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BRM921 霧立400 走行編⑤ 増毛~GOAL:手稲(403km)
400km名物、ラストのオーバーナイト区間です。やはり眠気が出たので一度仮眠を入れています。
増毛~GOAL:手稲(403km)
ラストのコンビニに到着。この後はゴールまで開いているコンビニがありません。
ラストコンビニ
21:49、セブンイレブン増毛町店(295km地点)に到着。景観に配慮してなのか、明かりが消されていて見た目には閉店しているかのよう。でも営業中です。
北海道は24時間営業しているコンビニが少なく、深夜は大体閉店します。今回のブルベのルート上で、24時間営業コンビニの最後がこちら。ここでゴールまで足りるだけの食料を買い込んでフロントバッグに詰め込んでおく必要があります。
正確には、ゴール直前に23時間営業のセイコーマートがありますが、太い道の対向車線に渡る必要もあって、数にカウントすることは出来ません。
こちらではまたしてもalphasudさんに遭遇。この後の仮眠戦略について情報交換しました。やはり王道は「道の駅 厚田」の休憩スペースのようです。
多めに補給食を買い、フロントバッグに入れてリスタート。
なお、こちらのセブンイレブンには使い捨てカイロが売っていました。全てのコンビニで売っていないわけではなく、店長判断?で仕入れている店はありそうです。3個購入して、胸と腕に貼り付けました。
魔のトンネル地帯
増毛のセブンイレブンを出発すると間もなく登りがスタート。この坂を登りきった先には、増毛名物のトンネル群があります。こちらのPDFを見ると分かりますが、無数のトンネルが連続する地帯になっています。
日本縦断ブルベではおなじみのルートですが、私はこの区間を走るのが初。知人がその日本縦断ブルベで追突事故に遭った場所でもあるので、割と警戒していた場所でもあります。
最初のトンネル・大別苅トンネルへの登りをこなしていると、後ろからalphasudさんが追いついてきました。これ幸いと会話開始。
この先のトンネル地帯、私は初めてなんですけど路肩の広さとか交通量ってどんな感じですか?
路肩はかなり広いですよ。
交通量も、この時間だとほとんど車は通らないです。
そして、トンネルの中は外よりも暖かいですね。
どうやら思ったよりも恐ろしい場所ではなさそうです。昼夜を問わず交通量が多く、路肩の狭い笹子トンネルよりはマシではありそう。
話しながら登っていると、最初のトンネルに到着。この先は下りになっており、大きな生物の口の中に飲み込まれていくようでした。
トンネルに突入。噂通り、トンネル内は明らかに暖かいです。既に外気温は一桁になっていそうですが、トンネル内は15℃くらいの快適な気温。時折ある退避スペースであれば寝られそうな暖かさでした。ただ、トンネル内の壁や床って排気ガスでかなり汚れているので、寝たらウェアが真っ黒になりそうだったので避けました。
トンネルから外に出ると一気に気温が低下。そしてまた次のトンネルに入り暖かさに包まれ……これを5回は繰り返した気がします。なかなか不思議な道でした。
この後、トンネルを下りきった所で少し寝る予定だったので、心拍を意識して下げるためにペースダウン。心拍が高い状態だと眠れないので。alphasudさんの離れていく背中を見送りました。
仮眠候補地・浜益
トンネルを抜けきると、このルートでは久々の街である浜益に到着。
この街のルート沿いには、事前の予習で目をつけていたバス待合所(336km地点)がありました。暖房設備もありそうで、深夜に少し休憩するには良さそうな場所です。
0:11、浜益のバス待合所に到着。北海道のバス待合所は大抵暖房が完備で、場所によってはトイレも付属。こちらの待合所にもトイレが付いていました。
ここで30分くらい寝ようかと思っていたのですが……あれ、中が寒い。暖房設備はあるものの、動いていません。トイレ内は暖房が動いているのに、待合室内の暖房は壊れているようでした。
腕組みをして目を閉じてみましたが……これはちょっと寒くて寝られそうにない。恐らく、目覚めたときには身体がガチガチになっていることが予想できました。ここで寝るのは諦めたほうが良さそうです。せっかくベンチがあるので、防寒用のシューズカバーを装着しました。
結局、15分ほどを不意にして再スタート。
厚田の道の駅まで
次の仮眠候補地である厚田の道の駅までは約27km。その間には一つ山越え(といっても半分はトンネル)が含まれています。1時間半ほどは覚悟しなければならないでしょうか。
浜益の川下海浜公園では、大型の公衆トイレを見かけて立ち寄り。中に入ると、SHMZの三人組が先客でいらっしゃいました。深夜のランドヌールはあたたかそうな施設に吸い寄せられるようです。暖房は効いていましたが、座れる場所もなさそうだったのでリスタート。
浜益の街中を抜けると、再びのトンネル地帯に突入します。この辺りでは後ろから追いついてきた910さんと一緒に走っていたはず。リュックに付けられた大型三角反射板が良く目立っていました。
2:11、道の駅 あいろーど厚田(363km地点)に到着。事前情報どおり、ここはしっかり暖房が効いていました。ネックウォーマーをアイマスクとして使い、腕を組んでしばし仮眠。私には珍しく意識がすぐに落ち、30分ほどは寝られたようです。眠気もすっかり飛びました。
とはいえ、寝たことで体温が低下。かなり寒かったので外にある自販機でホットコーヒーでも……と思いましたが、全部が「つめたーい」。やはり9月は北海道といえど夏カウントのようです。ただ、少し離れた所にある自販機には「あったかーい」の飲み物も一部あったので助かりました。ホットコーヒーを飲み干して再スタート。
ラスト40km
リスタート後しばらくは、仮眠による体温低下で身体がガタガタしていましたが、ケイデンスをなるべく上げて心拍数を上げ、しばらくすると体温が上がってきました。
現在時刻は2:40、残り距離は40km。どうやら5:00頃にはゴールできそうです。
ラスト区間は石狩川の河口部の港湾を走るルートになっていました。調べてみると、佐藤水産のサーモンファクトリー前を通ってますね。新千歳にあるこちらの直営店でお土産を買いました。
ボリュームゾーンの方々は寝ている間に先に行ってしまったようなので、この区間はほぼソロ走行。ただ、ラスト2kmくらいで、霧立亭で相席となった方に追いつきました。
ゴール後
久々の400km、ようやくゴールです。
ゴール到着
5:00ジャスト、GOAL: 前田森林公園(403km)地点に到着。23:00での完走となりました。
ゴール受付はデカ長さんの車の中。それまで寒かったので、車の中が暖かい……。スペースパンダ虫さんより頂いたキノコ茶も美味しかったです。レシートも写真も無事に足りており、久々の400kmブルベ認定となりました。
一足先に到着していた910さん・alphasudさんとしばしお話した後に解散。私の霧立400が終わりました。
アフターブルベ
手稲駅のコインロッカーで荷物を回収。残念ながら24時間を10分経過しており、延長料金400円を取られてしまいました。まぁ仕方ない。
遠征の400kmブルベで厄介なのは、「ゴールが朝」であること。朝スタートのブルベの場合、200/300/600kmの距離なら、ゴールは夜。そのままホテルで寝ることが出来ます。
しかし、400kmブルベのゴールは早朝になります。これが自宅近くのゴールならば家で寝ればいいんですが、遠征先だとそうも行きません。早朝からしっかり寝られる場所というのはそうそうないからです。
現在6時。ホテルのチェックインは15時。それまでの時間を潰しつつ、寝られる場所が必要です。
ていね温泉ほのか
ただ、今回は「ていね温泉ほのか」というスーパー銭湯が近くにありました。今どき貴重な24時間営業。しかもしっかりとした仮眠室付き。ありがたい。
駐輪場に行くと、見覚えのある自転車が……WTbさんもゴール後にここに来たようですね。考えることは皆同じか。
風呂に入ったら湯船で寝落ちしそうになったので、さっさと上がって仮眠室へ。写真は起きた時の様子なのでガラガラですが、寝る段階では割と一杯で空いていたのは一箇所のみ。そして、その空いていた場所の隣で寝ていたのは……WTbさんでした。ランドヌールは引かれ合う?
朝食と昼食もこちらで頂きました。この手のスーパー銭湯としては食事も非常に美味しかったです。
結局9時間も滞在して、ホテルへと移動しました。