この記事は約 5分で読めます。
VOLT800の1.5mm六角ネジとの格闘
VOLT800のブラケットスペーサーの固定ネジ(1.5mm六角)の頭が舐めてしまい、なんとか取り外して交換するまでの記録です。
経緯
まずは今回の話の経緯を。
VOLT800がガタつく
週末のライド中、段差を越えた際にVOLT800からガタガタと音がし始めました。
これはCATEYEのライトにはよくあることで、上の記事に書いてある①と②を順番に試せば大抵は直ります。
①は緩んでいなかったので、緩んでいるとすれば②のネジです。1.5mmの六角レンチは持ち歩いていなかったので、帰宅してから緩めようとしたのですが……
ネジの駆動部(*)を舐めてしまいました。
*: 六角穴や+溝など、ネジ頭に切られた回すための溝を「駆動部」と呼ぶのが正式であるようです。
上でリンクした記事にも書いていますが、ここのネジは非常に柔らかく、結構簡単に舐めてしまいます。これまではなんとか舐めることなくやってきたのですが、今回は完全に六角レンチが空転してしまう状態になってしまいました。
どうやってもネジが外れない
以前こういう状態になった時には、ネジの駆動部に摩擦増強剤を塗って対処しました。
こういうケミカルですね。摩擦を増やす砂鉄みたいな粒子が入っています。
家にあったので試してみましたが、駆動部の穴が小さすぎるためか摩擦を増やす粒子が詰まってしまって駄目でした。
Twitterの集合知に頼る
さて、こういう時はChatGPTに聞くよりもTwitterの集合知の方が精度が高いことが多いものです。
【ゆるぼ】VOLT800の、なめてしまったここのネジを外す方法。
— ばる (@barubaru24) August 24, 2024
これまでギリギリ外せてきたけどついに六角が空転…ホルツのスクリューキャッチ(摩擦強化剤)も効かず。 pic.twitter.com/YXUM0OUCP0
予想以上に色々な対処方法を教えて頂きました。ただ、家にあるもので出来る方法(ビニールやゴムを挟むなど)はことごとく失敗。
その中で成功率が高そうに思えたのが、「エキストラクター」という工具を使用する方法です。
その中でも評判が良さそうだったのが、この手のネジトラブルで良く名前が上がるブランド「ネジザウルス」の製品である「ネジモグラ」です。
今回は六角穴が1.5mmと非常に小さいんですが、ちゃんと対応する製品が出ていました。こちらを購入して試してみることにしました。
ネジ外し&新ネジ装着
舐めてしまったネジを外し、新しいネジを付けていきます。
ネジを外す
購入したネジモグラを使ってネジを外していきます。
……あれだけ外れなかったネジがあっさりと外れました!
さすが「舐めたネジを何とかする」専門ブランド、あまりにも強すぎる。
そして、ネジがめちゃくちゃサビてますね。おそらく雨天走行でも使ったので、サビて固着していたんでしょう。それを緩めようとして駆動部が舐めてしまったものと思われます。
ネジモグラの仕組みですが、先端にドリル状のタップが付いています。これが通常とは逆方向に回したときに食い込みます。つまり、ネジを緩める方向(反時計回り)に回すと、先端がネジの駆動部に食い込み、その力を利用してネジを緩めるわけですね。
ネジを回すのにはそれなりに力が必要なので、別売りのグリップが必要です。
別のネジを装着する
元のネジは駆動部の穴をネジモグラで潰してしまったので再利用できません。代わりの新しいネジを探す必要があります。
元のネジの寸法は以下の通り。
- 駆動部: 1.5mm六角
- ネジ部の太さ: M3
- ネジ部の長さ: 6mm
- ネジ頭の直径: 8mm
- ネジ頭の厚み: 1mm
一応、モノタロウにはそのものズバリのネジが存在しています。
ただ、「1.5mmの六角」が付いている携帯工具は私も持っておらず、この箇所以外では使わないものです。どうせならもう少し汎用的な駆動部を持ったネジに変えたい。
ということで見つけてきたのが、こちらのステンレスのプラスネジ。
ネジ頭の直径が6mmと少し小さいですが、同梱のワッシャーがちょうど8mmありそうなので何とかなりそうと思って注文しました。
届いたネジを取り付けてみると、ネジピッチや頭の外径ともにピッタリ。ブラケットに取り付けても引っかかりなし。プラスの携帯工具はいつも持ち歩いているので、これで出先で緩んでも調整できます(これまでは出来なかった)。
ついでに、ブラケットスペーサーも交換しておくことにしました。
このパーツも使用するにつれて擦り減っていき、ガタの原因となります。新しいブラケットスペーサー、良く見ると型番が「S-1」から「S-2」に変わっていますね。
別のネジ その2
一応、モノタロウのネジも買ってみました。
問題なく付けられました。駆動部の穴も純正のものよりも深く、周囲が強化されている感じがあるので舐めにくそうです。
ただ、自分はプラスネジのほうが都合が良いのでダイドーハントのネジを使おうと思ってます。
まとめ
VOLT800のブラケットスペーサー固定ネジを交換するまでの格闘記録でした。
VOLT800のネジ駆動部の舐めやすさはキャットアイ側でも認識していたと見えて、以降のモデル(GVolt70やVOLT800 NEO)では、駆動部を強化されたネジに変更されています。VOLT800用のネジも単体で売ってくれるとありがたいのですが、通販サイトにはそこまでの補修部品は売っていません。
とはいえ、これでVOLT800の延命が可能となりました。これからもバリバリ頑張ってもらいます。
著者情報
年齢: 40歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。