点眼容器をチェーンオイルの小分けに使う

この記事は約 6分で読めます。

Amazonで売っている目薬用の点眼容器をチェーンオイルの小分けに使ってみた話です。

目次

まえがき

先日、Amazonを見ていたら点眼容器だけが売られているのを見つけました。

Amazonで見つけた点眼容器

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一目見て思ったのは、「チェーンオイルの小分けにちょうど良さそう」ということ。

チェーンオイル携行の必要性

ロードバイクのチェーンは、大体200~500km(ドライ条件の場合・塗布するオイルによって異なる)を走行すると油膜切れを起こします。

ブルベ等のロングライドではそれ以上の距離を一気に走ることも多いわけで、そうなると走行中に注油作業が発生することになります。

注油をするためには、チェーンオイルの携行が必要です。

フルサイズのチェーンオイルを持ち歩くことも可能ですが、さすがにデカい。チェーンオイルは50~60mlの容器で売られていることが多いですが、1度の注油で使うのは2ml程度。ベタベタに塗っても5mlは行かないはずです。

例えば1200kmを走るとして、ドライ条件なら1~2回の注油が必要。ずっとウェットな条件ならば4~5回の注油が必要になります。10~20mlもあれば事足りるわけですね。

これまで使っていた容器

これまでも、ロングライド中はチェーンオイルを小分けにして携行していました。

これまで使っていたのは、ダイソー「ワンタッチ式スリムボトル」という製品です。

2024年現在も普通にダイソーで買えるロングラセラー製品で、実に10年以上販売され続けています。

品質的には特に問題はなかったのですが、容量が20mlと少々大きめ。これまでの経験上、1200kmブルベでもこの容器の半分以上のチェーンオイルを使うことはありませんでした。もう少し小さいとツール缶のスペースにも余裕が生まれます。

あと、口が結構大きく、1プッシュでチェーンオイルが出すぎてしまうことがあるのも気になっていました。

プロテクトJ1くらい粘性が高い&1度の使用量が多いものには適した容器ですが、チェーンオイルにはもう少し適したものがあるのでは?と考えていたのです。

そこで点眼容器

そんな時に見つけた今回の点眼容器。

  • 容量は10ml
  • 点眼容器なので、1滴ずつオイルを垂らせる

完璧ですね。価格も安かったので、早速注文してみました。

点眼容器にチェーンオイルを入れる

届いた点眼容器にチェーンオイルを入れていきます。

中身

1セット分の中身がこちらです(容器・フタ・キャップ)。

重量

1セットで3gでした。超軽量。

オイルを入れる

点眼容器にチェーンオイルを入れていきます。

チェーンオイルを容器に入れて、フタを取り付けてキャップを締めるだけ。

フタを押し込む際には抵抗感があったので、一度付けると外れないタイプかと思ったのですが。ティッシュで先端を掴んで強く引っ張ったら抜けました。中身の補充も可能です。

今回は、GROWTACのGT-OILを小分けにしてみました。

注意して頂きたいのは、小分けにできるのは「ウェットタイプのチェーンルブ」だけであることです。

他に「ドライタイプ」「ワックスタイプ」のチェーンルブがありますが、いずれも使用前に撹拌が必要であることが多く、容器内に撹拌球が必要になります。

また、「ドライタイプ」「ワックスタイプ」は潤滑成分が溶剤に溶けていて、その溶剤が揮発することで定着します。溶剤はこうしたポリプロピレン製容器を溶かすことがあるので、入れないほうが無難です。

注油

ワンプッシュで非常に少量ずつ出てくるので、チェーンの1コマ1コマに適量を注油できます。

携行性

従来使っていたダイソーの容器よりも一回り小さくなりました。

ツール缶の中でのスペースにも少し余裕が出来そうです。

元々液体を持ち歩くための容器なので密閉性は問題ないはず。ちゃんとフタが締まっていれば、ですが。

飛行機移動の際の注意

飛行機で移動する場合には、小分けにするタイミングに注意してください

現在は飛行機の荷物検査におけるチェックが厳しく、販売時のパッケージに入っていない液体は問答無用で処分されることがあります。

飛行機移動の際にはカラの容器と元のチェーンオイルのパッケージを持参し、行き先で小分けにするようにしてください。小分けした分は、帰りの飛行機に乗る前に処分する必要があります。

色展開

今回購入したのは自然化粧品研究所というブランドの製品ですが、キャップに以下のカラーバリエーションがありました。

  • ホワイト
  • グレー
  • ピンク
  • クリーム

我が家にはピンクが好きな人がいるので、今回はピンクにしました。

そっくりな容器

GROWTACのGT-OILにはNormalとHardがあり、双方を調合することで特性を調整できるというウリがあります。

そのGT-OIL Hardに付属する調合容器が今回購入したものにそっくりでした。

右がGT-OIL Hardに付属する調合容器です。確信はありませんが、恐らく同じ工場で作られていそうな質感でしたね。

そもそも点眼容器というよりは、こうした「液体を少しずつ出す」用途の容器として作られている汎用品なのでしょう。これの一般名称を調べてみると「ドロッパーボトル」とい呼ばれているようです。

他の容量の点眼容器

今回は10mlの点眼容器を使用しましたが、Amazonだけでも様々な容量の点眼容器が販売されています。

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こちらは同じブランドの5mlタイプ。一度に200km以上の距離を走らない方ならば、保険用にこれくらいあれば十分。

20ml版は中華っぽい製品しか見つかりませんでした。品質は不明。1000km以上を一気に走る人で、ジャブジャブとチェーンオイルを使いたい人はこちらの方が良いかも。

分離しやすい中身の場合

(2024/5/8追記)

先日参加した「川越~直江津ロングファストラン」には、この容器に入れた日焼け止めを持参しました。

しかし、いざ使おうとしたら、容器内で水分と油分に分離していました。日焼け止めの元々の容器には撹拌球が入っていたわけで、それがないと分離してしまうのも当然ではあります。

ということで、撹拌球をAmazonで買いました。ステンレス球です。1個あたり0.4g。

容器に撹拌球を入れてみた図。これで振ってみると、しっかりと水分と油分が混ざりました。

分離しやすい日焼け止めや、ドライルブをこの容器にいれる際には、こうした撹拌球を併用すると良さそうです。

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まとめ

空の点眼容器を買って、チェーンオイルを小分けにするというノウハウの紹介でした。

今回私は点眼容器を使いましたが、ブルベの現場には他にも様々な流派の方がいます。

ソースのタレビンを使う方。

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魚タイプのを使っている方もいますね。

ただ、容器へのオイルの移し替えのしやすさや、注油時の量を考えると点眼容器はかなりベストに近い選択肢だと私は思います。

油膜切れに備えて、ロングライドでは是非小分けにしたチェーンオイルを持ち歩いてください。

まずありえないと思いますが、誤ってチェーンオイルを目にささないようにご注意ください。
普通、目薬にはラベルかパッケージが貼られているので間違えることはないと思いますが。

著者情報

年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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