【実験】大型トラック運転席からの自転車の見え方検証

  • 2014年7月12日
  • 2020年3月1日
  • 実験
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「大型トラックの運転席から、自転車はどう見えているのか?」を、実際にトラックをお借りして検証しました。その検証内容のレポートです。

開催の経緯

先日、知人が「リカンベントは車から見えているか?」という実験を行っていました。

パリまであとなんコギ

交通事故にて頸椎骨折し障害を得たリカンベント乗りが再びパリ・ブレスト・パリを完走するまでの記録(予定) …

結果として、「リカンベントは車から思った以上に見えない」ということが分かったようです。普段と視点を変えてみると、かなり違ったものが見えるということが良く分かる好レポートでした。

ここで、こんな疑問が生じました。

 「ロードバイクはどうなのか?」
 「車高はリカンベントより高いとは言え、大型の車から見たら同様に見えていないのではないか?」
 「巻き込み事故を防ぐためにはトラックに対してどの位置にいれば安全なのか?」

これをTwitterで呟いたところ、練習仲間から「仕事場のトラックを借りられますけど、実験してみますか?」とのご提案を頂きました。またとない機会ということで、是非にとお願いしました。他の練習仲間を数人集めて、検証を行うことになったというわけです。

検証概要

場所は、某社の営業所。

10tトラックをお借りして、運転席からの見え方を確かめました。トラックは動かさず、停車したままで検証を行います。

検証内容としては以下の様な感じ。

・大型トラックの設備確認
・運転席からの車左側面の見え方確認

営業所の一番偉い方からも大型トラックについてご説明いただき、ちょっとした社会科見学のような感じでした。

検証結果①: 大型トラックの設備確認

大型トラックは少しでもミスすれば大事故を起こすもの。そのため、いろいろな設備が義務付けられていたり、自主的に取り付けられていたりするそうです。主な設備として以下を紹介して頂きました。

デジタルタコグラフ

よくトラックの荷台に「デジタルタコグラフ搭載車」と書いてありますが、何のことか私は知りませんでした。

簡単に言うと、「走行ログ記録装置」らしく、稼働時間や速度等の情報を記録するもの。自転車で言うと、強制的にログが取られるサイクルコンピューターみたいなものでしょうか。速度超過や無理な長時間運転の予防のために付けられているとのことです。

バックミラー

普通車でもバックミラーは付いていますが、今回乗ったトラックには3枚ものミラーが付いていました。

後方、横、前方をかなり広い範囲でカバーしています。想像していたよりも見える範囲はかなり広いのですが、それでも死角はあります。これについては後述します。

バックモニター

荷台のドアの上の部分に付いていて、運転席からモニターで確認可能です。設置は任意とのこと。

ドライブレコーダー

フロントガラスの上の部分についています。映像は定期的に3G通信でクラウドに転送されるようです。設置は任意とのこと。

セーフティーウインドウ

死角をカバーするため、運転席左下には小窓が設けられています。

ここに荷物を置いてしまうトラックもいるようですが、「そうすると死角が増えて危険」と解説してくれた方が言っていました。これも設置は任意。

検証結果②: 運転席からの車左側面の見え方確認

今回のメインはこれです。

信号待ちでトラックの左側に来ることはよくあると思います。この時に、一体ロードバイクはトラックからどう見えているのか?そして、信号待ちの際にはどこにいれば良いのか?実際に運転席から見て確かめます。

運転席からの見え方

まず、トラックの左側の様子はこのようになっています。赤いコーンは目印のために置いたもの。実はこの赤いコーン、3本とも運転席からは見えます。

これがバックミラーの様子。車体前方に置いたコーンは脚の影に隠れてしまっていますが、3本とも視認可能であることが分かると思います。

思った以上にバックミラーから見える範囲は広いです。車体の真横はほぼ見えます。実際に計測してみると、車体から2m程度の範囲は視認可能でした。ただ、3m以上離れると見えなくなります。

参考までに運転席側のバックミラーの様子も。こちらは車体から3mくらいは見えている印象です。

位置別の見え方検証

自転車と人間を運転席の左横に置いた時の見え方を検証しました。

まずドアの真横。ここにいる場合、バックミラーとセーフティウインドウの2箇所から視認可能ではありました。ただ、セーフティウインドウの前に荷物を置いたりイラストを貼ってしまうようなケースが多いことを考えると、良い位置とは言えません。急にドアが開くかもしれませんし。

次にドアの斜め前。ここが今回一番見えづらい位置でした。2枚のメインのバックミラーには映らず、車体前方を移すミラーのみで視認可能な状態です。肉眼では全く見えません。そして、意外とここで待つローディーは多いものです。この位置はかなり危険です。

 

最後に車体より少し前に出たところ。ここまで出てしまうと、肉眼で視認可能です。前方を移すミラーでも視認可能です。ただこれも目立つジャージを着てる上に昼間だから見えるだけで、夜になったら視認できないかもしれません。

結論

ミラーで視認可能とは言っても、ドライバーがきちんと見ているとは限りません。結局の所、トラックの左側に安全地帯は無いように思えます。

トラックが連なってしまった場合は仕方ありませんが、なるべく止まっているトラックは追い抜かずに後ろ側で待機するのが一番無難という結論に達しました。

まとめ

大型トラックは通常の車よりも安全に振った設備を積んでいること、そして運転席からは意外と左側が見えているというのが今回の検証で得られた知識でした。

ただし、ロードバイクの位置によっては、死角に入ってしまうことも同時に分かりました。私は普段から幹線道路を走る機会も多く、大型トラックに出くわす機会も多いので、今後は位置関係にこれまで以上に注意しようと思いました。

普段、乗ることは出来ない大型トラックの視点が分かり、大変有意義な検証でした。

レビュアー情報

年齢: 29歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。