BRM920 霧立400 DNF&撤退編

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本ブルベのコース名の由来にもなっている霧立亭に到着。ここで撤退の判断を下すことになりました。

目次

通過2: 霧立亭(187km地点→DNF)

この先どうするかをイマイチ決めかねたまま霧立亭に到着しました。

通過チェック2、到着

14:52、通過チェック2:霧立亭(187km地点)到着。

前のチェックポイントからさらに貯金は増え、昨年比で50分の先着。大した疲れもなく、機材にも何の問題もなし。こう書くとすこぶる順調なのですが……問題は天気です。

蕎麦を注文

ともあれ、せっかく辿り着いたのですから蕎麦は食べたい。今回は事前のアンケートで「1.5人前(ちょい盛り)を注文予定」と回答しているので、最低限これだけは食べるのがエントリー者の務めと思っていました。そんなこんなで、「天ぷらざるそば(ちょい盛り)」を注文。

今回は一足先に着いていたalphasudさんと相席。彼は昨年に引き続き、5人前(!)の「ちぶおそば」を注文。茹で前の重量で900g。茹で後は恐らく1.2kgを超えているはずです。

なお、隣の席にはもう一人「ちぶおそば」を注文していたWTbさんの姿。彼は今回どうも調子が悪いようで、ここでDNFを宣言。旭川のご実家に電話したところ、「近いから車で迎えに行く」と言われたそうですが……ここから旭川は多分70kmくらいあるはず。ランドヌールが言うのもアレですが、道民の距離感は中々に壊れています。

天気予報を見て、決断

さて、蕎麦が出てくるまでの間にWindy(風向きや雨雲を確認できるアプリ)で天気予報をチェック。

うーむ、これは……このまま行くとゴールは深夜1-2時くらいになるはずですが、その時間帯の天気予報が中々にヤバい。

雨だけならば装備は十分ですが、この雷予報は怖い。また、北海道という場所は雪にこそ強いはずですが、大雨に対するインフラは整っていないはずです。この予報を見る限り、河川の氾濫や道路の冠水は十分にありえるように思えました。場合によっては土砂崩れの可能性もあります。

更に、ニュースサイトを見てみると、なんと「線状降水帯発生の可能性」という記事が。私の住む神奈川県ではイベント2週間前の9/5に線状降水帯を観測。三浦市や横浜市では1時間に59ミリの雨を記録しました。

その1週間後の9/11には、まさに私の住む川崎市で雨による災害が発生。普段良く使っている駅や、自転車で走っている道が冠水した様を見て、治水能力を超えた雨の恐ろしさを現実として体感。行きつけのラーメン屋も浸水してしまい、約5日間の休業を余儀なくされていました。

予報を見る限り、神奈川で起きたこの2件の豪雨に匹敵するほどの雨と雷が、これから行く先に降り注ぐ可能性が高いわけです。雨ならば対処は可能ですが、河川氾濫や土砂崩れとなると話が変わってきます。ちょっと一個人の力ではどうにもなりません。

また、霧立亭から先は既に公共交通機関が全て廃線となった地域。ホテル等もほとんどなく、仮に孤立した場合に撤退も不可能となります。そこまでのリスクは取れません。

2019年PBP以来、6年ぶりのブルベDNFを決断しました

隣の机に……

とはいえ、DNFはあくまで個人の決断です。それに誰かを巻き込むのは宜しくないと私は考えているので、努めて暗い雰囲気(負の磁場)は出すまいと考えていました。

既に撤退の決心が付いたところで、注文していた蕎麦が提供されました。やはり幌加内の蕎麦は美味い。気分的に心からこの味を楽しめないのが残念ではあります。

蕎麦を食べていると、次々に店内に入ってくる方々が。ちょうど今がボリュームゾーンのようで、席はほぼいっぱい。私が座っていた4人席にも相席の方が来ました。隣の机にはWTbさんが座っていましたが、その前にも私服の方が着席。ただ、どうも雰囲気から察するとWTbさんやalphasudさんのお知り合いの様子。「スタッフの方か、DNSして蕎麦だけ食べに来た人かな?」と思っていました。「ちぶおそば」の元ネタである、ちぶおさんやスタートで会った高橋さんもDNSはしたものの、蕎麦を食べに霧立亭までは車で来ていたことはTwitterで認識していました。

その私服の方が、私の隣にいた方に「DNFするなら札幌まで車に乗せていくよ。そのために来たようなものだし。多分自転車も二台くらいは乗る」と話しているのが聞こえてきました。……えっ、羨ましい……。

先ほど決断した際に撤退経路を調べました。霧立亭から最寄りの士別駅までは自走で25km。そこから電車で手稲駅に帰るまでに掛かる時間はなんと4時間。自走で9時間掛けてきた距離の長さを思い知らされます。それでも帰れるなら良いのですが、この後の天気を考えると電車がいつまで正常に動いているかも怪しい。

それを考えると、ここから車に乗せてもらえるのは実に「いい話」です。「私もそれに相乗りさせてもらえませんか」と聞こうかとも思ったのですが、面識のない方にいきなりそんな交渉をするのもなぁ……としばし逡巡。しかし、WTbさんやalphasudさんとの様子を見るに、私が知っている方の可能性もある。ということで、WTbさんに話を振ってみました。

baru

えっと、こちらの方々(隣の参加者&私服の方)は私の知ってる方ですかね?

WTb

ああ、baruさんの隣がジプぽんさんで、私服の方はましろまさん。
お二人とも、明日の打ち上げの参加者ですよ!

そう、今回の霧立400はゴール日の夜に「松尾ジンギスカン」で打ち上げをすることになっていました。昨年と同じくWTbさんとalphasudさんは参加。その他にあと3人、直接の面識はないけれどフォローいただいている方が参加されるということは聞いていました。そのうちのお二人と机を偶然囲んでいたわけですね。それならば。

baru

……すみません、ましろまさん。その札幌までの道のり、私も相乗りさせていただけないでしょうか?

ましろまたると

大丈夫ですよ! 2人2台なら余裕ですから。

ということで、お言葉に甘えて車に乗せていただくことになりました。ジプぽんさんもここでDNF。一緒に車に乗ることになりました。

蕎麦を食べ終わり、店の中にいたスタッフの方にDNFを申告。私の2025年霧立400はここで終わりました。

撤退

6年ぶりのDNF。そして霧立亭からの撤退を開始しました。

輪行状態にして積み込み

ましろまさんの車は2台積み込みが可能ではあるものの、輪行状態にしないと厳しそう。

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ろくに使い方を確認せずに持ち歩いていたR250の横型輪行袋にパッキング。簡単かと思いきや、それなりにクセがありました。ショルダーベルトの通し方が最初分からず悩んだものの、10分ほどでパッキング完了。その間も次々とやってくる参加者の人達に撤退の様子を見せる形になってしまって何とも申し訳ない。

積み込みも完了。ここから約180kmの下道の旅です。

来た道を車で戻る

撤退のルートは、ほぼここまで走ってきた道をトレース。まだ後から走ってくる人達の姿を見ると少し心に来るものがありましたが、決断したのは自分です。

2時間ほど経って18時を過ぎたところで少しずつ雨が降ってきました。19時を過ぎると本降りになり、札幌に着く頃には土砂降りに近い状態に。やはり予報は外れていなかったようでした。

なんと手稲のホテル前まで送って頂きました。ましろまさん、ありがとうございます。大変助かりました。

「串鳥」で夕食

さて、本来帰ってくるはずのない時間に帰ってきてしまいました。時刻はもうすぐ20時。夕食がまだなので食事に出ようとするも、ホテルのレンタル傘は全て出払っていました。

仕方なく、ホテルから直結の手稲駅内にあるセブンイレブンまで行って折りたたみ傘を購入。土砂降りの中を、その傘を差して向かったのは……

北海道ローカルの焼き鳥居酒屋チェーン「串鳥」。ましろまさんにオススメ頂きました。私は酒が飲めないので居酒屋には中々来ないのですが、たまにはこういう食事もいいでしょう。

ご飯が食べたくて釜飯を注文したのですが、なんとこの店の釜飯は生米から30分掛けて卓上で炊き上げるものでした。仕方ないので、炊きあがるまで焼き鳥をいくつか。どれも非常に美味い。さすが北海道。

30分掛けて炊きあがった釜飯も美味しかったです。

洗濯して就寝

ホテルに戻り、寝る前にウェア一式を洗濯することにしました。

ホテル地下には洗濯機と乾燥機。この設備が強すぎるので、来年参加するならまたここに宿泊かな。

部屋に戻ってテレビを付けると、北海道のNHKはL字放送になっていました。どうも北海道ではこれまで線状降水帯を観測したことはなく、観測されると「初の線状降水帯」となる様子。北海道においては前代未聞のことが起きていたことになります。

途中で終わってしまったものの、200kmは走ったのでそれなりの疲労感。23時頃には寝てしまいました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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