベカードに存在しない場合は失格となるので、見逃さないように注意が必要です。

とはいえ、普通に走っていれば見逃すことはありません。スタッフの方が呼び込みをしていますので。

関連記事
PBP 2023 シークレットPCの傾向と対策 PBPの往路と復路に設定される「シークレットPC」の傾向と対策の解説記事です。 シークレットPCとは シークレットPCとは、「スタート時点で明らかにされていないチェック...

シークレットPCの傾向と対策についてはこちらの記事を参照して下さい。

負の磁場には近寄らない

私がPBPで一番警戒しているものが「負の磁場」です。たぶんこのブログでは初めて出すワードですが、PBP関連の勉強会では何度も使っているワードで、私の造語です。

「負の磁場」を説明すると、以下のような概念です。

ブルベにおいて、DNFに傾いている人たちが集まって発する暗い雰囲気の場所。主にPC内(PBPでは夜の食堂の一角が多い)で発生する。
負の磁場に近づくと、巻き込まれて集団DNFが起こることもある。

これはPBP特有の現象ではなく、国内ブルベでもしばしば起こります。「この先に進むと豪雨を避けられない」みたいなコンビニで負の磁場が発生し、それに巻き込まれた人たちは駅に向かってしまう……という風景は何度か見てきました。

基本的にはこういった雰囲気を発している一角には近寄らない、話しかけられた場合でも「自分は自分、人は人」としっかり線引きをして先に進むことが重要です。

PCで発生する負の磁場

PBPでは、順調に走っている限りはこうした負の磁場に出会うことは少ないです。2023年のPBPは全てのPCを足切りタイムより前に通過していたので、周囲の人達は皆「陽のオーラ」を発していました。

夜の食堂は負の磁場が発生しやすい

問題は、完走ペースから遅れてしまった時です。私も2019年のPBPでは時間外完走だったのでそうした状況に置かれることになりました。完走ペースから遅れている状況でPCの食堂に行くと、明らかに空気が淀んでいる一角があります。これが負の磁場です。

その磁場の中の人から「私はこれからリタイヤしようと思うんです」と話しかけられてしまったら、既に負の磁場に取り込まれかかっています。「人は人、自分は自分」を思い出してください。

基本的に負の磁場は言葉が通じる人同士でしか伝染しませんが、海外の友だちが多い知人は「英語やら韓国語で次々に”これからリタイヤするんですよ”って話しかけられて大変だった」と話していました。彼はそういった負の磁場を振り切って、2023年大会は時間内完走を果たしています。

ネット上に発生する負の磁場

負の磁場が発生するのはリアル世界だけとは限りません。ネット上にも発生します。

例えば、Twitterで「強豪ランドヌールのAさんがリタイヤした」というツイートを見かけたとします。それを見て、「今回のPBPは厳しい。あのAさんがリタイヤするんだから私にはとても……」みたいな思考に陥ってしまったら、それもまた負の磁場に取り込まれています。人は人、自分は自分です。

他にも、PBP参加者同士でLINEグループ等を作っている場合もあるでしょう。こうした場所にも負の磁場が発生しやすいです。

私は2023年のPBPでは、極力他の参加者の情報は見ないように心がけていました。どうしても「誰かがリタイヤした」という投稿が目に入ってしまうからです。Twitterにはアクセスするものの、用途は自分の状況発信のみとしていました。

単純にSNSの見すぎは時間のロスにもなりますので、PBP中は他の人の投稿を見るよりも前に進むことを優先したほうが良いと思います。

謎の噂

不思議なことにPBPでは参加者の間に謎の「噂」が毎回広がります。

以下は噂の例です。

  • PCでのタイムアウトは3回までなら認定はもらえるルールになったらしい
  • 今回は天候が厳しいので2時間オーバーまでなら救済されるらしい

もちろんこれらは何の根拠もないただの「噂」です。どこから発生しているのか全くわからないのですが、これも私は「負の磁場」の一種だと考えています。不安から話した誰かの「願望」が伝言ゲームでこのような形になったのではないかなと。

私が直接この手の「噂」を耳にしたのは2019年のみ。それも既にPCクローズ時間をオーバーした復路で聞いた気がします。順調に走れていた2015年と2023年には聞いた覚えがないので、やはり予定から遅れた人の不安感から発生しているのでしょう。

ただ、PBP中に発生するこの手の噂は「まだなんとかなる」というポジティブな内容であることが多いです。知っていてあえて騙されてみるのも良いかもしれません。それで少しでもやる気が出るなら儲けものです。

最後まで諦めない

最後は根性論になってしまいますが、諦めないことは重要です。

PBPの場合、2019年までの慣例では途中のPCのクローズタイムを超過していても、最終的に90時間以内にゴールすれば認定されています。2023年も同様の措置が適用されるかはまだリザルトが出ていないので分かりませんが、恐らく認定されるでしょう。ゴールに間に合いそうならば諦めてはいけません。

特に、PBPは最終区間だけ平坦になることが多く、多少の遅れは取り戻せる可能性があります。

時間超過でもゴールすればメダルはもらえる

仮に90時間を超過した場合でも、ゴール撤収前(大体ゴール日の深夜)にゴール出来ればメダルはもらうことができます。タイムの書かれたシールはもらえませんが。

「時間外で完走を目指す」という状況になると周囲は負の磁場だらけになっていると思いますが、自分自身で後悔のない判断をすることが大事です。

ただし、「このまま進むと体が無事では済まない」ような状況では、きちんと身を引く判断をすることも大切。PBPはまた4年後も開催されますが、一度壊れた体が4年後に治っているかは分かりませんので。事故に合いそうな状況、後遺症の残る故障が起こりそうな状況では正しい意味での「大人の判断」も必要です。

 

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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