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Taipei Cycle(台北ショー) 2026 レポート
お次は1号館の4Fのブース紹介です。5Fにもブースはありますが、ブースは全て会議室内にあって立ち入れないので今回は省略します。
1号館 4Fのブース
1号館 4Fのブースを紹介。完成車などはこちらのフロアに集められていました。

GIANT

4F中央に陣取り、ひときわ目立っていたGIANT。まさに台湾の巨人。今回は会長のキング・リュー氏が亡くなった直後ということもあり、彼の実車を飾った追悼コーナーが。


なにかすごい形状のサドルを使ってますね。そして会長と言えども最上級のISPではなく、セカンドグレードを使っていたようです。よく使い込まれた一台でした。

キング・リュー氏より目立っていたのが、こちらの風洞実験用の人形。なんと動きます。
こんな感じで永遠にローラーを漕いでいました。というより、ホイールが回ることで脚を動かされている感じですが。脚が動く状態で風洞実験をすることで、より精度の高いデータが取れるということのようです。
名前もついていて、「Grischa(グリシャ)」と呼ばれているそうで。このマネキンがグリシャさんという実在の人の形状を再現しているみたいです。


CADEXのフックレスホイールも見学しました。
guee

台湾のパーツメーカー「guee」。今回の台北ショー最大の目的は、ここに来ることでした。

先日から始めたサイスポのWeb連載にて、gueeの技術者の方にインタビューを答えてもらいました。その仲立ちをして頂いた営業担当者の方にお礼を言いたかったのです。スタッフの方に声を掛けると、その担当者の方をご紹介頂けました。事前に「ブースに伺います」と連絡はしていたので、そこからは割とスムーズでした。

今回、gueeはコーヒーを出せる車をブースに持ち込んでおり、中でドリンクを頂くことが出来ました。

話の中心はやはりgueeのTPUチューブ「Aerolite」。私も普段から使っていて非常に気に入っていることをお伝えしました。

バーテープも多数展示されていました。私はこちらも使用しています。
Revoloop

ドイツ「Revoloop」。ブース名が「TPU PLUS」だったのでカタログを読んでいても存在に気づかず、たまたま前を通りかかりました。そういえばそんな会社名でした。

展示はコンパクトなもので、TPUチューブのみ。
「どこの国から来ましたか?」と聞かれて「日本です」と答えると「トライスポーツ!」と言われました。そうです、日本の代理店はトライスポーツ。多分Revoloopを10本は買ってます。
先日行った実験でRevoloopの製法について調べたんですが、ちょっと他社とは違うのが「複数層」であること。普通は単層なんですが、Revoloopは7層なのです。

そのことについて話したら、お土産のチューブを頂きました。「お前よく分かってるな!」と思われたのかもしれません。
ついでに、「ContinentalとVittoriaのTPUチューブって御社のチューブに似てません?」と聞いたら無言でニッコリと笑っておられました。明言はされていませんが、恐らく製造担当はRevoloopなのでしょう。
Schwalbe

ドイツ「Schwalbe」。クリックバルブの広報部長たるブランドですが、今回のクリックバルブに関する展示はこれだけでした。


タイヤの展示はあったんですが、Schwalbeが出しているらしい「クリックバルブ採用のTPUチューブ(Aerothan)」の展示はなし。見てみたかったんですが、ちょっと残念。
PIRELLI

イタリアのタイヤブランド「PIRELLI」。大きなマチューのパネルが迎えてくれます。


注目はやはり、発表されたばかりの「P ZERO RACE SL-R」。タイヤのサイド部にゴムを盛ることでリムとの段差を減らす技術が適用されていますが、思った以上に段差がなく滑らかでした。
しなやかさで有名となったTPUチューブ「Smartube RS」も置かれていれば話を聞きたかったんですが、そちらの展示はありませんでした。
TANNUS

ノーパンクタイヤで有名な韓国「TANNUS(タンナス)」。今回はタンナスジャパンの社長さんがブースに詰めていたので日本語でお話を聞くことが出来ました。

かなり前にタンナスのノーパンクタイヤを触ったことがあるんですが、カチカチで「ゴムの塊」という印象でした。しかし、そこはタンナス側も分かっていて改良を進めたとのことで、置かれていた新タイヤはなかなかしなやかに仕上がっていました。「チューブを入れて85PSIにした状態の硬さに合わせてある」とのことです。
このタイヤはフランスのシェアサイクル「Velib」にも採用されているそうで。確かに空気圧は日々落ちるものなので、空気を入れないノーパンクタイヤはシェアサイクルとの相性が良さそうです。

タイヤインサートについてもお話を聞きました。タンナスのタイヤインサートはシーラントを吸収せず、なおかつシーラントの種類も選ばないとのことで優秀そうです。
CYCPLUS

中国「CYCPLUS」。
こちらもサイスポのWeb連載で質問に答えて頂いたので、担当者の方にお礼を言いたかったのですがこの日は来ていないとのこと。サイクルモード東京には出る予定ということだったので、そちらでご挨拶しようと思います。

メインの展示はやはり電動ポンプ。とはいえもはや有名なので過度にアピールはされていませんでした。


スマートローラーとスマート扇風機。


サイコン・レーダーテールライト・パワーメーターの展示もありました。
JOE’S no flats

イスラエルのシーラントブランド「JOE’S no flats」。メインの展示はもちろんシーラントなのですが……


私が気になったのはこちらの電動ポンプ。ELXEEDと同じ工場のものと思われますが、シリコンカバーが付いてます。これと同型の電動ポンプは色々知っていますが、基本的にシリコンカバーは付かないものばかりでした。ちゃんとカバーが存在していたとは。かなり表面は熱を持つので必要だと思うんですけどね。
Response

台湾のブレーキパーツブランド「Response」。


メインの展示は本職とも言えるブレーキローター。160mmで111gとなかなか軽量で良さそう。厚みのブレが少ないことも売りのようです。


気になったのは、専門外のはずの電動ポンプの展示。赤いポンプはPresta Cycleのものによく似ていますが、口金の形状が違いますね。口金でオリジナリティを出していこうということなのかもしれません。
Magene

中国「Magene」。今年からアスタナのサイコンとして採用されているということで、そのコラボを前面に打ち出していました。

先日発表されたばかりの新しいサイコン「C706」も展示されていたのですが、電源が入らず。出来れば操作感やマップの縮尺などを確かめたかったのですが。モックアップだったのかもしれません。
All-Wings

台湾「All-wings」。「世界三大異形サドル」なんてものがあれば、そのうちの1つはコレになるであろう「Wingサドル」のブランドです。
今回はこちらのサドルの試乗コーナーがありました。このサドルは随分前からありますが、試乗するのは初めて。

乗ってみた感想は、「前後位置について、どこに座れば良いのかサッパリ分からない」。極論、太ももでも乗れます。適度にしなるので坐骨の痛みがかなり防げそうですが、ポジションを出すのがかなり大変そうに思えました。実際に使っている方に話を聞いても、ポジションを出すのに1ヶ月くらい掛かったそうです。
AVIIAV

韓国のホイールブランド「AVIIAV」。カーボンスポークを使った先進的なホイールを販売しています。


今回大きく展示されていたのは「JAGAE」という装飾が施されたホイール。ブランド20周年の記念製品だそうです。JAGAEというのは、韓国の美術で伝統的に用いられる真珠の輝きを活かした技法だそうで。韓国のアーティストによる美しい真珠の装飾が施されています。その分だけちょっと重いですが。お値段は5999ドル。
SCOPE

オランダのホイールブランド「SCOPE」。今年からINEOSへのホイールサプライヤーとなり、勢いがあります。


やはり多くの人の注目を集めていたのは、3Dプリンタでハブを出力したり、カーボンスポークを採用するなどのこだわりが詰まった「Artech」。

今回はそのハブだけが単体で置かれていました。有機的な形状です。正直ちょっと不気味。
VONOA

中国「VONOA」。カーボンスポークの数々の特許を押さえ、DT SWISSにすらスポークを供給するメーカーです。

リムなしのウニ。ハブにスポークが接着されているタイプ。


面白かったのは、柄入りスポーク。カーボンだから塗装ができるのは考えてみれば当たり前なんですが、こういう遊び心も良いですね。
CHIBA

ドイツのグローブメーカー「CHIBA」。そう、ドイツメーカーなのです。ずっと日本のメーカーだと思ってました。

お話を聞いてみると、CHIBAというのは創業者の方の苗字だそうで。ドイツには普通にある苗字だそうです。ブースにいらした方は創業家の方でしたが、日本の千葉県のこともご存知でした。

今回は再生素材を使ったグローブを展示。こちらは台北ショーのデイリーレポートにも取り上げられていました。
2πr

台湾「2πr」。ウェア×センサーの組み合わせで人体情報を可視化するアイテムを多数出しているブランドです。


面白いなーと思ったのが、こちらの「筋肉疲労度センサー付きレッグカバー」。単なる着圧レッグカバーではなく、筋電位を計測して疲労度が分かるというもの。Garminのようなサイコンとの接続はできないようですが、スマホアプリでリアルタイムに結果が見られるようです。
ENCHESS

台湾のプロテクターブランド「ENCHESS」。VOLL WILLなどと共に、自転車用のプロテクターでは有力なブランドです。

様々なプロテクターを展示。痛ましい事故が起こるたびに日本でもプロテクターの必要性が議論されますが、ロード競技でも導入される日が来るかもしれません。
FLR / Safety Labs

イスラエルのシューズブランド「FLR」。兄弟ブランドである「Safety Labs」も同じブースで展示。

FLRのシューズたち。トッププロ選手も愛用するモデルもありました。私はちょっと足型が合いませんでした。

こちらはSafety Labsのヘルメット。昨年「EROS 2.0」を試着して良い感じだったので購入しました。しかし、イスラエルブランドなのに何でアジアンフィットを採用しているのだろう?と思って質問してみると……「EROS 2.0はアジアンフィットだよ。でも、MIPSモデルは欧米人向けの形になっている」とのことでした。モデルによってアジアンフィットか否かを変えているようです。注文前の試着は必須ということですね。
Microlite

反射素材を使ったウェアのスペシャリスト、台湾「MICROLITE」。例年であれば反射素材を使ったエコバッグを配っていましたが、今年は特にそういったことはありませんでした。さすがに経費がかかりすぎた?


面白かったのは、フラッシュを炊くと色や柄が浮かび上がるウェア。これらは普通に見ると無地のウェアです。
TOMDEER

韓国のアイウェアブランド「TOMDEER」。今回の台北ショーはアイウェア・サングラスブランドがやたら多かったように思います。

その中でもひときわ目を引いたのが、こちらのブランドでした。90年代の日本アニメ風のタッチですが、tree13という韓国のイラストレーターの方とのコラボ製品のようです。

かなり目立っていました。サングラスのレンズにはツァイスレンズを使用しているようでした。
VINCITA

タイのバッグブランド「VINCITA」。日本では東商会が代理店となっています。

目に止まったのは、こちらの反射おにぎり。サイドにジッパーが付いていて、中に小物が入れられるようになっています。パンク修理パッチくらいの薄さであれば入れても良さそうですね。

マグネットで確実に固定できるフロントバッグ。

FIDLOCKとコラボしたバッグもありました。
DOSUN

台湾「Dosun」。かつてはバッテリーライトでランドヌール御用達のブランドでしたが、最近はすっかりe-Bike用ライトのブランドになっています。


しかし今回は久々のバッテリーライト製品が! レーダーテールライト、「RN Marble」です。レーダー照射範囲は190mと射程が長いですね(通常は140m程度)。
サイトを見てみると、e-Bike用ではないライトも最近またリリースしているようです。本格的なナイトライド用というよりは街乗り用のミニサイズがほとんどですが。Dosunの技術力は確かだと思うので、またバッテリーにも復帰してもらいたいですね。
moon(light)

香港「moon」。かつては世界三大ライトブランドの一角だった気がしますが、最近あまり元気がありません。

今回の台北ショーでは最新作の「TITAN」をプッシュしていました。箱型のユニークな形状のフロントライトです。この形状だと18650のようなリチウムイオンバッテリーは入らないはずなので、リチウムポリマーバッテリーを採用していると思われます。
「CITY BEAM」と「HIGHWAY BEAM」の2種類の配光をリモコンで切り替えられるのが最大の特徴。つまり、ロービームとハイビームに対応しています。恐らくレンズ内に複数のLEDが配置されており、モードによって点灯するLEDが切り替わる方式だと思います。
フラグシップモデルである「TITAN MAX」はワイヤレス充電にも対応するなど、ずいぶんと新機軸を取り入れています。リモコン対応なので技適の壁がありますが、国内代理店であるサイクルベースあさひには是非とも取り扱って欲しいライトですね。

こちらはLEPUSというごく普通のフロントライト。最大600ルーメン。LEPUSはノウサギという意味のようです。moonだけに?
MOON(helmet)

今回「えっ」となったのが、こちら。ヘルメットブランドにも「MOON」がありました。こちらは中国メーカーです。ライトのmoonも香港なので中国メーカーではありますが。
基本的にはOEMメーカーのようで、GIANTやMERIDAのヘルメットを製造した実績があるようです(会社案内より)。MIPSや、Shield-x(MIPSの類似技術)にも対応したヘルメットを作れるとのこと。

分かりにくいですが、こちらは額の部分にライトを内蔵したヘルメット。

後頭部に電光掲示板のようなものが内蔵されているヘルメットも注目を集めていました。
Fouriers

CNC加工が得意な台湾のパーツメーカー「Fouriers」。知人が「見てきて欲しい」というアイテムがあったので訪問。

それがこちら。スルーアクスル用のリアディレイラーガード。クイックリリース用にはこの手のアイテムが有りましたが、確かにスルーアクスルではあまり見たことがありませんでした。
東京サンエスも同じようなものを出してましたが、実は同一製品だったりするんでしょうか?
SHIMANO

4Fの最後は日本「シマノ」。新しいクリートシステムが出るという噂がありましたが、今回はそういった展示は無し。

ポンツーンクリートシステムの実物は初めて見ました。今だ最上位モデル限定ですが、下位モデルにも対応製品を出して欲しいですね。













