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【レビュー】おたふく手袋「ボディータフネス タッチパネル対応 蓄熱インナーグローブ JW-145」
評価:2
おたふく手袋の薄手インナーグローブ。3指がタッチパネルに対応しています。
購入動機
冬のライド中に、通常のグローブの下に付けるインナーグローブとして購入しました。
さいたまクリテリウム会場でおたふくブースを見つける
2023年11月、さいたまクリテリウムへと赴きました。

さいたまクリテリウムでは、物販等が行われる「サイクルフェスタ」が併催されます。
そこに「おたふく手袋」のブースが出ているのを見つけました。

おたふく手袋と言えば、2013年ごろにロングライド系自転車乗りの間でブームとなった「おたふくインナー」のメーカーです。実売1000円ほどと強烈に安い割に実用性は高く、私も5着くらい買いました。
その頃のおたふく手袋はあくまで「作業着メーカー」という感じでしたが、自転車以外にもスポーツ用途で使う人が増えたことを受け、スポーツ方面の商品も展開を開始。自転車イベントへの出展も増え、今回のサイクルフェスタもその一つということになります。
良さそうなインナーグローブを発見
おたふく手袋のブースで見つけたのが、今回レビューするインナーグローブです。会場特別価格とのことでしたが、なんと200円。その上、人差し指・親指・中指の3指がスマートフォン対応。
当日は写真を見ても分かる通り半袖の人もいるくらい暑かったのですが、そろそろ季節は冬。マイナス気温では冬用グローブの下にインナーグローブを付けますが、それ用にちょうど良いのではないかと思い、購入しました。
Amazonでの取り扱い開始日は2023年8月と、まだ新しい製品のようです。
最近見かけない定番インナーグローブ
私が長年愛用してきたのが↓のインナーグローブです。

このインナーグローブはいろいろな名前でいろいろなブランドが販売しているのですが(いわゆるOEM)、一番入手しやすかったのがセブンイレブンでした。10~3月の時期に、冬物グッズコーナーに置いてあったのですが……ここ数年は置かれなくなってしまいました。
一応Amazonでも買えはするのですが、当時の価格(600円ほど)よりもずいぶん高くなりました。
「もう少し安くて良いものはないか」と思っていたところだったので、おたふく手袋のインナーグローブを試してみることにしたのでした。
製品概要
実測重量は34g(Lサイズ・両手)。
素材構成は以下の通り。
- 全体
ポリエステル(蓄熱粉末練り込み)・ナイロン・ポリウレタン - タッチスクリーン部(親指・人差し指・中指)
アクリル・ポリエステル
サイズはS/M/L/LLの4種類。
使用感

購入時は冬用のフルフィンガーグローブの下に付けようと考えていましたが、2023年の冬は暖冬でこちらの用途では使いませんでした。
少し肌寒い時に、指ぬきグローブの下に付ける形で使用しました。
重量
実測34gでした。
イチーナのフィット手袋は22gだったので若干重い。とは言え、ここの重さは気になるものではありません。
付け心地
イチーナのフィット手袋よりは生地に厚みがあります。
タッチパネル操作感度
本製品は、3指(親指・人差し指・中指)に導電糸が使われており、タッチパネルを操作することが出来ます。
この手のグローブは2指(親指・人差し指)がタッチパネル対応というものはそれなりにありますが、3指というのはちょっと珍しいです。
タッチパネル操作の感度も良好で、ストレスなく操作できました。
防寒性能
本製品は「蓄熱」することが売りとされています。

ただ、付けてみて「たしかに温かい」というほどの差異は感じられませんでした。ミズノのブレスサーモは身につけた瞬間に分かりますが。
素材としてはこうした効果があるのかもしれませんが、後述の「穴が空きやすい」という性質により、せっかくの蓄熱も意味をなしていません。
耐久性
本製品の一番の問題点が耐久性です。

購入から1ヶ月ほどで、人差し指に穴が開いてしまいました。防寒目的の製品なのに穴が開いてしまっては、ここから冷気が直接侵入してきます。
タッチパネルの感度の良さなどは気に入っていたので、追加で3双を購入。そして新品に交換して走りに出たのですが……

走り始めてわずか2kmで親指に穴が空きました。
こういったインナーグローブはマジックテープに弱いので、そういった所には触れないように細心の注意を払って使用したのですが、即この状態です。私の爪が伸びていたわけでもありません。

一応、穴が空いた後もしばらく使っていたのですが、穴が空くのは決まってタッチパネル対応の指です。通常の生地を使った指には穴が飽きません。
このタッチパネル用の生地、感度は良いけれど耐久性があまりに低すぎる気がします。

Amazonのレビューを見ても「穴が空く」という書き込みが散見されます。そしてその多くがタッチパネル生地の部分に穴が空いています。糸自身が弱いのか、縫製がイマイチなのかは判断が付きませんが。
防寒・蓄熱を目的とするグローブであるならば、穴が空くのは最優先で避けるべきでしょう。そこから冷気が直接侵入するので、せっかくの蓄熱も意味をなしません。タッチパネル対応ということは、そのままインナーグローブだけが露出して使うことを想定しているのでしょうし。
なんとかタッチパネル対応の指部分の生地の耐久性を高めてほしいですね。1年使いたいとは言いませんが、せめて1シーズン(2-3ヶ月)は持ってほしいです。
まとめ
タッチパネルの感度は良いものの、その生地の耐久性が弱すぎて他の長所が台無しになっているグローブ。
逆に言えば、タッチパネル対応の生地部分の耐久性が高まれば非常に良い製品だと思います。伸びやすくて、結構温かいですし。
税込定価270円という安い製品に望むには酷かもしれませんが、是非耐久性の改良を期待したいです。

製品タグを見ると「タッチパネル操作の感度UP! 改良しました」とあるので、マイナーチェンジは重ねられているのでしょう。是非耐久性のアップもお願いします。
評価
対象モデル: おたふく手袋「ボディータフネス タッチパネル対応 蓄熱インナーグローブ JW-145」
年式: 2023年
定価: 270円
購入価格: 200円
公称重量: 30g
実測重量: 34g
価格への満足度
価格は低いが、壊れるのが早すぎて安いとは言えない。
総合評価
耐久性に難がある。その他は良いだけに惜しい。
著者情報
年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。