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フロアポンプの口金をクリックバルブに交換
長らくHIRAMEポンプヘッドを使っていましたが、この度クリックバルブ用ポンプヘッドに変更しました。ただ、仏式バルブにも対応できるように逃げ道を残しています。
交換に至る経緯
まずは交換に至った経緯について。
クリックバルブにハマる
3月の台北ショーで初めて実物を見たクリックバルブ。会場の正面入口に設置されたアワード受賞製品の中にクリックバルブがありました。

写真右の男性が触っているのがクリックバルブのサンプルです。私も実際に口金をバルブに着脱してみましたが、この時点では何がすごいのか良く分かっていませんでした。

知人のもつなべさん(最近はハブ毛大明神として有名)が、やたらクリックバルブを推すので私も試験導入してみることに。これが実に良かった。
台北ショーの会場で少し触った時は「確かに着脱は簡単だし軽いな」程度の感想だったんですが、実際に自分で運用してみると他にも色々とメリットがあることに気づきました。
まずは仏式バルブよりも空気入れの手数が確実に減ること。それに加えて大きいのが、作業の確実性が上がることです。

仏式では「口金とバルブ」の相性問題がどうしても起こりますが、クリックバルブではそれが起こりにくい規格設計となっています。バルブコア部分のみを口金が保持するので、バルブステムの太さや形状に影響を受けないんですね。クリックバルブ用の口金とバルブであれば、問題なく使えることが保証されるということです。
最初に書いた通り、口金の着脱が軽く、ロックした感覚が手に確実に伝わるのも利点です。仏式の口金は、モノによっては取り外す時にかなり力が必要で、勢い余って手をスポークにぶつけて痛い思いをすることもしばしばありました。

クリックバルブは仏式用ポンプヘッドでも空気を入れることが出来ます。しかし、その恩恵を完全に得るためには、口金側もクリックバルブ専用にする必要があります。
電動ポンプの口金は全てクリックバルブに変えていましたが、フロアポンプだけは仏式のまま。これではクリックバルブの恩恵を十分に得ることが出来ない。
ということで、フロアポンプ口金のクリックバルブ化を考え始めました。
しかし仏式もたまには使う
フロアポンプ口金のクリックバルブ化を考え始めたわけですが、悩ましいのは「クリックバルブ口金では仏式バルブに空気を入れられない」ということです。表で表すと以下のようになります。
| 仏式口金 | クリックバルブ口金 | |
| 仏式バルブ | ◯ | × |
| クリックバルブ | △ | ◯ |
フロアポンプをクリックバルブ口金に変えてしまうと、仏式バルブに空気を入れたい時に入れられません。バルブコアが外れる仏式バルブであればクリックバルブに変更できるのですが、残念ながら「バルブコアを外せない仏式バルブ」というものは割と多いもので。

特に、ここ数年私がいろいろ試している「TPUチューブ」の樹脂バルブは基本的にバルブコアが外せません。接着剤で固められているからです。

ならば「樹脂バルブのTPUチューブを使わない」という選択を取れば良いのですが、PIRELLIのSmartube RSなど、「樹脂バルブだけど高性能」みたいな製品が出てきてしまうわけです。
こうなると、「フロアポンプで仏式バルブに空気を入れられない」という状況は避けねばなりません。
フロアポンプは増やしたくない
ではフロアポンプを追加購入し、クリックバルブ専用にすれば良いのでは……と考えました。
しかし、フロアポンプって案外場所を取るんですよね。処分するときも粗大ゴミで捨てなければならない。価格はそこまで高くないし耐用年数もかなり長いんですが、あまり増やしたくないのが本音です。
なんとかフロアポンプ1本で、「普段はクリックバルブ口金」「たまに仏式を使いたいときには簡単に交換できる」、そんな仕組みはないだろうか?と考えました。
R250のポンプヘッドで実現できるのでは?
そこで思い出したのがR250のポンプヘッドでした。
こちらのポンプヘッドは「仏式」と「米式」の両対応を謳っています。ワンタッチで着脱が出来るということで人気がある製品です。

ただ、ワンタッチで着脱できるのは仏式バルブだけ。米式バルブに使う際には、先端の口金を外した上で、米式口金をネジ込んで取り付ける必要があります。全然ワンタッチじゃありません。
「これで仏米対応という記述はちょっとどうなんだろう」と引っかかっていたのですが、今回に関してはこのイマイチな構造が唯一無二の利点として生きてくることに気づいたのです。

クリックバルブ口金は「米式口金の先に取り付ける」構造になっています。これならば、R250のポンプヘッドの先端と差し替えて使えるはず。仏式を使いたくなったら、元々付いていたR250の仏式口金に戻せばよいのです。
ここまで思い至った所で、R250のポンプヘッドを早速注文。
使い勝手を高めるならば先端はL字になっていた方が良い。ということで、米式 to 米式のL字エクステンションも購入し、試してみることにしました。
クリックバルブ・仏式の両対応口金
ということで、「普段はクリックバルブ口金で運用し、仏式バルブに空気を入れるときだけ仏式用口金に変更できる」仕組みを作ってみます。
用意するもの

用意するものは以下です。
- お手持ちのフロアポンプ
- R250「ポンプヘッド」
- KIJIMA「エアバルブエクステンション2 L型 90度」
- Clik「ポンプヘッドアダプター(アルミ製)」
15年くらい使っているフロアポンプ、TOPEAK「JowBlow Sport」に取り付けていきます。
取り付け
まずは、元々フロアポンプに付いていたポンプヘッドを外します。

恐らく自転車趣味をやめるまで使うと思っていたHIRAME。外す日が来るとは思っていませんでした。
HIRAMEの美点は、「様々な寸法や形状の仏式バルブに合わせてロック具合を調整できる」機構です。しかし、クリックバルブでは、原則そういった相性問題が起こりません。なのでクリックバルブの口金には調整機構が付いていないのです。チューブ側がクリックバルブならば、どうやってもクリックバルブ専用の口金の方が手数も少なく便利であることは動きません。
心理的抵抗が凄いのですが、心を鬼にして外します。

R250のポンプヘッドは2種類のホースキャップが付属します。黒は8.5mmホース用、灰色は10mmホース用。私が使っているTOPEAKのポンプは10mmホースなので灰色のキャップを使います。

ホースにキャップを通します。


そしてR250ポンプヘッドの下半分を取り付けて、キャップを締めます。

そして、その先端にL字エクステンダーと、クリックバルブ口金を付けて完成です!

仏式バルブに空気を入れたい時は、クリックバルブ口金を外して、元々のR250の仏式用口金を取り付けます。
空気を入れる
口金をチューブに取り付けて、空気を入れていきます。
まずはクリックバルブにクリックバルブ口金で空気を入れます。

気持ちの良い手応えと共に、口金をバルブに取り付け。そしてポンピング。ちゃんと空気が入りました。
アダプタ同士の相性で空気が漏れたりすることを懸念していましたが、そうしたことも起こらず。なお、仏式→クリックバルブだと流量が50%増えるので、少しポンピングが軽くなります。
口金をバルブから引き抜く時も非常に軽い力で引き抜けます。

R250の仏式用口金に差し替えて、仏式バルブにも空気を入れてみました。何本かの仏式バルブで試してみましたが、「何の問題もないもの」「少しでも角度がズレると空気が漏れてしまうもの」など、やはりバルブとの相性があります。そして、R250ポンプヘッドにはHIRAMEのような調整機構がありません。
今後、私は仏式バルブに空気を入れる機会は減りそうですが、その際の相性問題は今後とも付いて回りそうです。
まとめ
ついに「フロアポンプをクリックバルブ用にした」という報告でした。
そうは言いつつも、仏式バルブは完全に切り捨てずに逃げ道を残しました。なんだかんだでまだ使う機会もあるのでしょうし。しばらくはこの方式で運用してみようと思っています。
繰り返しにはなりますが、まさかHIRAMEを外す日がやってくるとは思っていませんでした。それだけ私にとってクリックバルブの登場が衝撃的だったということです。
どうやら今度はクリックバルブが最初から搭載されたTPUチューブも発売されるようですし、さらなる展開が楽しみですね。
著者情報
年齢: 41歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。
# これまでに著者が乗ってきたスポーツ自転車の履歴はこちらの記事にまとめています。



