MAGICTITANのチタンスポークホイールに試乗

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福井・鯖江発のブランド「MAGICTITAN」のチタンスポークで組まれたホイールを1週間ほど借りて試乗しました。

目次

試乗の経緯

まずは試乗の経緯から。

MAGICTITANの存在を知る

私がMAGICTITANの存在を知ったのは2025年1月のハンドメイドバイシクル展でした。

チタンスポーク……しかし、なんか胡散臭い。キャラクターが。チタンスポークというだけで「またか」感はあるのですが。

チラシも何か胡散臭い。なんでこんな情報商材みたいな雰囲気なんだろう。

ただ、話を聞いてみると割とまともそう。チタン素材のメガネフレームの名産地である鯖江産ということで品質は確かそうです。製造を手掛けるのは、「三輪機械」という福井の会社だそうで。

価格を聞いてみると、一番安い「SPORTS」グレードで1本1500円ほどとのこと。CX-RAYの3倍……。

それだけの価値があるかは判断できませんでしたが、とりあえず名前は覚えました。

行きつけの店が取扱を開始

時は流れて2025年4月。

行きつけのショップである「CYCLECUBE」がMAGICTITANのスポークを取り扱い始めるとのこと。

その効果を体験してもらうため、試乗用のホイールも用意。早速、チョイ乗りで少し試させて頂きました。

しばらくは私のようにチタンスポークが気になっている人に貸し出されていましたが、6月初旬にショップに戻ってきていたので私も貸して頂くことにしました。

MAGICTITAN 試乗記

MAGICTITANのチタンスポークを使用したホイールの試乗レポートです。私はこれまでステンレススポーク・カーボンスポークのホイールに乗ったことはありますが、チタンスポークは今回が初。

1週間お借りして、試乗距離は100kmほど。20km×5回のライドです。週末のロングライドで使う予定でしたが、雨が降ってしまったので長距離で試すことは出来ていません。

部品構成

ホイールの部品構成は以下の通り。

部位製品名
リム(前輪)GROWTAC「EQUALカーボンリム(40mm)」
リム(後輪)GROWTAC「EQUALカーボンリム(50mm)」
ハブ(前輪)GROWTAC「EQUALディスクハブ」
ハブ(後輪)GROWTAC「EQUALディスクハブ」
スポークMAGICTITAN「HYスポーク()」
ニップルアルミニップル

MAGICTITANのスポークは以下の3種類があります。

MAGICTITAN スポーク種別
  • UT(Ultimate)
    高いしなり性と衝撃吸収性が特長。ラインナップ中のハイエンド製品。3500円/本。
  • HY(Hyper)
    グレード中最強の引張強度。強度と靭性に優れたチタン合金を使用。2000円/本。
  • SP(Sports)
    最もバランスが良く、コストパフォーマンスに優れる。1500円/本。

今回のホイールに使われているスポークは、「HYスポーク」。価格としては中間で、特性としてはロードバイクに向く剛性重視の材質。こちらを前後24本ずつ使っています。

太さは「2.2-1.6-2.0ダブルバテッド」で、ロードバイク用としてはやや細めにして乗り心地を重視。

10本あたりの実測重量は31gで、1本あたり3.1g。ステンレススポークの定番であるCX-RAYは10本で46gなので、1本あたり4.6g。前後48本で、72gの軽量化となる計算です。

ちなみに、カーボンスポークは1本3.0-3.5g前後が相場かと思います。EliteWheelsのスペアスポークは1本3.1gでした。今回のHYスポークと同じ重量ですね。

今回、私が借りたホイールと同じ構成で組んだ場合、価格は税込24万円ほどになるとのこと。

重量

前輪629g+後輪757g=1386g。チューブレステープが付いているので、それらを除くと1370gという所でしょうか。

前40mm/後50mmハイト、特別軽いハブを使ったわけでもないのに軽量です。やはり1本3.1gのスポークというのは強力ですね。

実走

実走の感想です。タイヤは、前半をPanaracer「AGILEST CL 30C」、後半をHutchinson「BLACKBIRD CL 28C」でテストしました。

漕ぎ出し・加速

漕ぎ出しや加速はステンレススポークより半歩遅い感触があります。良く言えば「バネ感がある」と言いましょうか。

「曲がるけど折れない」が売りのスポークではあるので、ステンレスに比べると柔らかいようです。特に今回は一番細い部分が1.6mmと細めであることも影響していると思います。ちなみに、標準仕様は細い部分が2.0mmだそうです。

実際、組んでいない状態のチタンスポークを触らせてもらいましたが、ステンレススポークに比べると明らかに小さな力で曲がりました。

スプリント的な動きをすると少しホイールが左右の振りに付いてきてくれない感覚もありましたが、もう少し太い仕様のスポークだと変わってくるかもしれません。

巡航

適度なバネ感があるためなのか、平地での30-35km/hでの巡航が気持ちよかったです。

ここ最近乗っていたカーボンスポークのホイールは反応性は良いものの、すぐに失速するような感覚がありました。恐らくは失速しているわけではなく、踏んでから反応するまでが期待しているよりも早いのでそう錯覚しているのだと思いますが。

逆にチタンスポークは反応が少し遅い分、伸びやかに感じられたのだと思います。

登坂

今回の試乗ではあまり本格的な登りを試すことは出来なかったのですが、数百mの登りを何本か走った限りでは、なかなか感触が良かったです。

2%程度の緩斜面だと巡航時と同様にバネ感が気持ちよく、5%以上の登坂でもリズムが取りやすい感じがありました。15%の激坂でも試しましたが、予想に反してしっかり踏ん張る印象でした。もう少しぐんにゃりするかと思ったのですが。

絶対重量がかなり軽く出来るので、登りのアドバンテージはありそうです。

乗り心地

これは明確にステンレススポークよりも優れていたと思います。

今回は乗り心地が固めと言われるTPUチューブを入れての試乗でしたが、段差や舗装が荒れているところでも全く跳ねることがなく、非常に乗り心地が良かったです。突き上げや振動もマイルドに。

特に北海道の内陸部のような荒れた地形でのブルベだと、こういった特性のホイールだとダメージが残りにくそうだと感じました。

まとめ

チタンスポークで組まれたホイールの試乗レポートでした。

サイトもロゴもかなり怪しげですが、製品の品質は確かだと思います。もう少しお堅い感じのサイトにした方が受けが良い気はしますが……。

今回のチタンスポークの反応性はステンレス比で少し落ちる印象ですが、乗り心地は素晴らしかったです。ロードレース用途には適さない気はしますが、ロングライド・ブルベ用途には良さそう。重量もカーボンスポークと同等なので、軽いハブとリムを選べば1200g台のホイールも組めるはずです。

もし私が組むとしたら、16mmではなく18mmのHYスポークを選ぶと思います。もう少し剛性が欲しいので。

そういえば、次のXTRのホイールはチタンスポークだそうで。そちらのスポークがどこ製なのかは分かりませんが、どんな乗り心地なのか気になります。


CYCLECUBEさんでは、MAGICTITANのスポークで組まれたホイールの試乗を受け付けています。気になる方は、以下の予約フォームから申し込んでみてください。

著者情報

年齢: 40歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。
# これまでに著者が乗ってきたスポーツ自転車の履歴はこちらの記事にまとめています。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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